メイドインアビス二期における髪の毛の表現についての考察小説ではない。
メイドインアビス二期、烈日の黄金郷においてはリコ、ヴエコ、ムーギィ、ファプタなどのキャラの髪の毛が物語において変化している。
これを描いている人はかなりのロング狂信者であり、小学生の頃アニポケでセレナが断髪をした際、本気で当分凹んでいたレベルのやつである。しかし、リコの断髪においては凹まなかった。それについて考えたところ、この物語における「髪の毛」の重要性が見えてきたので話そうと思う。

まず一つ目はヴエコの髪の長さ。ヴエコはガンジャ隊ではショートであった。しかしリコと目の奥であった際には膝まであるような長さに伸びていた。これは時間の経過を示唆しているといえる。しかし、ワズキャンの発言によれば村ができてから150年の月日が立っている。だがどう見てもこの長さは150年の長さではない。それにヴエコも歳をとっているように見えない。イルぶるの目の奥では時間の経過が遅い、ヴエコにはイルミューイによる時間の遅延がかけられているのではないか。

またヴエコはガンジャの時にショートからセミロングになっている。前髪は長くなりこめかみに謎のﾊﾟｳｧでくっついている。これは憶測なのだが、イルミューイのツインテールに寄せているのではないか。だってそうでもなければあんな邪魔な前髪にはしないじゃん。あとつくし卿、長い前髪耳にかけるの好きでしょ。オーゼンさんとかさ。
というおふざけは置いといて、初めてアニメでヴエコを見た人の感想で「男の子かと思った」というものを見た。でも物語では女性的な立場である。ヴエコは売春をさせられていたことから、あまり外見で女と思われる見た目をしたくなかったのではないか。虐待をされる時に髪の毛を引っつかまれる可能性がある。そのため短くしていたが、黄金郷ではその必要がなくなって伸ばしたかった髪の毛を伸ばしたのではないか。ナイフを持っていたから切ろうと思えたはずなのに切らなかった。

二つ目はリコの髪の毛の長さ。カジャさんに髪の毛を上げたことにより腰までのロングローツインからショートに変わっている。これはヴエコとは逆で短くなり対比関係となっていることが窺える。そして髪の毛が「価値」に変わっていることから村にとって髪というのは重要なのでは…と考えた。

その次。ムーギィさん。ムーギィさんは物語では長い髪の毛になっているが、漫画で確認できる人間体ではどう見てもショートである。村に入ったばかりではあの長い触手のような髪の毛は見当たらず、村の中で髪の毛が伸びていることがわかる。ムーギィさんは髪の毛を利用して手のように扱っている。村にいた最初の時から姿が変わっている村人は何人かいる（ワズキャン（腕たくさん）、ベラフ（ミーティのため体切断））それは全て自分の欲や求める形となっている。ムーギィさんもしかして髪の毛伸ばしたかったのかな。

ファプタ
こちらはよーーーくみると微妙に髪の毛が伸びている。ファプタは不死なのでファプタの150-x年は彼女にとってはそこまで長くなかったと思われる。この150-x年のうちにレグが訪れているのでレグが前にファプタにあったのはそんなに昔ではない。もしかしたらオーゼンさんが生きている可能性がある。


またファプタはナナチとリコの毛を畏怖ゲプロという原生生物が嫌がる匂いを発生させる小動物にいれてリコさん隊を守ってくれていた。ベラフが匂いを記憶として使用しているし、カジャさんの本体は匂い。人間の匂いの発生源のほとんどは髪の毛である。このことから髪の毛=記憶（時間の）と価値の象徴にもなるのではないか。
少なくともメイドインアビス二期の成れ果て村で髪の毛は重要な役割を果たしているだろう。