BLゲームのポプダイエンドを妄想 似て非なる世界に来て一月ほどのある夜、ダイは、テランの湖の付近へ来ていた。
木に凭れて座り、ぼうっと月明かりに照らされた湖を眺める。
独りになりたい時、ダイはこうしてテランに来る事が多かった。
この一月、本当に信じられない出来事ばかりだった。
バーンを倒したはいいものの、何故か異世界に飛ばされ、それがBLと呼ばれる、男同士が愛し合う世界だったなんて。
最初は驚き戸惑った選択肢というシステムも、最早慣れたものだ。
ゴメからの、『好感度を上げすぎてはいけない』というアドバイスの元、なるべくスキンシップのない選択肢を選んできたつもりだが、幸いにも今の所誰とも深い仲にはなっていない。
──まだ1ヶ月、だもんな。そりゃそうか。
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