カチリ、と無機質な音が響いた。
そちらを見ると、彼女の華奢な身体には不釣り合いな、ごつい首輪、もとい爆弾がつけられていた。残り時間、60秒。
『デズモンド家に、鉄槌を』
どこからかそんな機械音声が聞こえて来たが、そんなのはどうでもいい。
「フォージャー」
「そんな顔をするな、じなん」
「だってお前っ、今首にっ――」
「分かってる」
「何がだよ なんでそんな微笑んでいるんだよ しかも俺のせいでっ――」
「じなんのせいじゃない」
「んなわけあるか! 俺がお前のそばに居たいって願ったばっかりに、お前を巻き込んじまった!」
「あのねじなん、アーニャ、こうなるのなんとなく予想してた」
「はぁ じゃあ尚更何で――」
1517