てのひらをあわせる「マヨさんさァ、最近全然ご飯食べてなくない?」
「フム…マヨイ先輩はいつもあまり食べていないみたいだけど、最近は特に、だね」
「このままでは体調を崩してしまうかもしれません…心配ですな」
「じゃあさ!おれに、考えがあるんだけど」
『マヨさんに朝ごはんと昼ごはん、たくさん食べさせてあげてくれませんか?』
あさごはん、ふかふかパンケーキ
じゅう、熱されたフライパンから小気味良い音が鳴る。
砂糖と、卵と、小麦粉と、牛乳を混ぜた甘い匂い。午前七時の共有スペース、運動部のひとたちは朝練でもう寮を出ているし学校がないひとはもう少し寝ていようかという半端な時間。目の前には空っぽの白い皿。それと、ガラスコップのなかのオレンジジュース。テーブルの真ん中に置かれた花瓶に生けられているピンクと黄色のガーベラ。キッチンでジャグリングのように何枚もパンケーキを焼いているのはエプロン姿の日々樹渉。そこに何人かが皿を持って並ぶ。まるで絵本の中みたいな“あさごはんのしたく”で、優しくて暖かくてしあわせだから消えてしまいたくなる。
だってどう考えても場違いだ。消毒された朝日を浴びていい生き物じゃないのだ、私は。マヨイは半分泣きそうになりながら座ることすらできずにパステルカラーのテーブルクロスを見つめていた。地下に帰りたい。普段は朝食も摂らないし共有スペースなんか寄らずできるだけ誰とも顔を合わせないように登校するのに、今日は部屋を出たところで藍良に捕まってしまったので。何やら話しながら廊下を歩く(マヨイは興奮で頬を染めた藍良の顔がとんでもなく可愛いので見惚れてほとんど話を聞いていなかった)当の藍良はマヨイを共有スペースに押し込むや否や日直だとかで「とにかく!マヨさんちゃんとご飯食べなきゃダメだよォ!」と言って慌てて寮を出て行ったのだが。正直言って全く食欲はわかない。しかし可愛い仲間の好意を無碍にするわけにもいかず、もう五分も突っ立っている。どう考えたって目立つ。事実、さっきから視線が数本背中にぱらぱら刺さっている。それで余計に体が固まる、頬を一筋冷や汗が伝った。
「あれ、礼瀬くんもらいに行かないの?」
「ヒィ!?!!!?!!、?!!?!!!」
「わぁびっくりした」
「ゆ、遊木さん」
バクバク破裂しそうな心臓を抑えて振り返れば他人よりすこしは安心できる青縁の眼鏡が目に入ったので、無意識に上がってしまっていた肩を下ろす。真が礼瀬くん意外と声おおきいんだねと苦笑するので部屋の温度が上がって視線がこちらへ一気に集まったような気がして一瞬息のしかたを忘れた。
「礼瀬くん礼瀬くん、息して〜」
「ひ、っ……は、…ァ…」
「うん、大丈夫だよ」
真は優しい。優しいから挙動不審でマトモに話すどころかマトモな呼吸すらできていないマヨイにもきちんと接してくれるし、ある程度落ち着くまで待ってくれる。ついでにマヨイの前にあった皿も持ってくれていた。
「パンケーキ、もらいに行こう?」
「はひ」
「日々樹先輩のパンケーキ美味しいらしいよ〜」
「そ、うなんですか」
「うん、ドラマティカでたまに作ってくれるんだって」
「はあ」
「ここで作ってるのは初めてじゃないかな?僕も食べたことないんだ」
ほら、行こう。楽しみだねぇとへにゃへにゃ笑う真に流されるように自分の皿を受け取ってしまって、余計断るわけにいかなくなる。乾燥した指に陶器が擦れて嫌な音がした。
「遊木くんに怪人さん!お早うございます!」
「おはようございます!」
「おはようございます…」
