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    acusu1979

    @acusu_1979

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    acusu1979

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    お待たせしました!
    七伊の現パロのお話です。イメージは呪専ミンと呪専伊君ぐらいのイメージでお願いします!

    あなたは1時間以内に6RTされたら、再婚の連れ子同士の設定で公衆の前で告白する七伊の、漫画または小説を書きます。

    #shindanmaker
    shindanmaker.com/293935

    #七海建人
    sevenSeasBuilders
    #伊地知潔高
    idijayaka

    連れ子小さい頃、実母とは死別。父親はその時から男手一つで潔高を育ててきてくれた。中学2年生が終わる春休みを前にそんな父親から「会ってほしい人がいる」と言われ二つ返事で頷いた。
    待ち合わせをしたレストラン。緊張した面持ちで潔高は父親の恋人を待っている。
    やがてウェイターに案内されて入ってくる女性と少年。父親が椅子から立ち上がるのに倣って慌てて自分も立ち上がったのだった。

    「お待たせしたかしら?ごめんなさい」
    「いや、待ってないよ。時間通り」

    親同士の会話。父親が女性の後ろの少年に声をかける。

    「君が建人君だね。初めまして…伊地知です」
    「初めまして。七海建人です。よろしくお願いします」
    「じゃあ、君が潔高君かな?」

    女性の問いかけにニコリと微笑み答える。

    「初めまして。伊地知潔高です。どうぞよろしくお願いします」

    初めての会食から間もなく親同士の結婚はトントン拍子に決まっていった。お互い再婚という事もあり、ささやかな式を挙げて滞りなく4月から家族四人での生活が始まっていく。建人は養子縁組をせず七海姓のまま。苗字は変わらないがどうか兄弟として仲良くして欲しいと潔高に言うと嬉しそうに何度も頷いていた。潔高はこうして母とひとつ上の兄が出来た。

    父子家庭だった頃、家事全般は潔高の役割だった。なので学校から帰ると洗濯物を取り込み晩御飯の準備をし始める。昨日の内に母親が仕込んでくれている鶏のもも肉を焼いて副菜を作り始めていく。リビングのドアが開くと兄の建人が帰ってきた。

    「建人兄さん、お帰りなさい」
    「潔高君、ただいま。準備手伝います」
    「ありがとうございます」
    「いつも潔高君がしてくれるので助かります」
    「そんな…僕はいつもしていた事をしているだけですよ…」
    「おかげで私は助かってるんですよ?…所で、火力…鶏肉大丈夫ですか?」
    「うえっ?あっ!」

    なんとか焦げる一歩手前の鶏肉にほっと安心し、ため息を付いて火を弱めもう片面を焼き始める。潔高が焼いている間に建人はもうひとつのコンロでスープを作り始める。冷凍庫の中から色々な野菜をサイコロカットして冷凍保存している塊を適当な量で分けるとコンソメが入ったスープへ落とす。ひと煮立ちして塩コショウで味を整えたら終わりだ。

    「建人兄さん、副菜はどうしましょう?」
    「そうてすね…パスタのサラダでも作りますか?」
    「良いですね。そうしましょう」

    スープが入った鍋を退けて鍋をもうひとつ出しお湯を沸かすとサラダ用のパスタを入れた。ブロッコリーも出して同時に茹でる。ハムをひとパック出して1口大に切るとボウルに放り込む。パスタとブロッコリーが茹で上がり素早く湯切りをするとマヨネーズ、ヨーグルト、バジルやパセリなどのハーブを入れてよく混ぜる。こちらも塩コショウて味を整えたら完成だ。2人で作ったサラダが入ったボウルにラップをかけて冷蔵庫に入れておき冷やしておく。
    今日も両親は帰りが遅い。建人と潔高の二人分の晩御飯を用意して向かい合って座った。

    「「いただきます」」

    向かい合って両手を合わせて食べ始める。

    「美味しい…鶏もも肉を焼肉のタレで漬けるだけで簡単に出来るもんなんですね…!」
    「昔から母が時間が無い時によく作ってくれました。お弁当が必要な時とか」
    「じゃあ明日のお弁当は楽しみですね」

