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    杞憂@

    雑多に色々。最近はWITHさんに狂わされている人。本当にらくがきしか無い。
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    杞憂@

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    悪犬がプリチケを拾ってWITHと遭遇する話。私得でめちゃくちゃ楽しいクロスオーバー。8/31新刊収録予定です✌️
    ※悪犬のつもりですがカプ思想あるオタクが書いているので注意

    #悪犬
    badDog
    #WITH

    ここはシプヤ⁉︎交わるセカイの歌声いいぜ!〜〜♪

    「よし、新曲も大分詰められたし今日の練習はここまでにするか」
    「二人での練習は久しぶりで、つい歌い過ぎてしまったな。隣から彰人の歌声が良く聴こえた、また一段と力が入っているな」
    「……ったく、ちゃんと水分補給しとけよ、ほら」
    「ありがとう、彰人」
    「BAD DOGSとしてライブに招かれたのは久々だし、お前の隣で半端な真似出来ねえからな」
    「ふっ……そうだな、俺も同じ気持ちだ。イベント、必ず成功させよう」
    「当然。それじゃあ、crase caféにでも寄ってくか。メイコさんに試食も頼まれてたし……」
    「ああ、確か白桃を使った新作パンケーキが出来たと言っていたな、それは楽しみだな」
    「ま、まぁな」
    「ふふ、では向かうとするか。……ん?何か落ちているな」

     冬弥の視線の先には何かキラリと光るチケットの様な物が落ちていた。グラフティアートやライブイベントのポスターで埋め尽くされた、ストリートのセカイには馴染みのないものだった。

    「あ?冬弥あんま変なもん触るなよ、想いのカケラにあんま良い思い出ねえし……」
    「いや、何かのチケットの様だな。これは……俺と彰人?」
    「おま!言ったそばから拾うなよ!何があるか分かんねえんだから」
    「すまない、つい……。しかし、これは何だろう。俺と彰人の写真がホログラム加工されて印刷されているチケットのようだ」
    「何だこれ…それにこの衣装この前、漣さん達とASTRO FESに出た時の個人衣装じゃねえか」
    「俺のチケットにはシヴァルラス・カジュアルコーデと書かれているな、彰人の方は……」
    「オレの方はノウブル・ストリートスタイルだな。何だこの横の数字、3939いいね?」
    「この数字は何を意味するのだろうか……ん?急にチケットが光って……!」
    「んなっ!」

     まじまじとチケットを観察していると、突然チケットが発光し光が二人を包み込んだ。辺りには2人分のマイクと機材だけが残されていた。

    ***

     ゆっくりと目を開けると、目の前には馴染みのある街頭ビジョンとスクランブル交差点があった。

    「ここは……シブヤか?」
    「シブヤのスクランブル交差点のように見えるが、どこか違うような……」

     見慣れているはずの街頭ビジョンに映っていたのは見た事のないアーティスト達だった。

    『(〜〜♪ 時計の針がふたつ交わる)朝から!夜まで…キミと一緒にWITH!WITHの5thライブを収録した「ALWAYS WITH YOU in パパラドーム」Blu-ray&DVD大好評発売中!マジヤッベー!』

    「見た事のない男性アイドルだな、この曲も初めて聴いた」
    「だな、けどこの曲……」
    「ああ、彼らからはファンを楽しませようという、強い想いを感じるな。俺達のライブとはまた違うが、演出もとても工夫されている」
    「このセカイにも熱い奴らがいるみたいだな」
    「しかし、このセカイは一体……。どうすれば元のセカイに戻れるのだろう。スマホも圏外のようだし『Ready Steady』も再生出来ない」
    「マジか……とりあえず、あるかは分からねえがビビッドストリートの方に行ってみるか」
    「……ん?遠くから足音が聞こえるような、それも大勢……」
    「一体なんだ?……ってうわっ!」
    「……わっ」

