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    とわこ

    @towako71

    レツゴ(主にエリシュミ、シュミ右)とかレツゴストDKとか

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    とわこ

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    2023年クリスマス直前のエリシュミ

    「寒いな」
    マフラーに鼻先まで埋まって、シュミットが呟いた。
    「すみません、買い物なんかに付き合わせて。早く帰りましょうね」
    エーリッヒは慌てて、ふたりで暮らす家に向かおうと、方向転換をする。
    「そうじゃない!」
    シュミットはそのエーリッヒのコートの背中をがしっと掴んで引き止めた。
    「手が冷たいんだ」
    むすっとして言うシュミット。
    確かにシュミットは今日、手袋をしていない。
    「……?ですから、早く帰りましょう、と」
    訝しく、エーリッヒは首を傾げた。
    「まだ買い物が済んでいないだろう?今日はクリスマスに必要なものを買いに来たんだ、もう今日買っておかないと間に合わない」
    シュミットはエーリッヒを見つめて眉を寄せる。
    なんだか不機嫌だ。
    「では、どうすれば?」
    エーリッヒはそっとシュミットの冷たい手を取った。
    「それでいいんだ」
    ふ、とシュミットは表情を緩めた。
    「え?………なんだ、手を繋ぎたかっただけですか」
    ふふっとエーリッヒは笑った。
    可愛い我儘だ。
    「最初からそう言ってくれたら良かったのに」
    「別に手を繋ぎたいとは言っていない。手が冷たいから暖めろと言っている」
    ツンとしてシュミットはそっぽを向いた。
    埋もれたマフラーから覗く耳が赤かったのは、寒さのせいだけでは無いとエーリッヒには分かっている。
    「クリスマスプレゼントに、手袋を買ってあげましょうか?暖かいやつを」
    揶揄いたくてエーリッヒはわざと意地悪な笑みを浮かべてそう言ったが、シュミットは
    「お前の手より暖かい手袋なんて、あるのか?」
    とさらりと笑んでみせた。
    「まったく。素直じゃないですね」
    「うるさいな。今更素直に甘えられるか」
    そう言いつつも、シュミットがエーリッヒの手をぎゅと握るので、エーリッヒもシュミットの指に指を絡める形で、冷たい手を握り直した。
    「買い物が済んだら、真っ直ぐ家に帰りましょう」
    「嫌だ。遠回りしてイルミネーションを見て帰る」
    「ほんとにあなたは我儘ですね」
    「それも今更だ」
    悪戯に笑うシュミットを抱きしめてキスをしたくて、エーリッヒはやっぱり早く家に帰りたかった。
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