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    6__ws

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    ※高校生🎈と高校生🌟は付き合っている
    ※都合の良いセカイ設定の捏造
    ※ラストは願望。誰か続き書いて☺️
    ※🔞ではないんですけど問題があったらそっと教えてください。

    🌟が「中学生の頃の🎈に会いたい」と願ったらセカイに中🎈が現れてムラムラする話 まず目に映ったのは動くぬいぐるみと歌う花。次に大きな観覧車とメリーゴーランド。空を飛ぶ汽車に陽気な音楽。"非日常"が目の前に広がっていた。
     驚きのあまり声すら出せず立ち尽くしていたら、後ろから「類!」と僕の名前を呼ぶ声が聞こえたから素直に振り返った。

    「…………。ん?」

     現れた金髪の男は僕を見るなりピタリと立ち止まり、石像みたいに固まった。頭上で振っていたらしい手まで止まっている。そんな彼のポーズが少し可笑しくて、ここに来て初めて笑った。普通ならこんなわけも分からない場所に来たらパニック状態に陥っても仕方ないのに、この人を見たらなぜか全身の力が緩くなって妙な安心感を抱いた。

    「ええと……。初めまして、だよね。どうして僕の名前を……」
    「類なのに類じゃないッ!誰だ!?いや類だよな!?いやでも、どういうことだ!」

     うわ、声が大きい。耳を塞いで鼓膜が落ち着くまで目を瞑った。数秒後、目を開けて再び彼を見た。

    「どういうことだ、はこっちのセリフさ。気づいたらこんな面白そう……コホン、奇怪な場所に来ていたのだけれど、君はなにか知っているかい?」
    「……ここは、オレの想いで出来たセカイ、で……」

    "想い"とか"セカイ"とかいまいちピンとこない単語をぶつぶつと呟いたあと、彼は急に「あああああ!」と大声を張り上げた。やめてほしい。そろそろ耳が死んでしまう。

    「…………お前は、正真正銘、神代類なんだよな?」
    「?ああ、そうだよ」
    「……何歳だ?」

     やけにまじまじと僕を見つめてくる視線が痛い。しばらく人と目を合わせるなんてしてこなかったからこそばゆいな。

    「中学3年生」

     素直に答えたら彼は大きな目を更に大きくさせて「う……お……あ……」とゾンビのような呻き声を発し始めた。なんだろうこの生き物は。コロコロ表情が変わるのが本当に面白い。まだ名前も聞いていなのに、既に僕はこの男に興味を抱いていた。

    「…………類」
    「ん?」
    「オレの名前は天馬司だ!お前の話を沢山聞かせてくれ!」
    「……え?」

     ああ、その笑顔は毒だ。日陰に居続けている僕には眩しすぎて、倒れてしまいそうになる。

    ***

     ステージに座って非現実的な話を司くん(歳上だから司さんと呼ぼうとしたら「司くんでいいし敬語は使わなくていい」と言われた)から沢山聞いた。このセカイのこと、司くんのこと。それから、現在を生きる僕のこと。どうやら僕の方がイレギュラーな存在だったらしい。
     なによりも驚いたのは司くんと未来の僕が恋人同士であること。この僕に好きな人がいるなんてにわかには信じ難い。けれど未来の僕について話す司くんの表情はすごく穏やかで、優しくて、すぐに真実だと分かった。
     それから今の僕の話もした。司くんは話を聞いたあとに、ただ黙って僕の頭を撫でた。
     結果、僕は司くんに懐いた。こんな人にお兄ちゃんになって欲しいなあと思うくらいには。

    ***

     異変が起きたのは司くんと話して30分程経ったとき。
     今まで感じたことない気持ちが身体の内側から溢れるような、妙なむず痒さが全身を支配し始めたのだ。

    「む?どうした、類?」
    「あ、いや……」

     司くんに見つめられた瞬間に心臓が大きく跳ねた。なんだ、これは。
     ……いや、本当は分かっている。この感情の正体は未来の僕が司くんに対して抱くそれと同じだと。けれど、なぜ、中学生である僕にも現れるのか全く分からない。
     意識すればするほどじわじわと身体を蝕む熱に思考が侵されそうになる。
     どうして。さっきまではこんな気持ちにならなかったのに。なにがそうさせた?これもセカイの影響?

