微睡みの朝カーテンの隙間から射し込む光に、リアスはふと目を覚ました。
肩にふれる温もりの方に目をやると、すやすやと眠る光ノの姿。
顔周りの髪の毛が口にひっついているのでそっとよけてやる。
いつもキリッと整っている口元は緩く開いていて非常に無防備だ。
自分にだけ見せてくれる特別な姿を嬉しく思い、そっと幸せを噛み締めながら髪を撫でた。
さぁ、愛しいハニーのために朝食でもつくろうかな。とベッドから足を降ろして腰を上げようとするが、ぐっとシャツが引っ張られる感覚。
ん?と後ろを振り向くと、光ノの指がリアスの服を掴んでいた。
軽く引っ張ってみるがそれは手から離れずにグン、と光ノの手がついてくる。
その反動で光ノが身じろぎする。
「やべっ」
「んん・・・りぁ、す・・・んふ」
むにゃむにゃと自分の名前を呼んだと思えば口角を上げて幸せそうな表情をする光ノ。
たまにはゆっくり過ごす朝も悪くない。
リアスは軽くため息をつくと足をベッドに戻し、彼を抱きしめるようにしてもう一度瞳を閉じる。
その表情は非常に穏やかなものだった。
包み込まれる温もりに目を覚ます光ノ。
目の前には自分を抱きしめて眠るリアス。
起きたら大好きな彼に抱きしめられていて、なんて幸せなんだろう。
光ノは嬉しくなって彼の胸元に顔を擦り付けた。
「んん・・・、光ノ?」
自分が動いたことによってリアスも起きてしまったようだ。
「おはようございます、リアス」
「・・・オハヨー。っ眩しー」
登りきった朝日が二人を照らす。
「リアスが私より遅く起きるなんてめずらしいですね。」
「んや、お前が可愛い顔して寝てたから二度寝した」
「へっ・・・」
急に可愛いなんて言われるものだから、光ノの顔が赤く染まる。
そのまま身体を引き寄せて、軽くキスを交わす。
「ん、」
「んちゅ・・・さて、ブランチでも作るか。」
「出来ることなら、手伝います」
「おっけー。」
ふたりは手を繋いで、寝室を後にした。