Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    suzumi_cuke

    @suzumi_cuke
    リスト追加について→https://privatter.net/p/7960672

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 🍙 🎏 🌙
    POIPOI 34

    suzumi_cuke

    ☆quiet follow

    20220601和田大尉と鶴見中尉が月島軍曹の外套について話している話。我ながらしょーもないし微妙な下ネタだしでどうしようかと思ったんですが、書いてしまったので置いておきます。特にCPとかはないんですが、しいていうなら右月で鶴和鶴です(なんで??)

    和田大尉と鶴見中尉が月島軍曹の外套について話している話 短い夏は過ぎたが、日中きびきびと動けば汗ばむ、そんな日のことである。営内では行進の演習が行われていた。監督しているのは月島軍曹である。
     兵舎の陰に沿って移動していた和田大尉は、大声で指示を飛ばす月島に気づき、ふと思うところがあって、後ろに付いて歩く鶴見中尉へ首だけで振り返った。
    「月島軍曹はいつも外套を着ているな。寒がりだったか?」
    「いいえ、そういうわけではないのです……」
     歩きながら、憂いに満ちた顔で鶴見はふるふると首を振った。ならば何故、と和田は怪訝な顔をした。鶴見の言い方に引っ掛かるものがあったせいかもしれない。防寒以外で外套を着用する理由というのが、すぐには思いつかなかった。それを察したか、鶴見が片手で月島を指し示しながら説明を始めた。
    「なにせ月島は部下たちに大変人気がありまして」
    「? うむ」
     今更鶴見に言われるまでもなく、月島が兵たちから慕われていることは和田もよく知っていた。指導は厳しく、細かいことも見逃さない、そういう点では恐れられていたが、無闇な鉄拳制裁には走らない。叱り方もカラッとしているというか、後を引くような陰湿な言い方はしないので、叱られた側も一時は落ち込んだとしても、腐らずに再び励むようになるようだ。自分たち上官の目の届かないところで、兵たちの変化に目を配り、世話をしてくれているので、和田にとっても大変助かっている。
     それで、人気があることはわかっているが、それと外套がどう繋がるのか。
    「外套を脱ぎますと、体の線が出てしまうんです」
    「……?? まあ、そうだろうな……」
     いまだ、和田には話が見えなかった。鶴見の言っていることは理解出来るのだが、意図が皆目わからない。
    「ほら、月島はああいう尻の持ち主ですから」
    「尻」
    「あれで動き回られると、部下たちの士気が上がって」
    「士気が上がるのはいいことではないか……」
    「まあそうなんですが、士気以外のモノも上がってしまうんですよね」
    「士気以外のモノかあ……」
     和田はどこか遠い目でしばらく空を眺めた。
    「……その、お前の部下たちは色々と大丈夫なのか?」
    「大尉殿の部下でもありますが」
    「もういい。そもそもお前が大丈夫じゃなかったな」
     半眼で睨む和田に対し、鶴見は肯定も否定もせずに、ふふ、と微笑した。
    「外套を着用していても、動きに支障はありません。あれは優秀ですから」
    「わかったわかった。着せておけ」
     虫を払うようにぱたぱたと手を振って、和田はこの話はもうやめだと言いたげに鼻を鳴らすと、足を早めた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤💖💘💗💕💞👍💕💞🍑✨👍🌙😘💞💚☺🍑💴☕💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works