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    tsunati

    @tsunati

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    文字書きの端くれ。ほぼ腐向けを生産。
    支部に上げる前に書き散らしたかったりプロット置き場。
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    tsunati

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    うちよそ、現パロ話。
    多分このちょっと前に痴漢か何かに遭ったところを助けてもらって、そのお礼にって誘ったというていで。
    サクヤくんにお越しいただきました、ありがとうございます。

    ##うちよそ
    #現パロ
    parodyingTheReality
    #ヒバハン♂
    #ウツハン♂

    先日助けていただきましたお礼です ちょっとだけ緊張しながら文字を打ち、送信する。さほど経たないうちにポコンと返事が届いて、了承を得られてほっとした。
    「何やってんだァ?」
     気になるコでも出来たか、なんて笑いながら肩を抱かれ、そんな訳無いでしょとだけ返す。それから思い直して、やり取りの相手と内容を教えた。
    「新作まだ飲んでなくて、この間のお礼も兼ねて誘ってみたんだよ」
    「ああ…ならオレも行く。明後日だったな?時間作るから」
    「え」
     お前が世話になった相手なら、きちんと挨拶しねェとな?と笑顔で、だけど圧が強くて結局断れず、追加の文章を送る。
    『すみません、同行者増えても大丈夫ですか』
    『あー大丈夫大丈夫、気にすんな。てかこっちも行きたいって言われてさ…いいかな』
    『もちろんです。集合時間と場所は大丈夫ですか』
    『うん平気。じゃまた明後日な』
     スタンプを送って、アプリを閉じた。なんだか疲れたな…と目を閉じる。明後日が楽しみなような、怖いような…。



     待ち合わせは駅前広場にして、互いに目立つ風貌だから特に場所は指定しなかった。大抵俺が発見する側なのだけど、今日もそうだった。あの綺麗な銀色はそうそう埋もれるもんじゃない。
    「アル」
    「サクヤさん」
     呼ぶとぱっと笑みを浮かべるのが可愛いよな、なんて思っているのは本人には内緒にしておこう。背後が怖いし。
    「…ハジメマシテ」
    「ああ、ハジメマシテ。オレはヒバサ、先日は可愛い弟分が世話になったな、ありがとう」
    「弟分?」
    「あ…ヒバサにぃは兄弟子なんです」
    「へえ」
     ならこっちも、と振り返るとニコッ!と人好きのする笑みを浮かべて、相変わらず元気な挨拶。
    「はじめまして!俺はウツシ、サクヤとは兄弟みたいなものだよ!」
    「はじめまして。アル、と呼んで下さい。サクヤさんには大変お世話になりまして…」
    「っあ〜〜もうそういうのいいから!ほら行こうぜ」
     なんだか小っ恥ずかしい。



     新作が気になっているのは本当だけど、お礼として素直に受け取って貰えるものが他に思い付かなくてバイト先なんですけど、と断りを入れておいた。それがよかったのか、それならまあ…と渋々了承を得てドアを開ける。
    「いらっしゃいませー」
    「こんにちは」
    「あっエルサくんだ。こんにちは、お客様のご同伴ありがとう!」
    「エルサくん」
    「ショップネームです。本名だと困ることもあるので…。ええと、皆さん何にしますか」
    「先に席取っといてやるよ。いつもので頼むな」
    「うん」
     ヒバサにぃの分は決まっていて、後はサクヤさんとウツシさんだ。俺は新作と決めていて、サクヤさんは少し迷っているようだった。
    「どっちにしようかな…」
    「なら半分こしよう。ね?」
    「…ん、そうだな」
    「注文はしておきますから、先に座ってて下さい」
    「ありがとう!」
    「ん、頼むな」
     注文を通してトレーを受け取り、席へ向かう…はずだったのだけど。
    「エルサくん、エルサくん」
    「…なんですか」
    「どうして君が連れて来てくれるお客様は美形揃いなのかな美形は美形を呼ぶの?類友なの?」
    「先輩、仕事中ですよ」
    「エルサくんが冷たい」
     トレーを渡そうとしない先輩からようやく奪取して、店内を見渡す。奥の壁際、ソファ席に姿を見付けてそちらへ向かった。



     それぞれカップを受け取って、ついでに追加されていた菓子も選んだ。こういうちょっとした気遣いというか、そういうのは上手いな、と思う。そのおかげか結構話は弾んで、会話は途切れず進んでいく。
     ふと気付くとアルの口元にクリームが付いていて、取ってやろうかどうしようか悩んだ、その瞬間。
    「アル、クリーム付いてんぞ」
     そう言って自然に…そう、ごく自然に指先で拭ってやったその光景を、オレはただ見ていることしか出来なかった。
    「えっ、あ、すみません」
    「いいよ。可愛いとこあんな」
    「え…ぅ…」
     赤くなって俯くアルにどう声を掛けてやろうか考えるのに忙しくて、向かいで静かに攻防が繰り広げられていることには気付けなかった。
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