想いの行き着く先へ 幻想の塔でのイフリートとオーディンの決戦は熾烈を極めた。
己にしか使えぬ召喚獣の力を存分に振るい、クライヴとバルナバスは沸き立つ高揚を抑える事など出来ずどこまでも高みに登り詰めていく。
だが互いの存在をかけた戦いは、クライヴの振り上げた剣先がバルナバスに届いた事で決着が着いた。
「もう終いだバルナバス」
荒い息をそのままに、クライヴは倒れ臥す王に近付き最後の一撃を放とうと構える。
立ち上がろうともがくバルナバスは血を吐き満身創痍であるが、その瞳の奥にはまだ力強く輝く光があった。
「私の目的を忘れたかクライヴ・ロズフィールド」
まだ終わってないと、バルナバスはクライヴの足首を掴み引き倒す。
1792