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    DONE類司 不穏
    生を感じる為に○傷○為していたら🎈の存在がもっと生を実感させてくれて愛をも注いでくれると気づいた無痛症🌟の話(長い)
    ※🎈(自覚済)→←🌟(無自覚)気味の🎈🌟
    ※🌟の○傷描写あり。彼、ちょい狂っちまった。
    きっとこれが、生きるということだ おぼつかない足取りで歩いていた幼き頃のオレは、熱したアイロンに小さな手のひらでぺたっと触れたことがあるらしい。細心の注意を払っていた母さんの一瞬の隙を狙ったのか、単なる偶然か、とにかくその日オレは自ら熱を求めた。母さんは必死の形相ですぐにオレを抱え上げて水と氷で冷やしたが、その間表情が全く変わらずニコニコしていた自分の息子を見て嫌な予感がしたため、すぐに病院で検査をおこなったという。そして"無痛症"という診断(本当はもっと長い病名なのだが、便宜上省略した)を受けた。
     オレには痛覚がない。だから、火傷にも打撲にも切り傷にも無反応で、なにも感じずに痛みを知らぬまま生きてきた。そんな日々を過ごすなかで得た教養としては「痛いふりをすること」。痛覚がない人間はこの世にほんの僅かしかいないため周囲の理解も得難く、血が出るような怪我をしても「平気だ」と言ってけろりと笑っている男はただの"異常"だと捉えられ、煙たがれる。そんな世の中で波風立てずに暮らしていくにはオレが周りに適合することが必要だったのだ。
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    DONE【汚-kega-】類司
    血に興奮する🎈のお話。
    🎈→🌟(無自覚)気味で、この感情が恋心なのかどうかも曖昧にしました。🌟を「自分だけの神様」だと思ってる感じです。
    ※微々たる血の表現がありますがグロではないです。軽い怪我をした程度です。
    汚-kega- 「本当に生きている」と阿呆らしいほどに驚愕したあの瞬間をよく覚えている。日常生活においてたまに発生する、小さな怪我によってピリッとした鋭い痛みが右手の人差し指の腹の部分に訪れ、容態を確認しようと目線を下げた、あのときだ。

    「…………」
    「類、どうした? ……って、おい! 血が出てるじゃないか!」
    「え? 大丈夫?」
    「あ、あたし絆創膏持ってくるね!」
    「ああ、いや、そんな大した怪我ではないから気にしなくていいよ」
    「颯爽と走り去っていったぞ、えむの奴」

     放課後、ワンダーランズ×ショウタイムの仲間であるえむくんと寧々、それから司くんとステージで台本の読み合わせをしていたとき、ページをめくった途端に怪我をした。紙で指先を切ってしまったのだ。経験したことがある者なら分かるだろうが、スパッと皮膚が裂かれたその一点にジクジクと集中する痛みは見た目の割に結構なつらさがある。さらに指先は日々さまざまな場面で頻繁に使われる部位であるため、他の部位を怪我したときよりも煩わしく思うのだ。特に僕は機械いじりをしたり演出装置の整備を毎日のようにおこなっているため、変に気になってしまって仕方ない。急いで戻ってきた彼女からの絆創膏はありがたく頂き、心配そうに僕を見る彼らに「傷は浅いから平気だよ」と言った。
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    MOURNING【客席から舞台裏は見えない】🎈🌟②
    🎈が🌟の"隠れた部分"を見出すために頑張るお話のはずでした。完成できませんでした。
    ※🌟と💧の関係性が明かされてない時に書いてたので捏造。「喧嘩するほど仲が良い」の2人です。
    ※まだ公式で会ってない❄️と🌟、🎈、🤖)が会ってる
    客席から舞台裏は見えない②「おーい、約束通り類を連れてきたぞー」

     僕は今涼しげな表情を浮かべていかにも余裕綽々、動揺なんて全くしていないという態度で滑らかに「お邪魔します」と言ったが内心は心臓が飛び出そうなほど緊張している。初めて司くんの家に足を踏み入れた。司くんのご家族が待つ家に。恋人が暮らす家に。あれこれといらないことまで考えてしまって勝手に冷や汗を流している。遠くから「ごめんねー、今手が離せなくて。リビングまで来てちょうだい」という女性の声が聞こえてきた。

