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    とわこ

    @towako71

    レツゴ(主にエリシュミ、シュミ右)とかレツゴストDKとか

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    とわこ

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    2022年シュミット誕①のエリシュミ。
    WGP中くらいの時間設定かな……

    「お誕生日おめでとう、シュミット」
    ミハエルがそう告げて、シュミットに抱きつく。
    シュミットはミハエルを抱き返し、「ありがとうございます」と綺麗に微笑んだ。
    エーリッヒはそれを見て、少しだけ寂しい思いをする。
    シュミットに抱きつくなんて、自分はもう何年もしていない。
    シュミットへの恋心を自覚してから、彼に触れてはいけないような気がして、ほんの少しの不可避な接触以外を自らに禁じた。
    そんなエーリッヒの目の前で、ミハエルがシュミットの耳元になにかこそこそと囁いた。
    シュミットは破顔して頷き、何事かをミハエルに囁き返す。
    仲睦まじい様子に胸がチリっとしてしまう。
    「シュミット。お誕生日おめでとうございます」
    エーリッヒは、努めて穏やかに、シュミットに祝いの言葉を贈った。
    「ありがとうエーリッヒ。……プレゼントのリクエストをしてもいいか?」
    シュミットは悪戯な上目遣いでそう言ってきた。
    「リクエスト?……どうぞ、僕に贈れるものでしたら」
    エーリッヒはたじろぎつつ答える。
    高価なものを要求されたりはしないだろうが、期待に応えられるだろうか。
    「ありがとう。……お前と踊ってみたいんだ。ダンスを1曲、お相手願えるかな?」
    シュミットはそう言ってエーリッヒに手を差し出す。
    エーリッヒはびっくりしてその手を取ることが出来ずに、シュミットを見た。
    「ダンスって。僕と?僕は、女性のパートは踊れませんよ」
    「そうだろうな。いい。私が女役をするから、リードしてくれ」
    シュミットは事も無げにそう言って、すいっとエーリッヒとの距離を詰めた。
    「ホールド」
    「…はい」
    そっと手を回したシュミットの身体が思いのほか細くて、エーリッヒは内心うわぁと思う。
    至近距離のシュミットからは良い香りがした。
    「ワルツでいい?」
    ミハエルの言葉に頷くと、シュミットも「何でも大丈夫です」と答える。
    ミハエルが、「いくよー」と適当な曲を流した。
    シュミットは三拍子に合わせて楽しそうに、くるくると上手に踊ってみせる。
    エーリッヒはシュミットが何故自分と踊りたいなどと言いだしたのか、不思議に思いながらも、なんとか1曲踊りきった。
    ぱちぱちとミハエルの拍手の音が響く。
    「ふふ、楽しいな!」
    シュミットは無邪気に笑った。
    つられてエーリッヒも笑う。
    「良かった、あなたの足を踏まなくて。でも何故、ダンスなんて」
    「前にうちのパーティーで、お前が踊っているのを見て、いつか私もお前と踊ってみたいと思っていたんだ」
    「えぇ?物好きですね、シュミット」
    「お前がすごく魅力的に見えたってことさ」
    「え……」
    シュミットに不意に褒められ、エーリッヒは本気で照れた。
    恋焦がれている相手に、魅力的だなんて言われて、嬉しくない筈がない。
    「シュミットー、僕とも踊って!」
    ミハエルがシュミットに飛びつく。
    シュミットは、それを受け入れるのかと思いきや。
    「エーリッヒとのダンスの余韻に浸りたいので、今はお断りします」
    とミハエルに笑いかけていた。
    エーリッヒはドキドキする胸を押さえた。
    もしかして、この恋には勝算が有るのだろうか。
    「シュミット…」
    小さく名前を呼べば、シュミットが「ん?どうした?」とこちらを向いてくれる。
    「あの。……また、いつでも。踊りましょう」
    「……うん、楽しみにしている」
    「ダンスの練習、しておきます」
    「それは他の誰かと練習の為に踊るという意味か?だとしたら…」
    「僕が他の人と踊るのは、嫌?」
    「……ああ。嫌だ。…妬いてしまう」
    シュミットはほんのり頬を染めて、視線を逸らした。
    その恥じらいの仕草があまりに可愛くて、エーリッヒはシュミットを抱きしめたくなってしまった。
    「ねぇちょっと。僕も居るんだけど!なにイチャイチャしてんの?」
    というミハエルの声がなければ、エーリッヒは衝動のままにシュミットにキスのひとつでもしていたかもしれない。
    「じゃあ、ダンスはあなたとだけにしますね」
    「そうしろ」
    笑うシュミットは、さっきまでのしおらしさはどこへやらの、不敵な、いつものシュミットだった。
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