「おや怪人さん元気がないですねえ、一枚サービスですよ!甘いものを食べると元気になるそうです!私はいつでも元気ですけど!はい、遊木くんも」
大きく振られたフライパンから天井近くまで飛んだパンケーキがマヨイと真の皿に寸分違わず落ちてくる。マヨイに三枚、真にも三枚。両面が綺麗なキツネ色。
「おかわりもありますが遅刻しないように食べるんですよ!私が敬人に怒られてしまうので!私は別に行きたくないのなら行かなくてもいいと思いますけどね、そういう訳にもいかないようですから!…ところで、怪人さん。あなた良い後輩を持ちましたね」
「ぇぁ、はい、私には過ぎた子たちで…」
渉が蜂蜜、メープルシロップ、苺ジャム、バニラアイス、生クリーム、バター、その他いろいろをどこからか取り出しながら言う。手つきが完全にマジックのそれだった。好きなものをかけるか載せるかして食べてくださいと言われたのでなんとなく蜂蜜の瓶を手に取る。真が持つのは生クリームと苺ジャム。これ持って行ってもいいんだろうか、と渉の方を伺い見るとおや宗のところの、あなたも不摂生を叱られたんですか?ええちょっとお待ちください!すぐにたくさん焼いて差し上げましょうねと既に次の人にあれこれ話しかけていたので、まあ怒られはしないだろうと一旦考えるのをやめる。
「礼瀬くん、席座ろう」
いつの間にか一緒に食べることになっているようだった。まあここまで来ておいてあ、じゃあ別々に食べましょうと言われてもそれはそれでちょっと困るのでいいのだが。
真がマヨイの正面に座る。金色の髪と近くで見ると意外に長い睫毛とカトラリーの銀が朝日にきらきら光った。
あ、ただしいひとだ。と先ほどからの怒涛の展開で回った目が漸く落ち着いてマヨイは思う。ただしいひと。薄ら漏れ聞こえてくる仄暗い噂も多分乗り越えきって、マヨイみたいな人間以下にも軽く手を差し伸べられて、胸を張って生きていけるひと。彼は食べ方まで綺麗だった。きっと、マヨイと根っこが違うのだ。落ち着くとすぐにこうやってひとと比べた自己卑下がはじまる、自分のそういうところが嫌いで、目の前の真があんまりただしくて、手元の湯気が立つパンケーキの優しい匂いが辛い。逃げるように手を動かしてそれを口に運べば、気づかないうちに血の気が引いて冷たくなっていたらしい内臓が位置を主張した。
(…あまい)
「礼瀬くん、よかったら今日一緒に学校行かない?」
「…、私が」
「うん、今日はTrickstarの皆は先に行っててさ…ここで会ったのも何かの縁ってことで。……あっもちろん嫌だったらいいよ!?」
「いえっ!行かせてください」
「ふふ、良かった」
「マヨイさん、少しよろしいですか?」
「へぁ、巽さん?はい…すみません遊木さん、どうぞお先に行ってください」
「え、少しなら待つよ?」
「………ありがとう、ございます」
真はぜんぶが優しかった。ちょっと何かしらの裏を疑ってしまうくらい。マヨイが人間不信気味なだけで、灼け死んでしまうくらい眩しく明るいTrickstarの彼に裏なんてきっとないんだろうけど。
「はい、大した用事ではないのですぐに終わりますよ」
背後に小さな花をふわふわ飛ばしてニコニコ笑う今日の巽はどことなくご機嫌で満足げだ。多分マヨイが朝から誰かと登校するのが嬉しいんだろう。ALKALOIDの母性を担ってくれなどと言うわりに巽はマヨイのことを子供扱いする節があり、今の表情も引っ込み思案な子供が初めて家に友達を連れてきたときの親のそれ。
「よければ持って行ってください」
「お弁当、ですか」
「晃牙さんに聞きましたが。どうもマヨイさんは昼食を摂っていないようなので」
