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    killer×BB(風邪BB編)「………朝か」


    ぐっと伸びをしてベットから這い出る
    目が覚めた時にベットから出ないとなかなか出れない
    天国でも毛布はあったがこっちの毛布はふかふかで寝心地が良い
    油断するとすぐに吸われてしまう


    (とりあえずリビング行くか)


    身支度を軽く済ませリビングに向かう
    中に入ると朝食のいい匂いとテレビの音が聞こえる
    けれど


    「…?BB??」


    BBことMichaelの姿がない
    だがテレビをつけっぱなしで何処かに行く奴ではない
    ソファを覗くと薄い毛布に包まって眠っているMichaelを見つけた
    その側にはスポーツドリンクと体温計が置かれていた
    顔が仄かに赤いのは気のせいではないのだろう
    そっと額に触れると焼けるほど熱い
    呼吸も少し苦しそうだった
    俺の分だけの朝食を作って当の本人はここでダウンしたらしい


    (起こしてくれて良かったのに)


    そのままにするか迷ったがやはりきちんとベットで寝かせた方がいい気がする
    軽くゆすりながら声をかけた


    「…おい、BB。風邪悪化するからせめてベットで寝ろ」

    「ん……あ、る…?」

    「大丈夫…じゃなさそうだな。とりあえず移動するぞ。立てるか?」

    「ん…」


    ソファから身体を起こして立とうとするが足元に力が入らず倒れそうになったところを慌てて支える


    「っおい!…これは無理そうだな。BBちょっと抱えるぞ。一旦座れ」


    ソファに座らせて姫抱きをする
    ベットルームに運ぼうとすると軽く服を2回引っ張られた


    「…?どうした?」

    「悪い、ちょっと、そこのボックス…開けたいから、そこまで運んでくれ」


    ボックスの前まで来ると引き出しを開けて中の箱から何かを取り出した
    とりあえずベットルームまで運びベットに座らせてタンスから着替えを引っ張りだす


    「とりあえず着替え。あと身体拭かないといけないんだっけか?」

    「よく、覚えてるな…っゲホ」

    「!…咳、出始めたか…薬…は俺が前に飲んだやつで最後だったか?」

    「んっ、たぶん…?」


    脱衣所からタオルを持ってくるとMichaelがマスクをつけて服を脱ぎ始めていた


    「なんで、マスク」

    「あんまり、移したくない、し…」


    引き続いて咳をするものだから慌てて身体をタオルで拭く
    服を手渡しMichaelが服を着直してる間に部屋の温度を調整する
    すぐにMichaelの元に戻りゆっくりと身体を支えながら寝かせる
    ポンポンっと優しく叩くと瞼が閉まっていった
    寝息が聞こえるのを確認してからリビングに戻り朝食に手を伸ばす
    いつもなら二人で食べているからか今日は少し寂しく感じる
    昔はこの風景が当たり前だったのに

    (俺もだいぶ惚れてるんだろうな)

    そう思いながら朝食を胃袋に流し込んだ



    棚を確認したがやはり薬はすべて切らしていた

    (買いに行かないとな)

    出かける準備をし家を出る前にベットルームを覗く
    Michaelはまだぐっすりと眠っている
    時折こほっ、こほっと咳き込む音も聞こえる
    サイドテーブルの水や体温計が動いた形跡がないからまだ1回も起きていないんだろう
    帰ってきたら一度起こしたほうが良さそうだ






    「えっと…薬は、これか」


    ドラッグストアに着き薬棚の一覧を見る
    種類がありすぎてどれがいいのかわからない
    多分前に飲んだやつと同じものでいいはずなのだが
    うーんと悩んでいると隣から声をかけられる


    「誰かと思えば兄貴の部屋に居座ってるクソ堕天使じゃん。何してるんだよこんなところで」

    「……あ?…なんだBBの弟か」

    「薬なんか見て何してんだよ。てか兄貴は?」

    「………風邪引いてる。から、薬探しに来た」

    「はぁ!?兄貴風邪!?」


    チラっと弟の買い物かごを見たが見て少し後悔した
    こいつあのサキュバスとヤル気満々らしい
    まぁそこは触れないでおく
    そして俺があまりにも薬に悩んでいたからかどこからか脚立を持ってきて薬箱を渡してきた


    「これ。兄貴が良く使ってる薬。これ探してたんじゃないの」

    「…これだ」

    「ん、早く帰ってやってよ。兄貴ただでさえメンタル弱いから」

    「…サンキュ」


    手渡された薬と軽食にできるゼリー等を買って急いで家に帰る
    弱ってないか心配だったが未だに眠っている
    少しだけホッとし薬と水をサイドテーブルに置きMichaelを一旦起こす


    「おいBB。薬買ってきたから起きろ」

    「…ん、ありがと。」

    「…あ、待ってくれ」

    「………?」


    Michaelのマスクを外し俺自身の口に水を流し込む
    それをMichaelに口移す
    飲み込んだを確認して軽く舌を吸う
    これがしたかったんだ
    もう少しだけ…と思っていたらMichaelに軽く叩かれる


    「風邪、ひいてるから」

    「ちょっとくらいはいいだろ?」

    「また、移す、から」


    駄目
    そう言いながらMichaelはマスクをつけた
    汗もかいていたから服を脱がして拭き取る


    (このタオルもふもふでいいな…)


