照り付ける太陽が、ちょっと見たことないくらいに鮮やかでまぶしい。
ざざん、ざざん、静かなビーチサイドに響くのは、寄せては返す波の音と――、
「わ、見てくれアーロン! 舌が青い!」
「うっわ……、まずそうな色だな」
「僕の舌を見て牛タン的な発想しないで欲しいな……、そんなこと言ってアーロンも……って赤か、普通だ!」
「……かわいいねえ、ヒーローズ」
「あれでは年端のいかない子どものようですが……」
波打ち際でプラコップを手に水着姿できゃいきゃい騒ぐふたりを眺めながら、そこからもう少しだけ遠く。
パラソルで完全に遮光したビーチチェアに寝転んだアロハシャツのモクマはほのぼのと目を細めるけれど、隣でタブレットに視線を落とすチェズレイの声はいささか呆れ気味だ。
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