アディリム性転換ネタある日、アディオとリムが目を覚ますと、世界が一変していた。いや、正確に言うと、二人の体が一変していたのだ。

アディオはいつものように目をこすりながらベッドから起き上がったが、何か違和感を覚えた。普段なら感じるはずの重さがない。それどころか、視界に映る自分の手が小さく、そして繊細になっていた。

「…なんだ？」

低く響くはずの声が、どこか柔らかく響く。アディオは慌てて鏡を見ると、そこには長い白髪を持つ女性が映っていた。体つきも明らかに女性のものだ。彼は鏡の前で絶句した。

一方で、リムも同じく、鏡の前で立ち尽くしていた。彼女は見知らぬ少年がそこに映っているのを見て、思わず叫び声をあげた。

「えっ！？なんで私が…男の子になっちゃってるの！？」

鏡の中の少年は、彼女が知っている自分の顔を持ちながらも、明らかに男の子の特徴をしていた。肩幅が広く、声も低い。

「アディオ！これどうなってるの！？」

リムが半ばパニックになりながら、アディオの部屋に飛び込んだ。だが、そこには長身の女性が立っていた。

「リム…お前もか？」

アディオはため息をつき、リムをじっと見つめた。だが、その視線はいつもの冷静さを欠いていた。リムはアディオの視線を感じ、思わず目を伏せた。

「どうしよう、これ…戻るのかな？」

「さあな。だが、何とかしないとな」

二人は混乱しながらも、現状を受け入れるしかなかった。

しかし、そんな状況でもリムはすぐに気を取り直し、彼女は今の自分の姿を見て、「これはこれで面白いかも」と考え始めたのだ。そして、すぐにアディオを見てニヤリと笑った。

「ねぇ、アディオ。せっかくだし、いろんな服を着てみようよ！」

「…ははは…そう来るか…」

アディオはもう一度ため息をついた。リムの提案に付き合わされることを予感していたのだ。案の定、リムは新しい自分の姿に興味津々で、アディオの手を引いて衣装部屋へと向かわせた。

そこで始まったのは、リムによる着せ替え大会だった。彼女は男の子としての新しい自分にワクワクしながら、アディオにもいろいろな女性の服を試着させた。

「これとか、絶対似合うわ！ほら、早く着てみて！」

リムはアディオにドレスを渡し、笑顔で急かす。アディオは仕方なくそれを受け取り、渋々着替え始めた。

「おい、これはちょっと…」

「大丈夫！似合ってるわ！」

「本気で言ってるのか？」

「もちろんよ！次はこれも着てみて！」

リムの目はキラキラと輝いていた。アディオはリムの楽しそうな顔を見て、断ることもできず、ただ彼女の言うままに服を着替え続けた。

そして、何度も何度も服を変えさせられ、アディオはとうとう疲れ果ててしまった。

「もう勘弁してくれ…これ以上は無理だ」

「うーん、でも楽しかったわね！またやろうよ！」

リムは満足げに笑い、アディオの肩を軽く叩いた。アディオは苦笑いしながら、「次はもっと普通の服で頼むぜ」と呟いた。

こうして、二人の不思議な一日が幕を閉じた。
次の日には二人の身体は下に戻っており、安心するアディオとは裏腹にもう少し遊んでいたかったな、とリムは残念そうにしていたのだった。