    高校生になった建人と両親それぞれに弁当を持たせているのは潔高だった。前日の晩御飯をメインにして両親や自分が作った常備菜を詰めるようにしていた。

    「ええ…今日のお弁当もなかなかでした。冷めてもきちんと美味しかったですよ」
    「ふふっ…それは良かったです」

    夕食も終わり二人一緒に片付けをしようとすると建人にやんわりと断られる。

    「潔高は朝にお弁当を作ってくれてますし、お弁当箱も洗わないといけないので片付けは私がします。先にお風呂に入ってください」

    戸惑っていた潔高だったが建人の言葉に甘えると浴室へ向かう準備を始める。
    こうしてぎこちなく始まった兄弟はゆっくりと歩幅を合わせていく。弟として大切にしてくれる…そんな小さ喜びから一段と慕うようになり、その気持ちが恋へと変わるまであまり時間が掛からなかった。

    時は流れて二年後…潔高が建人を追いかけるように同じ高校へ進学。自身が高校二年生、建人が高校三年生になっていた。

    「七海はモテるんだ…本人は嫌がるんだけどね…」

    兄の友人で自分の事も良く面倒を見てくれる灰原先輩に「七海には内緒だよ?」と言いながら教えてもらった話は潔高を納得させるものだった。丁寧な対応、的確な判断、自分に対するスマートな対応を考えても兄はモテるだろう…
    今は恋人もいないがその内出来るかもしれない…そんな考えが過ぎった時、弟としての許容を越えた想いを再確認して、自分の気持ちに蓋をする。小さな塊が雪だるまのように大きくなっている事に見て見ぬふりをしていた。


    そんなある日の夕方

    「え?一人…暮らし?」
    「あら?潔高くん建人から何も聞いてないかしら?」
    「いや…あの…いま…初めて知りました」

    建人の大学受験も終わり、志望する大学に入学出来ることが決まった。少しだけ張り詰めていた家の空気が緩んで心なしか皆の表情も明るい。今日は母親と並んで夕食づくりの最中に急に大きな衝撃が落とされた。建人兄さんがこの家を出る…?

    「…かくん?潔高君?」
    「…あっはい!」
    「大丈夫?調子よくない?」
    「いいえ…いつも通りです」

    きちんと笑えているだろうか…必死に笑顔を作った潔高をみて母親は「そう?ならいいけど…それにしてもあの子ったら…」と料理に目線を戻し話を続ける。そんな母親の態度をみて何とか誤魔化せた…と一息ついて自分も料理に目線を戻す。久々に揃う家族四人の食事に笑顔が溢れている。そんな中で潔高は心から笑う事が出来ず笑顔の仮面を貼り付けて空気を壊さないように必死になっていた。

    風呂から上がり自室のベッドの上。壁にもたれていても夕方の母親の言葉がぐるぐるとまわる。
    「あの子も大学生になるとこの家を出て、一人暮らし始めるのよね」
    (建人兄さんがこの家を出る)
    引越し先は決まってないようだったが、それは時間の問題で…考えるため息しか出ない…
    ーコンコンー
    控えめに打たれた扉。「はい」と返事をする。

    「潔高君、私です」

    慌てて立ち上がり扉を開けるとノートや参考書を持った建人がたっていた。

    「建人兄さん…どうしたんですか?」
    「私が今年受験で使ったノートや参考書です。君の受験のなにか役に立つかと思って」
    「ありがとうございます」

    潔高がもらおうと手を差し伸べると首を横に振り

    「重いですから…机に置きます。中に入っても?」

    部屋の中に招き入れると「ありがとう」と言い机の上におく建人。潔高の方を振り返りじっと見つめている。建人の視線に耐えれなくなり潔高が口を開いた。

    「…あの…建人兄さん?」
    「…今日の夕食は体調が優れなかったんですか?」
    「…え?」
    「今日の潔高君はとても辛そうでした…何かあったんですか?」

    (家を出ていくって本当ですか?)
    この言葉が言えたらどれだけ良かっただろうか… どんな言葉が建人の口から出てきたとしても潔高にとってマイナスにしかならない気がして何も言えない。

    「…そう…ですかね?…建人兄さんの気のせいじゃないですか?」

    そっと建人が近づいてきて左頬に手を添えてくる。突然の触れ合いに息が止まりそうになってしまう。

    「…本当に…?」

    見下ろしてくる綺麗な瞳。このまま蓋をしている自分の気持ちをさらけ出してもこの優しい兄なら赦してくれるんじゃないかと錯覚を起こしそうになる。そのまま覗きそまれそうになって気がついてしまう。
    (近い近い近い近い近い近い近い…!)
    顔が熱くなり自分でも朱くなっているのを自覚してしまった。