「すみません……」
「謝らなくても大丈夫ですよ、今日はちゃんと食べてくださいね?」
「………はいぃ…」
マヨイが弁当箱に添えた手の甲を上から包まれるように優しく撫でられ、冷えた手に巽の体温が少し移った。釘を刺された気分になって肩が跳ねる。
手渡された、可愛らしい柄の手ぬぐいでくるまれた弁当箱の手首にかかる重さがなんだかちいさな命みたいで、下手に扱ったら壊してしまいそうでちょっとだけ怖かった。
「ALKALOIDってすごく仲が良いよね」
「そうでしょうか…?Trickstarの皆さんも仲良しだと思いますよぉ」
「あはは、うちもそうだけどさ。なんて言うか…家族っぽい」
「ふふ、私たちもよく家族みたいだね、って言うんですよ」
「やっぱり?」
「はい。藍良さんと一彩さんがこども、巽さんがお父さんで」
「礼瀬くんがお母さんかぁ」
「私なんかがお母さんなんて烏滸がましいですけど。そう言っていただけるのは嬉しいです」
「そっかあ。じゃ、ちゃんとお礼しないとね」
「はい…とりあえずは、これをきちんと食べようと」
ひるごはん、てづくりおべんとう(+購買のパン)
朝比較的しっかり食べたので昼は入らないだろうと思っていた。しかし結局四限目が終わるチャイムの鳴る頃には胃袋が軽い空腹を訴える。マヨイもやっぱり男子高校生であり、今日は数学に英語にと頭を使う教科のオンパレードだったので。
どこか一人で食べられるところを探そうと教室を出ようとすると、夏目に進路を塞がれた。慌てて振り返ると退路は晃牙が塞いでいて、完全に八方塞がり。視界の奥ではアドニスが机をつなげて七人が昼食をとるだけのスペースを作っている。用意が周到すぎる。
「おっとそうはさせね〜ぞ」
「ひ、一人で食べるのでっ」
「残念、可愛い後輩にそれちゃんと食べるか見張っといてって頼まれちゃったからネ」
「風早センパイにもな!観念しやがれ!」
晃牙に後ろから羽交い締めにされ、踵が教室の床から浮く。じたばた手足を動かしてはみるが体格差と筋力差で簡単に封じ込められる。そもそも腕の太さが違う。今日はなんだかひとにご飯を食べさせられる日だなと一種現実逃避的に思った。二人の表情がめちゃくちゃ怖いので完全に絵面がリンチか何か。助けを求めるように泳がせた視線が凛月や颯馬と合うが、諦めなさいとでもいうように苦笑されたのでどうしようもない。というか健康な食生活を送っていないマヨイが全体的に悪いので暴れる方が筋違いではあるのだが。
「むっ、無理ですぅ!」
「うお!?」
とはいえやっぱりこのメンバーの中で食事なんて無理なので。唐突に体の力を抜けば予想外にかかった体重で晃牙の体勢が崩れたから緩んだ腕からするりと抜けて天井裏へ転がり込む。晃牙は勢い余って転け、受け身を取れずに額を打った。
「クソォ!イカサマ野郎っ、逃しちまったぞ!?」
「ガラ悪いわねぇ…マヨイちゃん、お弁当忘れてるじゃない」
「無駄吠えしないでよ犬っコロ、こんな事もあろうかと仕掛けをしといたんダ」
「仕掛け〜?」
六人の視線が天井に向いた、二秒後。
どん、と花火のような衝撃と化学的刺激臭と命の危険を感じたときの悲鳴。
そして静寂。
夏目以外の五人は青ざめて顔を見合わせた。
「……死んでね〜だろうな」
「怪我など、させておらんだろうな…?」
「大丈夫でショ」
「いやどう考えてもヤバかったじゃん声が」
「夏目〜、すごい音したけどどうしたの?」
「ほらA組来ちゃったわよ」
「怪人くんと親睦を深めてるだけだヨ」
「大嘘つくじゃん」
