Shall we dance?~いつでもいつまでも~とある栄えた街の、とある家に、その少年は住んでいました。
幼い時に両親は亡くなってしまい、もう物心付いた時から、母の妹である叔母の家にお世話になっていました。
気軽に話しかけることなど許されず、呼び方も「お母様」ではないとゲンコツで脳天を殴られてしまいます。更に「お母様」の実の子である姉妹たちからも「お姉様」と呼ばないと酷い仕打ちをされる日々を送っていました。
もう少年にとってはこれが当たり前の日常、実の両親ではないのに引き取ってくれたのだからこういう生活が当たり前なのだと思っていました。
一緒に食卓を囲むことさえ許されず、部屋の隅に置かれた小さなサイドテーブルで一人で黙々と食べます。食事は雇いのシェフが居るので内容には問題ありません。でも、料理後の片付けは全部この少年の仕事、意地の悪い雇い主には意地の悪い下が就くものです。
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