西くん南さんとネクタイ「サウラー!すまないが、ちょっとネクタイを結んでくれないか」
ウエスターの言葉に、サウラーは軽く溜め息を吐いた。
「まったく……そろそろ自分で結べるようになりなよ」
「いや、一人でもできないことはないんだが……お前にやってもらった方が綺麗にできるんだ」
「当然でしょ?ボクがキミに劣るものなんてある訳ないんだから。……ほら、貸して」
面倒くさそうな顔をしながらも、サウラーは手早くネクタイを結んでいく。
「おお……さすがだな」
「用がないなら黙っててくれる?」
「……す、すまん」
ちょうどその時、一人の部下がそこを通りかかった。
「おはようございます、お二人とも。
珍しいですね、会議の前にお二人が一緒にいらっしゃるなんて」
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