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    penpen91420

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    亜実さん(@to2zenbut)お誕生日おめでとうございます!!
    予約投稿の設定ミスって何度もだいぶ早い段階で通知だけ飛ばしてしまいすみませんでした😭😭
    ガイ蛍ちゃんです……!

    #ガイ蛍

    触れた熱が冷めない内に【ガイ蛍】じりじりと焼け付く日差しの中、蛍は西風騎士団の本部へと向かっていた。普段は忙しなくやれ任務だ人助けだお届け物だと動き回っている蛍が任務関係なく西風騎士団を目指すのは、可愛らしい友人の願いを叶えるためだ。
    西風騎士団の火花騎士クレーから手紙が届いたのはつい先日のこと。冒険者協会の依頼を受け、璃月や稲妻へと飛び回っていたため、久しく会っていないクレーが痺れを切らし、要約すると「次はいつモンドに帰ってくるの?」といった内容の手紙を送ってきた。
    久しぶりにモンドの味が恋しくなったと騒ぐパイモンと、手元には「いい子にして待ってるよ」といったなんともいじらしい手紙。蛍の足がモンドへと向かうのは必然であった。

    「クレー、久しぶり……?」
    先に腹ごしらえをしてくるというパイモンを鹿狩りに送り届け、蛍は一人、恐らくクレーが居るであろう反省室の扉をあけるも、目当ての人はいなかった。
    しんと静まり返った部屋。色とりどりのクレヨン、クレーが描いたであろう画用紙いっぱいに描かれた絵が床に散らばっているだけ。大きく開いた窓からは、モンドの風が優しくカーテンを撫でている。
    どこかに出かけているのだろうか。そう思って反省室に足を踏み入れれば、部屋の隅に人影を見つけた。
    「……ガイア」
    無防備に眠りこけている。西風騎士団の騎兵隊長であり、自身を親友などと呼ぶ男の名を呼ぶ。ぴくりと彼の体は小さく揺れて、まるで夜の海の水面を映しているかのような青い目が開く。
    「ん……ああ、久しぶりだな、親友」
    くぁ、とあくびを噛み殺し、蛍の姿を確認した彼は片手を上げてニコニコと笑った。
    「なにしてるの? サボり?」
    「はは、酷い言いがかりだ。俺はジンから頼まれてクレーを見張って……クレー?」
    きょろきょろと周りを見回すも、反省室はもぬけの殻。
    「いないみたいだけど?」
    「これは手紙、か?」
    手に握らされていたらしい紙に目を通せば、彼の笑みは次第に引きつっていく。どうやら反省に飽きたクレーは、ガイアが眠っている間に書き置きをして外へ出てしまったらしい。相変わらずお転婆だなと苦笑する。
    「探すの手伝おうか?」
    「いや、いい。これだけ暑けりゃそのうちに戻ってくるさ」
    窓の外には薄らと蜃気楼が揺らめいていて、それだけで気温が高いことが伺える。たしかに、いくら元気なクレーでもこの暑さじゃ外に長居は出来ないかもしれない。
    「ジンさんから頼まれてるんでしょ? 大丈夫なの?」
    「ジンもクレーが大人しくしてるとは思ってないから大丈夫だろう」
    だからこそガイアに頼んだのでは……?と蛍は首を傾げた。あの真面目な代理団長の胃に穴があかないと良いが。
    「それで、忙しい栄誉騎士殿が反省室になんの用事だ?」
    「クレーに会いに来たの。残念ながらすれ違っちゃったみたいだけど」
    ガイアの隣に腰を下ろすと、ギシ、とソファーが軋む。そよそよと窓から入ってる風が気持ちよくて蛍は目を細めた。
    さて、これからどうしようか。クレーに会うために来たのに肝心の本人が居ないんじゃ仕方ない。帰ってくるまで待とうか。でも、あの自由な火花騎士が帰ってくる確証はない。反省室から逃げ出したのだ。むしろ帰ってこない確率の方が高いだろう。長旅で疲れも溜まっている事だし、ここで少し休ませてもらうのもいいかもしれない。
    「ん、ここ涼しいね」
    先程から絶えず流れてくる風。ひんやり、とはいかないが、この暑い中過ごすには、なかなかに快適な場所かもしれない。ガイアもそれがわかっていてクレーの見張りを引き受けたのだろう。
    「なんだ、暑いのか」
    ぴと、とガイアの手が頬に触れる。暑いから触らないで、と言おうとした蛍はその手の温度に目を瞬かせた。
    「ガイアの手、つめたいね」
    彼の手は予想以上に冷たい。どんなに体温の低い人でも、この気温じゃ体温は上がるはずなのに。驚いてガイアを見れば、彼は得意げに笑った。
    「どうだ、快適だろう」
    「なんでだろう、氷元素だからかな」
    「……」
