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    だみぃにゃん

    @pumpkincat02

    陳情令で沼に足を滑らせました。
    ここにないものはぴくしぶに収納済。

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    だみぃにゃん

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    ちんじょれ江澄。

    蜜雪さんの素敵イラストにタグが付いてたからふらっと。
    うっかりかいてた。

    #陳情令
    theUntamed
    #江澄
    lakeshore
    #江晚吟
    jiangLeyin

    後悔先に立たず


    どうして俺はこうなのか。
    やつが藍忘機を庇った時も、蓮花塢が落ちた時も、金丹を失い絶望したときも
    やつが温氏の残党を匿った時も、捨てろといった時も、姉を失い絶望したときも

    本当は迷わず手を差し伸べられるあいつを尊敬していた。
    本当は傍にいてくれることがとても心強かった。
    本当はあいつも俺と同じくらい絶望しているとわかっていた。


    どうして俺はこうなのか。
    一緒に手を差し伸べたかった。
    罵るよりも傍にいてくれと叫びたかった。
    あいつの気持ちも慮るべきだった。

    姐が父が、生前ずっと諭していてくれたのに。
    俺はついぞ自分の口を塞ぐことが出来なかった。
    あいつは俺のことを一番理解してくれているからと甘えてしまった。
    理解してくれてはいても、傷つかないわけではないのに。


    どうして俺はこうなのか。
    あいつが死んだなんて信じられなくて、谷底をさらった。
    あいつの名を貶める輩が許せなくて、邪術使いを片っ端から捕らえる。
    あいつが戻ってきてるんじゃないかとその姿を捜す。

    蓮花塢の宗主として雲夢を守る。
    あいつに泣き顔なぞ晒さぬ。俺を見て悔やまぬように顔を上げ続ける。
    あいつの名を貶していいのは俺だけだ。恨みで固まった姿なぞ見せようものならこの手で葬ってくれる。
    あいつがつけた蘭の名に恥じない、強く美しい仙師として阿凌を育て上げてみせる。



    あいつが造った酒を一人飲み下し、不敵に笑う。
    見上げた空に浮かぶのは、もう隣並び立ってはくれない一人先をゆく姿。


    「魏無羨」

    全て一人で抱えたまま死んだお前を
    何も残さず俺を一人残して死んだお前を
    お前一人に全て抱えさせて殺した自分を




    俺は決して許さない。




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    sgm

    DONE猫の日の曦澄。
    ひょんなことからイマジナリー(霊力)猫耳と尻尾が生えて猫になった江澄。
    何かとご都合。
    他作リアクションありがとうございます!!
    「魏公子。これは、一体……?」
     藍曦臣は目の前のことが信じられず思わず隣に立つ魏無羨に訊ねた。
    「見ての通りです」
    「見ての、通り」
    「ですね。見ての通り、江澄の奴、猫になりました」
    「……猫」
    「猫、ですね」
     笑いを含んだ魏無羨の言葉に藍曦臣は改めて日の当たる場所で丸くなっている江澄を眺めた。薄っすらと透けた黒い三角の獣の耳が頭に。やはり薄っすらと透けた黒く細長い尻尾が尾てい骨の当たりから生えている。猫と言われれば確かに猫だ。
     藍曦臣はさらなる説明を魏無羨に求めた。

     昨日から藍忘機が雲深不知処に不在だからと蓮花塢に行っていた魏無羨から急ぎの伝令符が来たのが、卯の刻の正刻あたりだった。
     藍曦臣は起きていたが魏無羨がその時間に起きていることなど珍しく、受け取ったときは驚いた。よほどのことが蓮花塢であったのだろうと慌てて急務の仕事を片付け、蓮花塢に到着したのが午の刻になったばかりの頃。案内をされるままにまっすぐに江澄の私室に向かい、開けなれた扉を開けた藍曦臣の目に飛び込んできたのは魏無羨の赤い髪紐にじゃれて猫のように遊ぶ江澄の姿だった。
    3340

    sgm

    DONE去年の交流会でP4P予定してるよーなんて言ってて全然終わってなかったなれそめ曦澄。
    Pixivにも上げてる前半部分です。
    後半は此方:https://poipiku.com/1863633/6085288.html
    読みにくければシブでもどうぞ。
    https://www.pixiv.net/novel/series/7892519
    追憶相相 前編

    「何をぼんやりしていたんだ!」
     じくじくと痛む左腕を抑えながら藍曦臣はまるで他人事かのように自分の胸倉を掴む男の顔を見つめた。
     眉間に深く皺を刻み、元来杏仁型をしているはずの瞳が鋭く尖り藍曦臣をきつく睨みつけてくる。毛を逆立てて怒る様がまるで猫のようだと思ってしまった。
     怒気を隠しもせずあからさまに自分を睨みつけてくる人間は今までにいただろうかと頭の片隅で考える。あの日、あの時、あの場所で、自らの手で命を奪った金光瑶でさえこんなにも怒りをぶつけてくることはなかった。
     胸倉を掴んでいる右手の人差し指にはめられた紫色の指輪が持ち主の怒気に呼応するかのようにパチパチと小さな閃光を走らせる。美しい光に思わず目を奪われていると、舌打ちの音とともに胸倉を乱暴に解放された。勢いに従い二歩ほど下がり、よろよろとそのまま後ろにあった牀榻に腰掛ける。今にも崩れそうな古びた牀榻はギシリと大きな悲鳴を上げた。
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