Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    nekoruru_haya

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 19

    nekoruru_haya

    ☆quiet follow

    くわまつ。
    片方は初めてだと思っているけれど実は二回目、ネタの初回部分を妄想。えっちはしてません。

    ##くわまつ

    初回深夜。そろそろ寝ようかと部屋の照明から垂れ下がる紐に手を伸ばした瞬間、玄関先でことりと音がする。なんとなく気になってそっとのぞき窓から覗けば、良く知った鉄紺の頭があった。
    「松井?」
    急いでドアを開けた瞬間、ぶつかるように飛び込んでくる。慌てて受け止めて顔を覗き込めばぐしゃぐしゃに泣いていて酒臭い。普通なら追い出してやりたいところなんだけどそうもいかず、部屋の中へと引き入れた。

    「どんだけ呑んだん?」
    自他共に認める酒豪の松井が泥酔なんて珍しい。しかも泣いてるなんて。
    「……振られた」
    「は?」
    「可愛らしい子と歩いてるの見た……お似合いだった」
    松井がずっと好きだった彼。僕ら共通の友達の一人。百人中百人が惚れる彼に松井が想いを寄せているのは知っていた。
    「てか、告白したの?」
    「……してない」
    僕はガシガシと頭を掻いた。いつもの勝手な思い込みか。
    「ただ単に一緒に歩いてただけじゃないの?」
    「絶対に違う。あんなやさしい目、今まで見た事ない」
    ああ、これは面倒くさいやつだ。水を飲ませてさっさと寝かせるに限ると離れようとした瞬間、服の裾を掴まれた。
    「松井?」
    「ねえ、桑名……」
    重なる声。非道く甘ったるく聞こえたそれに心臓がぎゅっと締め付けられた。
    「……水飲んで寝たら」
    なるべく平静に答えるけど、目は合わせられない。
    「桑名、僕の事好き、なんだろう?」
    何故、今それを蒸し返すのか。
    「だったら?」
    失敗した。最悪の展開。
    「抱いて、桑名。抱いて僕から彼の事を忘れさせてくれないか」
    松井から染み出すアルコールが廻って頭がくらくらしてくる。
    「やめなよ。後から傷付くのは松井やん」
    「傷付きたいんだ。ねえ、お願い」

    抱いて。

    耳許で囁かれ、熱い吐息が鼓膜を揺らし、耳朶を犬歯が咬んで舌が撫でる。
    ぐる、と獣じみた音で咽が鳴り、気が付けば松井をベッドに押し倒していた。
    「桑名……、滅茶苦茶にして」

    こんな形で初めて松井を手に入れるくらいなら、一生手にしたくなかった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🙏💕💕💴🕒🕐🕔🙏👏👏👏💞💞💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    nekoruru_haya

    PROGRESSくわまつですが書き手以外誰も幸せにならない予定のお話の下書きというか荒書き。ちゃんとしてから後日支部に上げます。
    完結に向けてぼちぼち追記していきますので現状は途中経過の進捗見て見て構ってちゃんなので注意。
    .5や独自設定盛り込んでます。
    biotope歴史は大河の流れのようなもの。
    何れかのサーバーの何某という本丸の誰彼という刀剣男士がそう例えたと云う。果たして事実、そうなのだろう。世界が始まり時間が動き出したのを起点に歴史は流れ始め、時の政府が管理している現時点まで一筋の大きな河として流れ着き、この先へと恐らくは流れ続けていく。歴史の流れは大きく緩やかであった為、その道筋は逸れる事もましてや氾濫する事もなく、ただ過去から現在、そして未来へと流れていくものと思われていた。
    その時、までは。
    ある時、後に歴史修正主義者と呼ばれる未知の存在が現れた。彼等は過去から未来へと流れるだけだった時間を遡り、歴史という過去に起こった事実の改変を開始する。それは水面に小石を投げ入れて波紋を浮かべる程度で済むものから、巨大な岩で流れを堰止め、流れる方向自体を変えてしまうような改変となった。波紋程度であれば歴史という事実認識の強固さ故、自浄作用が働き、大勢に影響はない。だが、流れる方向が変わってしまえば今日までの道筋が違えてしまう。
    2031