    今度は蛍の方から手を伸ばす。ぺたぺたと彼の頬に触れてみるが、頬も手のひら同様冷たかった。ならば、と彼の首にも触れる。
    「……旅人?」
    「わ、ここも冷たい」
    頬、額、首、手のひら。軽く触れる程度に手を這わせてみるも、どこもかしこも冷えている。
    されるがままのガイアと、無心で触れる蛍。第三者が見れば誤解しかねない状況。だが、今ここには誰もつっこんでくれる人はいない。
    「ガイアって全部冷たいね」
    「おいおい、俺の心が冷たいみたいな言い方はよしてくれ」
    「誰もそんなこと言ってないけど……ガイアに冷たくないところなんてあるの?」
    「そりゃ勿論あるぜ、試してみるか?」
    「え、」
    遠慮なく触れていた手は宙を舞い、脇の下に腕を入れられ引き寄せられた蛍はガイアの膝の上に乗る。驚いて空いた蛍の口は、彼の口によって塞がれた。蛍が口を閉じるより先に、ガイアの舌が蛍の口内へと侵入し、蛍の舌へ絡む。彼の舌は熱く、溶けてしまいそうだとぼんやりと思考の隅で感じた。
    「ん、ゃあ……!」
    ちゅ、くちゅ、と舌が絡む音。必死に抵抗しようと藻掻くも、思った以上に力が強くて拒めない。上手く呼吸ができなくて開いたままの口からどちらのものか分からない唾液が零れる。
    今、何が起きている?
    クレーに会いに来ただけなのに、どうしてガイアとキスしているんだろう。
    「ひゃあっ!?」
    「考え事か?」
    ようやく唇が離れたかと思えば、彼の冷たい指が耳の穴をなぞり、それだけで蛍の身体はぞわぞわと震える。
    「や、まっ……て、それ、んぅ、くすぐったい……!」
    いやいやと首を振る蛍の耳を緩やかに撫で、そこに口をつけたかと思えば生暖かい舌が入ってくる。ちゅくちゅくと水気を含んだ音が耳元で聞こえ、蛍は羞恥に身悶えた。僅かに腰を揺らした蛍に気付いたガイアは楽しげにほくそ笑みながら蛍の耳の穴を蹂躙し続ける。
    「ふ、や、ぁっ……!」
    「はは、またさらに体温が上がったんじゃないか」
    「あ、あっ、やらぁ、~~~~~~~っ」
    ぴくぴくと小さく震えながら声にならない声を上げる蛍の腰を撫で上げ、耳朶を強く吸いあげれば、満足したのか彼の唇は首筋を辿って蛍の無防備に晒された胸元へと落ちる。
    「んぁ、あ……っちょっとガイア、いい加減に……!」
    蛍がやっとの思いで鎖骨の窪みを舐めるガイアの腕を叩くと、彼は意外にもあっさりと蛍を解放した。
    「……さすがにここで、っていうのはクレーの教育に悪いからな」
    「は?」
    ばくばくと音を立てる心臓を必死に落ち着けようとする蛍を他所に、ガイアはなにやら考え込む仕草をすると、力の抜けた蛍の身体を抱き上げる。
    「ちょっと、クレー探しに行かないと……!」
    なんとなく、この後のことが想像出来てしまった蛍は慌てて当初の目的を思い出させるべく苦し紛れに声を張り上げるも、ガイアは涼しい顔をして笑う。
    「ああ、安心していい。クレーならアルベドと昼食を食べに出かけただけだ」
    「は!?」
    「食べ終わったらアルベドが送り届けてくれる」
    クレーが勝手にどこかへ行ったというのは嘘だったのだと、ここに来て蛍は思い知る。本当のことを言ってしまえば、蛍が兄妹の所へ行ってしまうのがわかっていたからだろう。
    「それなら私、二人のとこ……っ」
    「おいおい、ここまで来て逃げるのはなしだろう?」
    「逃げるなんて、」
    人聞きの悪いことはよして欲しい。恋人でもない男に、身体を好き勝手される訳にはいかないのだ。そう、思っているのに。どうにか逃げ出そうとする蛍の唇を、またガイアは自身のそれで塞ぐ。
    押し当てられた唇は熱い。生き物のように口内を蠢く舌が、蛍の歯列をなぞる。自身の気持ちとは裏腹に、じわじわと体が熱くなっていく。
    「ん、ぁ……っ」
    「恋人でもない男の体に無防備に触れるものじゃない」
    そういう意味で触れたわけじゃない。じわりと羞恥心から涙目になるけれど、それすらもガイアの興奮を煽ってしまうようで。
    恋人でもない女の体に触れるのは良いのかと睨んでみても、彼は何処吹く風だ。
    「お前の身体はどこも熱が篭ってるな。幸いにも俺は冷たいようだから冷やしてやろう」
    「んぅっ」
    ガイアに抱えられたまま、反省室を出る。
    どこに連れていかれるのかなんてわからないが、このあと起こるであろうことを予想して、蛍は不安と期待を孕んだ眼差しで自身を抱える彼を見つめた。
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