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    FineRisoluto

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    Fine Risolutoふぃーねりぞるーと。FF14用アカ。 FF14の自機小説を公開しています。
    pixivにもいます(こっちの名義は鳥羽直人)
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    FineRisoluto

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    !FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください!
    ★この小説について★
    FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
    大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。
    フィーネ:作者の自機。アウラ・ゼラの女性。

    #FF14

    ある「元」光の戦士の6.02その10「美味しかった……」
     いっぱいになったおなかをさするフィーネの口から、ふぁ、とひとつあくびが出る。
     となりにいたフェオもふわぁ、とあくびする。
    「お、移った」
    「移っていないのだわ」
     ウィメがからかうように言い、フェオが返す。
    「フェオ=ウルってフィーネ以外に冷たいよな」
    「そんなことはないのだわ」
     そんな二人を横目に、フィーネが立ち上がる。
    「じゃあ、ごはんもいただいたところで」
    「うん?」
     相槌を打つウィメは槍を磨いている。
    「帰るね」
    「まてまて」
     あわてて槍から手を放し、ウィメの手がフィーネの肩をつかんだ。
    「食い逃げで指名手配するぞ」
    「御無体な」
     笑顔でウィメの手をはがそうとする。
    (握力つっよ)
    (笑顔でめちゃくちゃ抵抗するなコイツ)
     しばらく均衡状態が続き、ウィメが切り札を使う。
    「ミーン工芸館に通報するぞ」
     その瞬間、フィーネが神速で正座する。
    「一宿一飯の恩義。返させていただきます」
    「なにそれ」
     ウィメはぽかん、とした顔で聞き返す。
    「若木がたまにするその座り方、痛くないのかしら」
     フェオも不思議そうな様子だ。
    「これは正座といって、礼儀正しい座り方だよ。ほら私礼儀正しいじゃない」
    「弱みをつかまれているだけなのだわ」
     正座したままフィーネは話を続ける。何か困っていることはないか、欲しいものはないか……。つまりは新しい仕事(とごはんのための報酬)が欲しい。
     スルーされたフェオはフィーネの髪の毛を勝手に編みはじめる。
    「ゴリラ退治とかどうかな」
    「あーそれはお高いですね。人数も必要です」
     Aモブである。ハントすれば確かに報酬は良いだろうが。
    「大丈夫、うちの里から人数は出せる。あとは指揮を執る人が欲しかったんだよ」
    「アルメじゃだめなのかい」
    「ねーちゃんクリスタリウムやユールモアに手紙書いたり、行き来もしててさ。ガイコウってやつ」
     確かに先ほどからアルメの姿がない。彼女は本来、武人向きのように感じるが、政務もこなすとは多彩なものだ。
    「才能があると苦労するね」
    「なんだよそれー」
    「若木が嫌味を言ったのだわ……」
     フェオはすっかりフィーネの髪を三つ編みに仕上げていた。
     フィーネは「んぇ」とあいまいな返事をして、手入れを終えたらしいウィメの槍に手を伸ばす。
    「あー嫌味だったのか」
    「んーん」
     ウィメが槍を手に取りフィーネに柄の方を向けて差し出した。
    「フィーネも多彩で苦労してるもんなあ」
    「私に才能なんてないよ」
    「才能ないやつが闇の戦士なんて呼ばれるかよ」
     フィーネは槍の穂先をつかんでゆする。
    「私にあったのは運と、エーテルが変質しなくなる変な加護と、自分が美味しく食べられるごはんを作る才能だけさ」
    「戦いの才能もあるだろ……おい、私の槍」
     フィーネが柄を両手で持って強く揺さぶっている。

     ガチャン。

     ウィメの槍の大きな穂先が鈍い音をあげる。鎖で柄とつながっているそれは地面に落ちはしなかったものの、明らかに外れている。
    「やっぱり、破損しているね」
    「今朝、狩りをした時はなんともなかったぞ」
     ウィメの目は壊したな、と言いたげである。
    「柄が割れてる。割れ目がまだ新しいから、今朝割れたんじゃないかな。点検はしたの」
     フィーネは槍を地面に置き、分解して穂先を外して見せる。中から現れた柄は、彼女の言うとおり割れてしまっていた。
    「特に変わったところはなかったし、よく見なかったな……」
    「戦いが終わったなら、安全な場所に移動して点検した方が良いよ。武器が壊れていたら命取りだ」
     さらに槍全体を調べながら、淡々と述べていく。
    「他は大丈夫そうかな。でも点検は使うたびにしてね」
    「わかった……疑って悪かったよ。これ、直るかなあ」
    「木材ある」
     ウィメが愛槍を心配している間にフィーネがノコギリとクローハンマーを取り出していた。他にも素材をいくつか並べている。修理する気らしい。
    「ホワイトアッシュの原木なら、あったはず」
     言うとウィメは走っていく。
    「相変わらず足が速い」
    「若木もかなり速いと思うわよ」
     肩にあごを乗せたフェオがぷにぷにとフィーネのほおをつっついている。
    「私はあんなに走れないよ。瞬発力なら負けないけど」
    「前後左右に飛びまわるものね」
    「戦っていれば、どうしてもね。でも左右はあまり飛んだことないと思うけど」
     フェオのほおをつつき返す。口をとんがらせて彼女は空に舞い上がる。
    「フィーネーこれで良いかー」
     戻ってきたウィメが担いでいるのは、原木というより丸太である。その状態で全力疾走で向かってくる。
    「あ」
     急停止しようとした彼女だが、勢いを殺しきれずに滑り込んできた。
     突っ込んできた丸太を見て、フィーネは思いっきり横に飛びのいた。


    ~おまけ~
    ウィメの槍
     キタンナ・ガーディアンスピア。75IDの槍。

    ホワイトアッシュ原木
     ラケティカ大森林で採集できる。
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    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その9「なぜクラフターをやるんだ、という人がいる」
     フィーネは斧を振り下ろす。脇には既に伐採を終えたパイン原木が山になっていた。
    「ええ」
     フェオはその山の上に腰掛けて両手で頬杖をついている。
    「なぜギャザるのかと問う人もいる」
    「そうなのね」
     静寂の中をアオサギ滝の水が流れ落ちる音が心地良い。二人はヤンサを訪れていた。
    「でもクラフターもギャザラーも目的のためにするわけじゃないんだ」
     木に斧が打ち込まれる音がリズミカルに静寂を切り裂いていく。
    「お仕事だからするんだと思っていたのだわ」
    「順番が逆なんだよ。クラフターもギャザラーも仕事ではあると思う。だけどそうじゃない。仕事だからするんじゃあないんだ。やりたいことをして、楽しくなって続けているうちにそれが仕事になっていくのが一番良いんだ」
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    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その8「お前ら、会うたびに喧嘩するのなんとかならねえのかい?」
     フィーネの母の腕にできた傷の手当てをしながら、父親がため息をつく。
    「ため息のつき方が若木にそっくりなのだわ……!」
     フィーネに出された緑茶をすすっていたフェオが感激するその横で、フィーネもまたため息をつく。
    「似てないよ」
    「ほら、今、そっくりだったのだわ!」
     フェオは喜び、フィーネと父の間を飛び回る。
    「それにしてもお前、風の噂じゃあ聞いていたが腕が立つようになったんだなあ」
     父親の感嘆をよそに娘は淡々と答える。
    「母さんより腕っぷしが強い人のほうが少なかったよ?あ、でもアジムステップはもっと喧嘩っ早い人がいたなあ」
    「いやあ、それでも母さんに喧嘩で勝てるようになったなんてなあ。父さんなんだか涙腺にきたよ」
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