「そっかそっか!じゃ俺帰るね〜☆」
「軽…」
「あ、おい大神。天井が開いたぞ」
「なんで俺様に言うんだよ」
べしゃ。濡れた雑巾みたいな挙動でマヨイが落ちてきた。どんな仕組みなのかぐるんと回転した天井板の隙間からビビッドカラーの煙が漏れ出る。マヨイは全身煤みたいなもので汚れており、何かしらのトラウマを植えつけられた顔をしていた。
「…泣いてる…」
「み、見苦しくてすみませぇん……すぐっ、泣き止みますので、ぇ…………」
「何があったんだよ」
マヨイはそれには答えず、しゃくりあげながらブレザーの袖で涙を拭う。頬の煤のようなものも一緒に拭われ、袖がすこし黒ずんだ。
「ほら、マヨイちゃんご飯食べましょ?お顔綺麗にしてあげる」
「…はいぃ……」
マヨイは散々叱られた子犬みたいなべしょべしょの顔で嵐の隣の席まで歩いていき、椅子に小さく座って大人しくなった。可哀想に、もうこれお弁当とか味しないんじゃないのかなぁと紅茶のクッキーを齧りながら凛月は思う。夏目が何を仕掛けたのかは知らないし怖いので問いただすつもりもないけれど、マヨイの反応を見る限りロクなもんじゃないのはわかりきっているから。この教室はただでさえ去年の名残で薔薇やら濡れた跡やらがあって情報量が多いのに、これ以上滅茶苦茶にしないでほしい。そろそろ教師が叱りにくる頃合いだろう、まとまらない思考を諦めれば思わず欠伸が出る。
「うわ。これキミが作ったノ」
夏目がマヨイの弁当箱を勝手に開けて言った。放っておいても食べるだろう、という信頼が全くないので。何なら嫌がらせも兼ねて手ずから食べさせてやろうと思っている。スバルには「親睦を深めてる」と言ったが、仲良くなりたいというよりはからかって遊んでいたい。なぜならそっちの方が面白いから。
「いえ……巽さんが」
「風早センパイが?」
「たぶん…」
「あら可愛い、食べるのもったいないわね」
「くまであるな!」
「くまさんですねぇ……」
いわゆるキャラ弁だった。テディベアの形に整えられた鮭ふりかけのまぜごはん、海苔で描かれた顔、ハートの卵焼き、花型に抜かれたスライスチーズ、ミニトマト。タコさんウインナーにはご丁寧にクローバーの描かれた小さな旗が刺さっている。本当にマヨイのことを何だと思っているのか。情けない体格と性格の自覚はあるが、それにしたって。一応身長百七十四センチの十八歳男子高校生なのだけれど。
「はい、アーン」
「いやっ、流石に自分で食べられますけど!?」
「諦めろ」
「本当にマヨイちゃんで遊ぶの好きねぇ」
「面白いからネ」
「ひどいですぅ、うう…」
「かわいそ」
一応、身長百七十四センチの十八歳男子高校生なのだけれど!しっかり写真を撮ってからくまの耳の部分を無造作に箸で抉った夏目がそれをマヨイの目の前に持ってくる。持ってこられれば食べないわけにはいかない。すごく怖いけど。周りの皆もなんだか微笑ましげにこちらを見てくる。本当に怖い。もう一回泣いてしまうんじゃなかろうか。いやそれこそ幼稚園児かなにかだから、マヨイはそれを恐る恐る口の中に入れる。
「……おいしい、」
自分が作ったのでもないくせに、目の前の夏目が満足げに笑った。
「礼瀬、それで足りるのか」
「ひぃ、一応…!?」
「足りなイ足りなイ、ご要望は“たくさん”食べさせテ、だからネ」
「え」
「あ〜、確かにな」
「大丈夫です」
「じゃ〜俺のパン半分あげる」
「大丈夫ですって」
「俺様のもやるよ」
「ならアタシのもあげる」
「いやっ、食べられませんこんなに」
「たくさん食って大きくなれ」