    手触りがよくつい夢中になってしまいそうだ
    そのタオルでふわっとMichaelを包み込んだ


    「…?なんだ?っわ」

    「捕まえた」


    タオル越しでMichaelをぎゅっと抱きしめる
    仄かに温かい体温と手触りの良いタオルが心地いい
    本人には悪いがずっとこの状態でいたいくらいだ


    「なぁ、ふく…きたいんだけど」

    「悪い。もうちょっと、だけ…」


    更に密着すると直に温かさが伝わってじんわりする
    これがこいつが風邪を引いてなかったらぐっすりと眠れそうなんだがな
    仕方なく離れ服を手渡す
    それをMichaelは受け取り着替えはじめた
    時間をみると昼の時間だった


    「飯どうする?」

    「いや、いいや。…ゼリーとか、腹に優しいやつがいい」

    「…これでいいか?」


    ドラッグストアで買ってきたゼリーやデザート類を渡す
    中身を見てほんのりと笑ってくれた
    多分良かったんだろう
    こういった経験があまりないからどこまでが良いかの条件がわからない
    少しだけホッとした
    マスクを外して買ってきたゼリー類に手を伸ばし始めた
    そのときに見える唇が色っぽく見える


    (…キス、したいんだけどな)


    したいけど本人が嫌がるから仕方なく我慢する
    風邪で弱ってる相手に怒らせたりするのは良くない
    それで悪化させたら悪いし


    「…ん。ご馳走様」

    「薬ももう飲んだのか?」

    「うん。あんまり腹空いてなかったしな」


    またマスクをつけ直しベットに横になる
    その際に体温計を挟み込み体温を測っていた
    ピピっと音がなり覗き込む


    「…まだちょっと高いか」


    咳はしていないがやはり熱は高い
    ふとみるといつの間にかMichaelは目を瞑り眠っていた
    そのスキをついてマスク越しにキスをする


    (…マスク邪魔……けど、まぁ…)


    唇の感触がないのは腹が立つがまぁ悪くはなかった
    そっとMichaelの頬に手を添える
    布越しから伝わる僅かに高い体温


    「…アンタが俺を大事にしてくれるように、俺もアンタが大切で大事にしたいんだよ…」


    助けてくれた日の事は今でも鮮明に思い出せる
    高熱を出して意識が朦朧としていた俺にずっと寄り添って看病をしてくれていたMichaelを
    それなのに最初は反抗的な態度をとって
    でもMichaelの優しさに触れて
    そこにつけ込んでひたすら甘えていた
    ずっと過ごすうちに
    どうしてもMichaelが欲しくなって
    手放したくなくなって
    苦しくなって
    Michaelと一緒に入れたら何もいらないくらい
    いつしかこの"愛おしい"感情が大きくなって
    止まらなくなって
    泣きながら告白したのを
    それを受け入れてくれた
    我ながら恥ずかしい話だが今となってはいい思い出だが


    (昔の俺ならしんじられないだろうな…)


    ゆっくり立ち上がり部屋を後にした




    夕方になり洗濯物を取り込んでいるとMichaelが部屋から出てきた
    顔色は良さそうだ


    「もう、いいのか」

    「まぁな。寝てスッキリしたさ」

    「そうか」


    マスクも外していた
    完全ではないがほぼ復活したといってもいいのだろう
    すると食器を洗おうとしていたから慌てて止めた


    「完全に治ってないだろうから座ってろ」

    「ずっと寝てばっかだから何かやりたいんだよ」

    「ストレッチでもしてろ。今日は何もするな」


    ムッとしたがすぐに諦めてソファに座り猫と戯れだしたのを見て俺も作業の続きに戻った
    しばらくしたら戯れていたはずの猫が近くに来て「にゃあ」と鳴いた


    「…?BBと遊んでたんじゃないのか?」


    そっと覗くと構っていたMichaelはすやすやと寝息を立てて眠っていた


    「…よく寝れるな」


    朝から寝っぱなしのような状況なのに
    寝過ぎで頭痛めないか少し心配になる
    そっと髪を撫でる
    中々癖がある髪だが1本1本は繊細だ
    手触りは悪くはない
    ふと唇に目がいく
    マスクで約一日口が隠れていたから中々キスをさせてもらえなかったがその反動がかなりキテいる


    「……」


    ふにふにと唇を触るとすこしふっくらしている気がした
    前までは薄かったのだが


    「う、うぅん……」


    起きたか?と思ったがたじろぎをしたぐらいで起きる気配はない


    「…早く完全復活しろよな。俺の Princess 」


    手の甲にキスをしてからそっと唇にもキスをする
    重ねるだけのキスだが今はそれだけで満足だ
    ゆっくり離すと同時にMichaelの瞼が徐々に開いてきた


    「…んぅ?きらー?」

    「あぁ、お前のknightのkillerだぜ? 」

    「…?ふふ」

    「まだねぼけてるな?俺のPrincessは」

    「んー…」


    頬に手を添えながら軽くキスをするともっと、とねだる
    キスをしながらMichaelを持ち上げ自分の上に乗せソファにもう一度寝転ぶ
    Michaelが落ちないように内側にして自分は外側に
    するとぎゅっと抱きしめてくれる
    その幸せに浸りながら強く抱きしめながら二人で目を閉じた





















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