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    045ricketylab

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    最近5️⃣7️⃣に揺さぶられた人。5️⃣7️⃣を呟く場所。物書き。ヨンゴと呼んでください、新参者です。よろしくお願いします。成人済み。

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    転生モノ
    小児科医・五(記臆アリ)×青年・七(記臆ナシ)
    ショタではないです
    冒頭の出会いの話だけ、書きかけアップします。
    タイトルまだ決まってません💦

    #五七
    Gonana

    no title その子と初めて会ったのは、十月の最後の日だった。

    小さな町のクリニックからの紹介状と共にやってきた少年は、僕が前世で愛した姿や色彩をそっくりそのまま持つ少年だった。
    オリーブのような柔らかな青碧の瞳、利発そうな眉と高い鼻梁。小麦の穂に似た艶のある黄金の髪。紹介状やカルテに書かれた名前も、僕の愛した漢字と響き。
    しかし、その少年は前世での記憶を持ってはいなかった。彼は僕をかつての恋人ではなく、「ごじょう、せんせい」とガラスのように透き通る声で、僕を主治医として認識した。

    それでも僕はまた恋をした。

    だって僕は七海のことが大好きだったから、七海の美しく儚い少年姿を大好きにならないわけがない。この小さく細い身体が年齢を重ねるごとに強く逞しく、それはもう見事な肉体美になるのを知っている。大きな瞳が次第に知虜に富み怜悧になっても、その奥に慈しむあたたかさが残るのも知っている。

    記憶のない、僕のことを単なる医者だと思っている少年に、ただひたすらに過去の懸想を隠して『優しい五条先生』として振る舞い続けるしかなかった。
    少年はまるで前世の業がそのまま身体に映し出されていた。左目は視力をほぼ失い、きめの細かな子ども特有のぴんと張った皮膚は上半身を中心に火傷痕に似た炎症が広がっている。町の小児科では分からないと、この大学病院へと転院してきたのだ。
    患者に対して同情や憐れみの感情は持ったことはない。けれど、この子ばかりは思わずにいられなかった。

    かわいそう。かわいそうな僕の七海。
    呪いのない世界で七海だけが、どうして。

    僕の周りにはかつての親友や学友が前世の記憶を持ったまま存在していた。同僚の傑に灰原という後輩がいて、硝子に庵という先輩がいて。皆が呪いが存在しないこの新しい世界を謳歌していた。
    そんな中、僕はずっと思っていた。どうして僕は七海に出会えないんだろうって。傑も硝子も「いつか出会える」「私たちがこうやって出会えたみたいに」って言ってくれるけど、僕は悠仁たち研修医の指導と子どもたちの為に日々を過ごしているばかりだった。

    それが、ようやく、叶ったのだ。
    僕は七海に出会えた。
    小さく、愛らしく、そして痛々しい姿で。



    続く。
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    yu_kalino

    DONE2021-02-27 五七版ドロライ お題「喧嘩」パンッ、と小気味の良い音が余韻を残すような静寂。
     それとは裏腹に張り詰めた緊張感が二人の間にあった。

     七海がよく口にする「引っ叩きますよ」はあくまでポーズのつもりであった。
     五条にとって威嚇にも牽制にもならないそれは、謂わば気に食わない、不愉快であると言ったような感情を七海が彼に対して伝える手段でもある。
     恋人相手に手を上げるような野蛮な行為をするつもりはない。しかし、他人の機敏を無視しがちな男相手には、そのくらいの言葉の強さで丁度よいと考えていた。誰よりも強い男は、七海の知る誰よりも面倒くさい性格をしていた。
     
     実際に今の今まで五条は七海に手をあげられたことなど無かった。仕事で少し無理なお願い(無論、七海にならできるという信頼があってのことだ)をしても、ベッドで多少の無茶をしようとも、舌打ちや少し棘のある言葉で五条は許されてきた。
     七海が繰り返すその言葉は、つい加減が効かない己に対するブレーキであるとは理解している。それなのに、ついいつも許してくれるからと調子に乗ってしまったのだ。
    「──ゴメ、」
    「殴ってすみません。頭を冷やしてきます」
     言葉を遮って五条の下から抜 1385

    ダイフクモチコ

    DONE前編を書いてから一年以上放っていたお話をなんとか書き上げました。
    なんやかんやと長くなってしまいましたので、お時間ある時に読んでいただけたら嬉しいです。

    プロ棋士五✖️俳優七のパロ五七です。
    どちらの職業も未知の世界なので、ふんわりとしか設定を活かせていません。
    初対面の男二人がクアンタンでちょっとだけ一緒に住む話日本を出てから、一度乗り換えを経て約十時間。七海建人はマレーシア、クアンタンのスルタン・アマッ・シャ空港に降り立った。
    今日からここで五日間、見知らぬ男との共同生活が始まる。
     
    —零日目
    七海の職業は俳優だ。大学で出会った演劇にのめり込み、そのまま卒業後も役者を目指した。
    大学時代の伝手を頼って小さな事務所に所属したものの役者だけでは食べていけず、クォーターである自身の容姿を活かしてモデルのアルバイトをして生計を立てた。
    ありがたいことにモデルとしてもっと活躍の場を広げてみてはどうかという誘いは何度か受けたが、七海は演技をすることが好きだったので役者であることにこだわった。
    そんな生活が二年程続いたある日、モデルの撮影に出向いた先で現在所属する事務所の社長である冥冥と出会った。冥は七海を一目見て気に入ったらしく、熱心に自分の事務所への移籍を勧めてきた。そうして、誘いに乗る形で冥の事務所に所属することとなった。
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