    「あっ…っの!…兄さん…近い…です…」
    「嫌でしたか?」
    「そんなことありませっ…じゃなくて!!その…兄さんの顔が綺麗過ぎて…」
    「…?」
    「…そう!流石にですね…えっと…兄…弟と言えどこの距離は…嫌じゃないんですけど…!ないんですけど…バグってると言うか…」

    潔高の必死な言い訳が面白かったのか建人がクスッと微笑んでいる。それを見た潔高が今度は真っ赤になりながら声をあげた。

    「酷いです!建人兄さんは僕を揄ったんですか?!」
    「すみません…可愛くて…」
    「可愛くなんてありませんよ!」

    潔高の言葉に建人の目つきが変わる。
    (美形は真顔になると怖いんだな)
    潔高のそんな考察に構うことなく建人が髪に唇を寄せた…

    「いいえ。君は私の可愛い……おとうとですよ…」

    ポンと肩を叩くと「おやすみ」と言い部屋を出ていった。残された潔高はその場に座り込む。なかなか引かない顔の熱に「あぁっ!もうっ!!」と悪態をつき、建人の行動に一喜一憂する自分を歯痒くも感じたのだった。


    直接本人に引越しの事を聞けれないまま一週間、二週間と時は過ぎていく。モヤモヤを抱えたまま潔高は建人に誘われて買い物に来ていた。最近は家を出るための準備が忙しいのかゆっくり話す事も少なくなっていたので建人と過ごす時間を楽しみにしていた。
    家電や食器、家を出るために必要だと思われるものを見ていく。何も言わなくてもやはり家を出るのかと落ち込んでしまいそうだった。歩き通しだった事もあり近くの公園で休憩する事に…休みの日という事もあって家族連れや友達同士など人で賑わっていた。飲み物を買いに行った建人が戻ってきて潔高に渡してくる。「ありがとうございます」とお礼を言い受け取ると、その姿に満足したのか横に座る。プシュとボトル缶の蓋を回し一口飲むと無言になり、周りの声だけが妙に目立つ。

    「……」
    「潔高君、どうしましたか?さっきから静かですね」
    「今日は一人暮らしの為の下見ですか?」
    「…えぇ」
    「建人兄さんはどうして僕を誘ったんですか」
    「最近はゆっくり過ごせてなかったですから」

    なんで僕に優しくするんですか?そう言葉が出そうになって奥歯に力がはいる。すぅーと音を出さないように少しだけ開けた唇から空気を逃がすと話題を変えた。

    「あの…建人兄さんはいつ決めたんですか?」
    「…決めた?」
    「あの家を…出ることを…です」
    「あぁ…」
    「…家から通える距離なのに…」
    「…」
    「お母さんから建人兄さんが家を出ると聞かされた時の僕の気持ち分かりますか…?」
    「潔高君…」
    「すごく…寂しかったです…」
    「…!」
    「どこかで兄さんに嫌われるような事をしたのか…何か僕に落ち度があったのか…悩みました」
    「そこまで…」

    建人の言葉に思わず顔を上げる。

    「そこまでってどうしてそんな事を言うんですか!?」
    「潔高、落ち着いて」
    「落ち着いていられません!兄さんにはそこまでの事でも僕にとっては大事なんですよっ!!」
    「わかりましたから、とりあえず声抑えて」

    建人に言われて周りの視線を感じ「すいません」と謝ると座り直した。

    「…まずは…大学生になったら家を出る。これは私達が家族になる前から話に上がってました。母と住んでいた家は受かった大学から遠かったもので」
    「…」
    「これは言い訳にしか聞こえないかも知れませんが…お父さんは知っていたのでてっきり君の耳にも入っているものだと…」

    力なく首を振る。

    「もしかしてこの間…様子が変だったあの時に母から聞いたんですか?」
    「…兄さんが家を出ていくという事に落ち着かなくなっていて…その…」

    今まで伏せていた目を建人に向けるとやさしく微笑んでいるように見える。

    「潔高…君はやっぱり可愛いですね」
    「…いやあのっ…?こんな僕の事を可愛いなんて言えるんですか…?揶揄うのはやめてくださいと…!」
    「揶揄ってません。本心ですよ」
    「どうして!?そんな事言えちゃうんですか?兄さんのその何気ない一言で浮かれたり、冷静になって沈んだり…そんな自分が嫌で…もういっその事…兄さんを嫌いになれたら良いのに!!それでも建人兄さんの事を嫌いになれない自分が嫌いなんですよっ!」
    「潔…高…」