    「――ねえ、司くん」
    「なんだ?……って、うおッ!?」

     とにかくこの熱をどうにかしたくて司くんに抱きついてみた。いや、伝えたかった、のかもしれない。
     司くんは驚きはしたものの、ゆっくり手を伸ばして「こういうところは変わらないんだな」と、僕をあやすように背中をぽんぽんと優しく叩いた。
     ――違う。

    「……未来の僕と、シたことある?」

     小さい声で呟いた。司くんの身体がピクッと揺れて僕から離れようとしていることを察知して、更に強く抱きしめた。

    「え……ッ、と、なにを……」

     性行為、と耳元で囁いたら司くんの耳が真っ赤に染まった。ああもう、急な感情の変化とか、今はどうでも良い。どうでも良いから、気の向くままに行動するまでだ。

    「………………ない」

     肩口から聞こえた返事に心の底から歓喜が湧き上がる自分に自嘲する。この僕のことだ、司くんを大事にしたいという気持ちが強過ぎて迂闊に手を出せていないのだろう。
     ――脳内では散々犯して犯して、犯し尽くしているくせに。

    「それがどうした……ッ、ひ!?」
    「年齢って関係あると思う?」
    「な……っ、やめ、んッ」
    「中身は同じだよ。僕も神代類で、君の恋人と同じ人物。そこに違いはある?」

     滅茶苦茶で支離滅裂な発言をしている自覚はあるけれど、制服から手を滑り込ませて司くんの上半身に触れてみたら、あんまりにも刺激的な声を上げたものだからどうでも良くなった。中学生に自制心なんてものはない。なし崩しに押し倒して身体を密着させる。結構な力で抵抗されたけれどお腹をさわさわと撫でていたらビクビクと腹筋を震わせて、次第に力は抜けていった。

    「……こんな無防備なのに……。未来の僕は相当大変な思いをしているみたいだね」
    「……は、ッ、やめろ……ッ!」

     もう片方の手で耳を触ったら、涙目で睨まれた。ゾクゾクと快感が背筋を走って、思わず熱い息を吐いた。人差し指を耳穴に突っ込んでこしょこしょと弄くり回したらまた可愛らしく喘ぐものだから、そのまま上体を倒してもう片方の耳に舌を滑り込ませてみた。こういうのは初めてだから器用に両手と舌を使うことが出来なくて、差し込んでいた人差し指は抜いて司くんの髪を軽く掴んでしまっているし肌に触れていた右手は体勢を整えるために制服の裾から出してしまったけれど。

    「ん……ふッ……。ッ、ふう。耳ってそんなに気持ち良いの?」

     「うるさい」と答える司くんによって、より一層欲が湧き上がっていくが、背徳感と少しの罪悪感に苛まれながら冷静になりつつある頭で考える。
     ここは司くんの想いで出来たセカイ。そこに突如現れた過去の僕。なぜ僕がここに?

    「――僕に会ってみたかったから……?」

     乱れた前髪から覗く司くんの目が開かれた。1つ目の謎は無事解けたらしい。
     じゃあ、急にこんな気持ちになったのは、なぜ?

    「………………シたいって、思ったの?」

     自然と口元が緩む。

    「……ち、ッがう!ブツブツとなにを言ってるのかと思ったら……っ!も、離れろ」
    「中学生の僕もかっこいいなあ、好きだなあ、抱かれたいなあって?」
    「…………ッ!」

     鼻がくっつくほどの距離まで顔を近づける。目を逸らすとか、誤魔化すとか、そんなのは許さない。

    「フフ、案外えっちだね、司くん」
    「……!か、勝手に決めつけるなッ」
    「我慢してるのは僕だけじゃなかったってことか……」

     きっと最初は純粋に中学生の僕に会って色んな話をしたかっただけなのだろう。ただ、一緒にいるうちにあれやこれやと考えてしまったわけだ。

    「どこに惹かれたのかはよく分からないけれど……」
    「………………服」
    「?」
    「制服のボタン、外してる、あとネクタイも、緩めてるのが……」
    「……これ?」

     襟元をぐいっと引っ張ってみると司くんはボッという音が出たんじゃないかと思うくらい顔を真っ赤に染めた。いや、僕も恥ずかしくなるからその反応は勘弁して欲しい。

    「……あとは?」
    「…………目が……今の類より、野性的、で」
    「目?」
    「〜〜こっちを見るな!馬鹿!」
    「えー……」

     残念。目を逸らされた。もっと虐めてもいいのだけれど、同一人物とはいえ一応恋人がいる身だ(さっきの理不尽な自分の発言には蓋をする)。未来の僕がここに来ないとも限らないし、面倒臭いことになる前に大人しく離れた方が、

    「……司くん?」

     前方から聞こえたのは、僕の声。正確には、僕の声を少しだけ大人っぽくしたような、そんな声。
     ギギギ……と機械のようにぎこちなく、同時に、そちらを見遣る僕と司くん。

    「…………は?僕……?いや、え?」

     ――ドクン、と再び鼓動が高鳴った。
     焦って僕から逃れようとする司くんの身体をステージの床に押しつけて、頬にキスをした。そして再び、素肌に触れる。

    「……はッ、ちょ、や、ンッ、やめッ!」
    「……なにを……!」
    「…………ねえ、なにボーッと見てるの?未来の僕」
    「は……?」
    「一緒に、さ」

     挑戦的な目で睨み、誘う。動揺を隠せていない未来の僕だけど、自分のことは自分が1番よく分かっている。
     ずっとずっと、その手で、唇で、全身で、司くんを乱したいと思っていたんだろう?
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