初デート　バンド活動以外中々出かける時間が無い。久しぶりに予定に空きがある…2人で出かけるなんて滅多にない。誘ってみようか、と決心して声をかけてみた。
　「賢汰、今度の日曜出かけね？」
　「急にどうした、珍しいな」
　「いや、中々出かける時間ないから日曜ならワンチャン行けるかなぁ……と聞いてる訳よ」
　「ちょっと待ってくれ、スケジュールを確認してみる」
　手帳を開いて確認する賢汰。そんな賢汰をみて可愛いなぁとほのぼのと観察してしまった。
　「日曜日大丈夫だ空いている、出かけるか？」
　「水族館とかどうよ？」
　「悪くない、イルカとか見るのも好きだし、楽しみだ」
　イルカ好きなのは予想外だったけど、賢汰が喜んでくれて良かったと一安心した。初めてのデートは何を持っていけばいいのか考えている…サプライズでプレゼントすべきか。中々デート出来る機会なんてないのだし思い切って渡そう、そう深幸は決意した。
　……イルカの人形とか喜ぶのか？と一旦落ち着いて考える。指輪は早いか…とかお揃いのネックレスならどうだろうと考える。
　━━ネックレスにしよう。
　デザインとか何が好きなんかと考えながらアクセサリー屋に向かってみる。
　　アクセサリー屋に着いた。
　━━あいつ何のアクセ好きなんだろ。
　そう思いながら適当に見る。ブレスレットは持ってたしな……ネックレスにするか。
　丁度クロスと星のシルバーネックレスがあったので似合うかなと思いつつ購入した。
　━━気に入ってくれるといいな。
　内心ルンルンである。初めてのプレゼントということもあって不安と期待でいっぱいだ。水族館行った時に渡すか……。