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    ao_lake

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    刀剣乱舞 へしへし

    本丸に顕現したら二振り目だったのは構わないが一振り目の長谷部が主に甘え上手すぎるだろう!?俺はこの本丸にとって二振り目のへし切長谷部だ。

    当然に習合か鍛結、あるいは解刀されるものだと思ったが、主は俺を二振り目として本丸に置くことを選んだ。
    一振り目とはわずかな顕現の時間差とはいえ、身に余る光栄であるとは思う。

    だが、しかし。これはどうだ。

    「主♡」
    己と同じとは思えぬ甘い声で主を呼んで、腰を屈めて上目遣いに主に目配せするのはへし切長谷部。
    そう、一振り目のへし切長谷部だ。
    主は執務中でお忙しいというのに、手を止めて一振り目の方を向く。

    「長谷部、撫でてもいい?」
    「はい♡もちろんです♡」
    一振り目がうれしそうに頬を緩めて頭を差し出すと、主も鈍色の髪を撫でながら目を細める。
    出来上がったばかりの政府への報告書に主の捺印を求めようとしていた俺は、その様子をただ見ているだけだ。

    一振り目が主にする甘え方が、俺には出来ない。
    同じ刀なのに変な話だが、個体差があるのだと薬研藤四郎は言っていた。
    なるほど確かに演練で会う他所の本丸の刀は見慣れた刀と見た目は同じだが、立ち振る舞いや言葉遣いがどこか違っていることがある。

    「報告書は終わったのか?」
    「ああ」
    主に撫でられ終わった一振り目が首を傾げて俺の方を向く。
    「お前はよく働くな」
    一振り目の手が俺の手を掴む。なんのことはない俺と同じ大きさの、同じ白手袋に包まれた手だ。
    その手の指がするりと指の間に入り込んで、手を組むようにして俺の手をギュッと握った。
    にこりと笑った同じ紫をしているはずの瞳に、引き込まれるかと思った。
    屈託のない笑顔を浮かべる彼を、可愛いと思わずにはいられなかった。
    白手袋越しに伝わる体温が心地良い。ゆっくりとその手を握り返した俺は、いつのまにか目の前の刀と微笑み合っていた。
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    れんこん

    DONE第二回ベスティ♡ワンライ用
    フェイビリ/ビリフェイ
    お題「HELIOS∞CHANNEL」
    何度も何度も震えるスマホ、画面も何度も光って、最早充電も尽きかけてしまっている。
    鳴り止まなくなって電源ごと落としてしまうのも日常茶飯事ではあるけれど、今回は規模が違う。
    ……今朝おチビちゃんが撮ってエリチャンにアップロードした写真がバズっている。
    その写真は新しく4人の体制となったウエストセクターで撮ったもので……それだけでも話題性があるのは確かだけれど、それよりもっとややこしいことでバズってしまった。

    『フェイスくん、この首の赤いのどうしたの!?』
    『これってキスマーク……。』
    『本当に!?どこの女がこんなこと、』

    「はぁ〜……。」

    止まらない文字の洪水に、思わず元凶である自分の首を撫でさする。
    タグ付けをされたことによる拡散の通知に混じって、彼女たちからの講義の連絡も合わさって、スマホは混乱するようにひっきりなしに泣き喚いてる。
    いつもはなるべく気をつけているからこんなこと滅多にない。……ただ、昨夜共に過ごした女の子とはまだ出会ったばかり……信じて寝入っている間にやられてしまったらしい。
    今日はタワーから出るつもりがないから別にそのマークを晒していてもわざわざ突っ込んでくる 2313

    YOI_heys

    DONE第1回 ヴィク勇版ワンドロワンライ『ひまわり』で書かせていただきました!
    ひっさびさに本気出して挑んでみましたが、急いだ分かなりしっちゃかめっちゃかな文章になっていて、読みづらくて申し訳ないです💦これが私の限界…😇ちなみにこちらhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17839801#5 の時間軸の二人です。よかったら合わせてご覧下さい✨
    第1回 ヴィク勇版ワンドロワンライ『ひまわり』※支部に投稿してあるツイログまとめ内の『トイレットペーパーを買う』と同じ時間軸の二人です。
    日常ネタがお好きな方は、よかったらそちらもご覧ください!(どさくさに紛れて宣伝)



    第1回ヴィク勇ワンドロワンライ『ひまわり』


    「タダイマー」
    「おかえり! って……わっ、どうしたのそれ?」

    帰ってきたヴィクトルの腕の中には、小ぶりなひまわりの花束があった。

    「角の花屋の奥さんが、持ってイキナ~ってくれたんだ」

    角の花屋とは、僕たちが住んでいるマンションの近くにある交差点の、まさしく角にある個人経営の花屋さんのことだ。ヴィクトルはそこでよく花を買っていて、店長とその奥さんとは世間話も交わす、馴染みだったりする。

    ヴィクトルは流石ロシア男という感じで、何かにつけて日常的に花を買ってきては、僕にプレゼントしてくれる。日本の男が花を贈るといったら、母の日や誕生日ぐらいが関の山だけど、ヴィクトルはまるで息をするかのごとく自然に花を買い求め、愛の言葉と共に僕に手渡してくれるのだ。
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