    自分の発言に息が止まりそうになる。驚いた顔の建人を見て声も出なくなる。口をハクハクさせながら立ち上がると建人に背を向けて走り出そうとした。

    「待ってください」

    静かにだが素早く潔高の手首を掴むと手繰り寄せられ腰を抱かれる。何とか必死になってもがく潔高を抱えると公園でも人気のない方へ向かっていく。

    「このままでは悪目立ちし過ぎです。私の言っている意味わかりますね?」
    「兄さん逃げませんから…歩きますから…離してください…」
    「ダメです。先程君は言いたいことだけを言ってどこかへ行こうとしました」
    「う゛」

    既に悪目立ちはしていたものの
    興味本位で見られてはいたが付いて来る者は居ないようだった。

    「ここならいいでしょう」

    そう言うと手を緩めて空いているベンチへ座らせる。建人も続いて座ったが手首は握られたままで先程よりも近いと言うか隙間ない状態で座っている。

    「まずは君に聞きたいことがあります」
    「…はい」
    「私があの家を出ていくのが寂しいですか?」
    「…はい…」
    「私が潔高君のことを可愛いと言うのは嫌ですか?」
    「……嫌じゃなくて…恥ずかしいです…」
    「潔高…私は初めて会った時から君に好意を抱いていました。兄として振舞おうとしても無理だった。そんな私に失望しますか?」
    「…!いいえ!」

    建人が放った爆弾発言に驚きながらも否定する。

    「失望なんて有り得ない…建人兄さんはカッコよくてスマートで僕の兄さんです…」
    「そう言ってくれるのは嬉しいんですが私は君の兄より恋人がいいですね」
    「…!あっ…?…えと…?」
    「まさか…ここまできて断るんですか?」
    「いいえ!いいえ!!えと…嬉しいです。僕は兄さんが大好きだから…こ、恋人になりたぃ…」

    潔高の言葉を聞いた建人が頭を手繰り寄せておでこ同士をくっつけるとフーとため息をつく。「…よかった…」初めて聞く兄の弱気な声が可愛く思えてクスッと笑ってしまう。

    「建人兄さんが「可愛い」と言う気持ちが少しだけ分かりますね」
    「…」

    建人が真剣に見つめてくる。潔高は目が離せない…「目を…」の一言に察して慌てて瞼を下ろす…

    「マーマー!!?」

    どこからが聞こえた子供の声に2人はバッと離れる。

    「こっちよー!!!」
    「ママー!」
    「もう…どこに行ってたのー?」

    親子連れの声が遠のくと2人でため息をついた。

    「潔高君、帰りましょう」
    「はい」

    恋人のような甘い雰囲気もなく普段通りの距離感で帰る2人。家に着き自分の部屋に戻ろうとすると肩を抱かれて建人の部屋に連れていかれる。驚きどうしたのかと聞こうと口を開いたら部屋のドアに軽く押し付けられてそのままキスをされた。

    「ー?!っん?!」

    口は開いていたのでそのまま建人の舌が入り込んでくると潔高の口を味わうようにゆっくりと堪能してくる。初めてのキスで慣れていない潔高は息が出来なくなり「んーー!!」と言いながら建人の肩を叩いた。
    唇を離すと唾液で出来た糸がひいている。

    「はあっ!はぁっ!!」
    「潔高君、キスをする時は鼻で息をしてください」
    「そんなのっ…急に無理です…!」
    「では慣れるまで今日は沢山キスをしましょう」
    「兄さん!まっむぅ!」

    潔高の制止も聞かずに再び唇を貪ってくる。健人は余裕があるのか耳を触ったり、あちこちを触ったりしてくる。潔高は言われた通り鼻で息をするが鼻息が荒くてなんとも恥ずかしい…恥ずかしさと息苦しさ気持ちよさも相まって腰に力が入らなくなってきた。

    「…っはっ…潔高君…べ」
    「ただいまー!!!」

    建人の声をかき消すように響く母親の声。
    「クソっ」と悪態をついた建人に対して顔を赤らめて戸惑う潔高。

    「建人ー!?潔高君ー??」
    「なに?」
    「は、はーい?」
    「2人ともお部屋?」
    「母さん今そっちにいきます!」
    「ぼ、僕も行きます…!」

    慌てて2人はリビングへ…


    この後二人は両親の海外赴任を聞かされて驚くまであと二分。
    建人の交際宣言と同棲宣言を言って建人以外の3人が慌てるまであと五分。

    そんな未来が待っている。
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