     角を曲がろうとした所で誰かとぶつかり二人は思わずよろけた。ぶつかった相手はどこか慌てている様子だった。

    「わっ!ごめんなさい!……まずい!早くこっちに!」
    「え?」
    「冬弥危ねえ!」

     訳も分からないまま、必死に冬弥の腕を掴み路地に逃げ込む。

    「今この辺にWITHいなかった⁉︎」
    「コヨイくんの囁きボイスが聞こえた気がしたのに!」
    「WITHどこー‼︎」

     しばらくすると芸能人の追っかけらしき女子の集団が通り過ぎて行った。どうやら間一髪だったようだ。

    「何だったんだ、今のは……」
    「すまない、彰人助かった」
    「お前が謝る必要ねえだろ」
    「……ああ、ありがとう彰人」
    「別に……腕強く引っ張っちまったけど、痛く無かったか?」
    「大丈夫だ」
    「なら良いけどよ……」
    「ふふ、彰人は優しいな」

     冬弥の全身に目配せし観察するも、特に不調は無さそうでひとまず安心した。

    「ヒュー!マジ俺たち捌けたほうがよさそうじゃん⁉︎」
    「こらっ、アサヒ!シッ!」
    「あの、さっきはぶつかってしまってすみません、怪我してませんか?」
    「あっ、いえ、こちらこそちゃんと前を見ていなかったオレ達も悪いので」

     先程ぶつかったのはこの三人組だったようだ。自分達の世界では見慣れない緑を基調としたブレザーを着ているが、彼らの顔をついさっき何処かで見たような気がした。
     
    「俺達チョー急いでて前見てなかった、マジごめんなさい!」
    「いえ、お互い様ですし、もう気にしないで下さい。あの…実は俺達、別のセカイから迷い込んできてしまったみたいで……ここはどこなんでしょうか?」
    「ここは、シプヤだよ。確かに君達の制服は見た事がないね」
    「シプヤ……やはり俺たちの住む世界のシブヤとは別の場所なのか」
    「というか、別の世界から来たって所あんま、驚かないんすね……」
    「あー……まあ割とよくある事だから」
    「この間もマジ!マジのチカラで宇宙まで行って!マジヤッベー!ことになったんだよな!」
    「へ、へえ……(よくある事なのか……てか宇宙って何だ⁉︎)」
    「そう言えば、君たちは何処から来たの?」
    「俺達の世界にもこことよく似たシブヤという所があって、そこでよく路上ライブをしたり音楽イベントに参加したりしているんです」
    「へえ、キミ達も歌を歌うんだね!」
    「はい、俺と彰人は…。あ…自己紹介が遅れました、俺は青柳冬弥といいます」
    「オレは東雲彰人だ。冬弥と二人でBAD DOGSってチームを組んで歌ってる。まあ、普段は四人で歌ってるんだが……ってこれは話がややこしくなるか」
    「二人組ユニットのアイドルかー!マジヤッベー!」
    「いや、オレ達はアイドルじゃなくて、ストリート系っつうか……というか、さっきのは?なんか追われてたみたいですけど」
    「丁度、ボク達のファンの子達に遭遇しちゃって……人が集まりすぎたから移動してたところだったんだ」
    「そう言えば、あなた達はアイドルの……」
    「ボク達のこと知ってるの?」
    「つっても、さっき街頭ビジョンで見かけただけなんすけど……ッなんだ?どこからか曲が流れて……」

    〜〜♪
    「それなら、俺達も自己紹介しないとだね」
    「ボクはやる気!元気!本気!ショウゴ!」
    「マジヤッベー!俺はアサヒ!」
    「君にもPrism Galaxy……コヨイ…」
    「「「朝から!夜まで…キミと一緒に!WITH」」」
    「なるほど、三人の名前をモチーフに朝から夜まで寄り添うという意味が込められたチーム名と決めポーズまで……かっこいいです」

     突然、何処からか流れ出したBGMとアイドル自己紹介に色々突っ込みたい箇所があったが、彰人は飲み込む事にした。どうやら彼らは先程街頭ビジョンで見かけたWITHというアイドルグループらしい。

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