    「おい。いつまで玄関にいるんだ。遠慮せず上がるといい」
    「あ、うん」

     いそいそと靴を脱いで、綺麗に揃えて、辺りを忙しなく見渡しながら司くんの後ろをついていく。変な匂いとかだらしない格好とかしていないよね。寝癖も直したし、第一印象だけでもちゃんとしておかないとなにを言われるか分からない。
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    MOURNING【客席から舞台裏は見えない】🎈🌟①
    🎈が🌟の"隠れた部分"を見出すために頑張るお話のはずでした。完成できませんでした。供養。長いです。
    ※🌟と💧の関係性が明かされなかった時に書いてたので、超捏造してます。「喧嘩するほど仲が良い」の2人です。
    ※まだ公式で会ってない2人(❄️と🌟、🎈、🤖)が会ってます。
    ※解釈違いあるかもですが、批判はおやめください。
    客席から舞台裏は見えない①
     どうか見せて欲しい。その舞台裏を、幕が降りたあとの姿を。

     僕はもう客席に座っているだけの人間でいたくない。だから、もう、もう――。


    【客席から舞台裏は見えない】

    ***

     きっかけは瑞希の言葉だった。

    「司先輩ってずっと舞台の上に立ってるみたいじゃない?」

     昼休み、何気なく屋上に行ったら瑞希がフェンスに背中を預けながら1人で立っているのを見つけた。いつものように挨拶を交わして隣に立つ。そこでのたわいない会話の途中に鼓膜を刺激したこの言葉は、僕の心をほんの少しだけざわつかせた。いまいち具体性がない内容で、瑞希がそう思った理由すら分からなかったのに。

     おそらく、司くんとともに過ごす時間が増えたことで無意識に浮上していた気持ちを代弁していたのだろう。だからこそこの日から、無意識ではなく意識的にこの想いを抱くようになったのだと思う。
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    DONE # 春のritk展覧会
    素敵なタグをお借りしました。
    卒業式を終えた🎈と🌟が、新たな未来へともに踏み出すお話。あたたかいお話。幸せなお話。
    第二幕 卒業をしても、僕は変わらず司くんの恋人でいられるのだろうか。年が明けてからそんな不安が脳内をギチギチに埋めていて、卒業式本番の今この時間まで心が落ち着いていない。周りの同級生や親御さん、先生が目元を拭っているなか、惜別の涙一粒も流せずに合唱曲をお経を唱えるように歌っている。

     高校2年生の秋から付き合ってきた僕と司くんは、喧嘩をしたり、すれ違ったりしながらも周囲の素敵な友人の助けもあって着実に愛を深めていくことができた。互いに大好きなショーに真剣に取り組んで、悩んで、様々な苦難を乗り越えて、ともに成長していくなかで、たしかな信頼関係を築いてきたのだ。
     およそ1年半彼と恋人関係を続けてきて分かったのは、天馬司はこの先の僕の人生にいなくてはならない――例えるならば、人類にとっての水や太陽と同じような、必要不可欠な存在になっているということ。だから大学に入学しても、今までのように恋人として彼のそばにいて、できれば死ぬまで、ともに日々を歩んでいきたいと思っている。
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    PROGRESS🎈🌟(タイトル未定)。後日完成版を支部に投稿予定。
    精神的にやられた🌟を🎈が救う話。
    ※前回の🍬バナーイベストまでのネタバレ含
    ※🌟の内面捏造有り
    ※ルツの皮をかぶった「⭐️の王子様」布教作品。参考・引用文献は最後に書いています。
    精神的にやられた🌟を🎈が救う話――「王子さまは、バラの花をながめました。花がみな、遠くに残してきた花に似ているのです。」

    ――「遠くに残してきた花は、じぶんのような花は、世界のどこにもない、といったものでした。それだのに、どうでしょう。見ると、たった一つの庭に、そっくりそのままの花が、五千ほどもあるのです。」

    ――「『ぼくは、この世に、たった一つという、めずらしい花を持ってるつもりだった。ところが、じつは、あたりまえのバラの花を、一つ持ってるきりだった。…………』」

    ――「王子さまは、草の上につっぷして泣きました。」

    ***

     司が右足首を捻挫したとき、周囲には誰もいなかった。

     ワンダーステージで1人倒れたままうずくまり、患部を両手で抑えながら痛みに顔を歪める。なんとか起き上がり座った司は歯を食いしばって「くそッ……!」と自分に対する情けなさを吐き出した。普段の頼もしさは息を潜めており、数分前から広がり始めた暗闇が司の背中に覆いかぶさっている。
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