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    penpen91420

    @penpen91420

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    penpen91420

    DONE蛍火が示す旅情【2巡目】開催おめでとうございます!
    元々は本のオマケにペーパーでつける予定だったのですが
    印刷等が厳しい状況なため展示という形になりました。
    故に短いお話です。
    現パロ/ディル蛍/付き合ってない
    【ディル蛍】夏の日差しが強かったから、「海だーーーーー!!!」
    「こら、クレー、まずは準備運動をしような」
    「はーい!」

    元気よく返事をして準備運動を始めたクレーを、眩しくてつい閉じてしまいそうになる目を頑張って開けて見つめる。今日は、近くに住む小さな友人クレーに誘われ、近所の人達と共に海に来ている。日差しが強い。先に日焼け止めを塗ってくればよかったな、と溜息を吐いて自身の体を見下ろした。少し気合を入れすぎたかもしれない。露出が多い水着を選んだのは、隣で黙々とパラソルを立てている男──ディルックに少しでも意識してもらいたかったから。蛍は近所のお兄さんであるディルックに幼い頃から恋をしている。初恋だ。他の人たちは皆褒めてくれたのに、肝心の彼は「どう?」と聞いてもああ、と一言だけ素っ気ない返事で終わってしまった。幼い頃から知っているからか子供扱いする彼に少しでも女として意識して欲しくて背伸びをしたデザインを選んだというのに、ディルックの表情は何一つ変わらなかった。完敗だ。
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