「話聞いてませんね…!?か、神崎さん」
「……礼瀬殿、胃薬がここに」
「そういう問題ではないのでは!?」
おやつ、きらきらゼリー
授業が終わって逃げるようにESビルへ走る。早めに現場入りしておきたい仕事があるから、というのは割と使い勝手のいい言い訳だった。今日マヨイ個人の仕事は特にないけれど、あれ以上教室にいたら何されるか分かったもんではないし、マヨイの体内にも等しいESビルは落ち着ける。彼らは別に好き好んでマヨイをいじめてるわけではない、と思いたいがいかんせんメンバーがメンバー。アドニスと颯馬はともかく、嵐だって意外と悪戯とかするのだ。自信を持って悪意がないと言える方がおかしい。胃薬が効いたのかそこまで苦しくないのが救いだった。でも胃薬ってそんな万能薬じゃないよな、とは思うものの。体調がいいに越したことはないので。
しかし。この夏から、随分交友関係が広がったものだ。一年前までは一言も発さない日が珍しくなかったのに、今日会話をした人数は片手で数えきれないほど。
「マ〜ヨちゃん!」
「ヒィ……!?!!」
それでもやっぱり、突然声をかけられるのは慣れないけれど。相手が自分を「おいしそう」と公言して憚らず、顔を合わせれば匂いを嗅いだりしてくるのだから余計に。
「う〜んそろそろ慣れてほしいっすね〜」
「え?、すみません……」
「なんすかそのえ?は」
「いえっ、すみませんすみませんなんでもないんですぅ」
「マヨちゃんたまにすごい失礼だし顔に出るっすよね」
「……すみません…」
「否定しないんだ…」
まあいいっすけどね、僕そういうことそんなに気にしないタイプなんで。ニキが笑って言う。
「それより!マヨちゃんに食べてもらいたいものがあるんすよ」
「わ、私にですか」
「そっすよ〜、もしかしてこれからお仕事っすか?」
「いえ、大丈夫です」
「お!なら行きましょ〜」
自然に手首を掴まれて、たどり着いたのはいつものES社員食堂。ニキの綺麗な後頭部がいつもよりもずっと近い。緊張で背中にすこし汗が滲んだ。
「じゃ、ちょっと待ってて」
まばらな客から少し距離を置いた隅の方の席に置いていかれる。気を遣われたな、と思って座るタイミングを逃し手持ち無沙汰に周りを見回せば、ちょうど手元の分厚い本から顔を上げた凪砂と目が合った。
「……マヨイくん」
「…こ、こんにちはぁ…」
脇腹の横でゆるゆる手を振る。シャッフルユニット、La Mortで一緒に仕事をする機会が増えたとはいえやっぱりまだ凪砂と話すときは緊張が抜けない。早朝の神殿みたいな静かで透明の空気が周りを漂う彼のうつくしく張り詰めた瞳がこちらをぜんぶ見通すようで、どうも背筋が伸びる。
「……どうしたの?食堂にいるのは珍しいね」
「あ、えっと」
「マヨちゃんお待たせ〜っ!て、あれ。乱くん」
「……こんにちは。私、この席に移動していいかな?マヨイくんと話したいんだけど」
「え?そりゃ僕は席いっこ空くんで大歓迎っすけど…マヨちゃんどお?」
このあと三人でゼリーを食べます
よるごはん、しあわせカレーライス
「あっ、タッツン先輩!マヨさん来ちゃったよォ!?」
「ああ、大丈夫ですよ藍良さん。マヨイさんにも手伝って頂いた方が、きっと皆で美味しく食べられますから」
「ええ、でもさァ…おれたちが作ったカレー食べてもらいたかったよォ。マヨさんが作るの手伝ったらいつもの食事当番とおんなじじゃん」
「フム、それならマヨイ先輩は僕と一緒に食卓の支度をすればいいよ!そうすれば藍良が言う『いつもと同じ』にはならないよね?」
この後みんなでカレー食べます