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    粥のぽいぴく

    @okayu_umaimai

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    POIPOI 9

    粥のぽいぴく

    DONEHA11にて無配で置いていた龍神パロヴィクガスのお話です!

    とーにょさん(X:@kaka_kuma02)
    のイラストを元に話を書かせていただきました!
    元イラストや設定→(https://poipiku.com/7183189/10731194.html)

    折本のページ数に収めようとしたために、説明不足だったり触りしか書けていなかったりしますがよろしければ!もっとがっつり書いてみたかった〜!
    龍心 Ryu-Zing「おお、どうした? 今日はやけにご機嫌だな」
     そう言いながら、周囲を飛び交う立方体に笑顔を向ける若い男が一人。優しげな目元に紅を引き、整った顔立ちで笑うその様子は、見る者全員の心を一瞬にして奪ってしまいそうな不思議な魅力があった。
     体格もよく、誰もが羨むような見目の男——だが、一点だけその男には普通の人間にはないものがあった。
     それは、男の頭頂部から生えた二本の角——龍に生えている角と同じものが、その男には生えていた。そう、この男は人間ではなく、龍神であった。
     男に生えているその角は細めではあるが、綺麗な線を描いて力強く伸びている。だが、右側の角は根本から少し伸びたところで折れてしまっていた。龍神にとって、角は強さ、権威の象徴と言えるものだ。それが、このように折れてしまったとあれば、この龍神の立場が決して良くないことは明らかだった。
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    粥のぽいぴく

    MOURNING執事カフェのガとヴィの話
    CP未満ではありますが、そのように見えるかもしれません。左右は特に明記していませんので、その場合はお好きな解釈でどうぞ

    相互さんへの捧げ物でした☕️
    「お帰りなさいませ、ガスト坊ちゃま、アキラ坊ちゃま」
     ヴィクターが手伝いをしていると聞いたカフェに赴き、店内に足を踏み入れるとガストは聞き慣れた心地よい低音に出迎えられた。しかし、聞き慣れない呼び名で呼ばれたことに衝撃を受け、一瞬その場で動きを止める。一緒にやって来たアキラに横から声を掛けられるまでの短い間、確実に意識はどこか遠くへ飛んでいたようだった。
    「ははっ、ガスト坊ちゃまだってよ。似合わねーな」
    「言われなくてもわかってるって」
     アキラからの言葉に苦笑しながらそう返す。正直アキラも人のことは言えねぇだろ、とガストは思いつつも、自分の似合わなさと比べるとそこまででもないか、と思ったことを胸にしまった。ガストは事前にSNSでこのカフェの評判を見たことがあったが、そこにはヒーローが執事として給仕してくれる事への物珍しさを綴った感想や、対応の素晴らしさ、執事が格好よかった、可愛かった、お出迎えから虜にされた、なんて意見が多く見られた。実際にお出迎えを体験した今、なるほど、これは確かに威力があるな、なんてどこか冷静に先ほどの衝撃をガストは思い返した。執事をコンセプトにしたカフェなのだから、客もそのように扱われるのは不自然なことではない。むしろ、予想できることであったはずなのに予想以上の衝撃を受けてしまったことに、ガストは自分でも少し驚いていた。
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    粥のぽいぴく

    MOURNING相手の気持ちを知った上で自分に本気になるなって言うヴィクが見たかった。その結果相手を焚き付けちゃう展開も見たかった。書けたのかはわからない。
    付き合ってません。一応ガスヴィクのつもりで書いていますが、正直どっちでも見れると思います。付き合ってないので。
    「おや、珍しいですね」
     ノースセクター研修チームのリビングにて、ローテーブルの上に置かれたワインボトルと、ワイングラスを手に持ったメンティーの姿がヴィクターの目に留まった。思わず声を漏らすと、その声に気がついた彼のメンティー、ガストはお酒が回り始めているのか少し高揚した様子でヴィクターの方を振り返る。
    「お、ドクター。今戻ったのか?」
     遅くまでお疲れさん、と労いの言葉をかけながら、ガストはソファに沈み込ませていた背中を起こし、手に持っていたグラスをローテーブルに置いた。ヴィクターはリビングの奥へと足を進めガストの側に寄ると、改めてローテーブルの上に視線をやる。そこにはぱっと見ただけでもなかなかに高価そうだとわかるワインボトルに、それが注がれた一人分のワイングラス、ボトルの中身がまだそれほど減っていないところを見ると、まだ飲み始めてからそれほど時間が経っていないように推測できる。時刻は既に午前一時を回っており、普段のガストならもうベッドに入っていてもおかしくはない時間だ。そうでなくとも、この時間帯に部屋ではなくこうしてリビングにいることは非常に珍しい。
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