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    fv_sa_

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    🐑🔮
    👹出てくる。🐑ちょっとしか出ない
    🔮の1人語り多め、
    この前のあくうきデコキスの話

    _______________ちゃんと悪いとは思っている。

    俺自身が人から人へ心の移ろいが激しく多情なことも、同時に沢山愛されたい欲の深さも、捨てられるのが怖くて留まることがなかなか出来ない性格も
    何もかも ちゃんと悪いとは思っているんだ。

     でもふーふーちゃんは俺のそんな
    風のようにふわふわした
    行先も、留まるところも無い人生を違うものにしてくれる気がする人だった。

    初めてこの人なら全てをさらけ出せると思った。
    この人なら俺のこんな人生も呆れるような性格も受け入れてくれるんじゃないかと思った。
    生まれて初めて……ずっとこの人のそばに居たいって思った。

    留まることも何か一つに依存することも
    誰かの1番になって愛されることも
    逆に愛すことも
    本当に恐ろしいことなんだよ。
    なのに、俺は踏み出したんだ
    彼のそばに居ることも、彼に依存することも
    勇気をだして愛を囁いてきたんだ。


    誰がどうみたって俺たちは両思いだと思う。
    見る人が見たらもうパートナーシップだって組んでるだろうと思われるくらいだし、何より俺が愛されてるってひしと感じるんだ。
    優しい声…眼差し、抱きしめてくれた時に触れる素肌の温もりから、
    俺は彼にちゃんと愛されてるんだなって。

    だけど感じるだけでお互い言葉にしないし先に進もうとしない

    ううん、違う。
    俺は進みたいからアピールしてるんだよ、とっくに色んな覚悟も決まってる。


    なのに……ふーふーちゃんは
    この先の事を話してくれない。
    俺がいくら、「一緒になろう」と言えど話を逸らされて終わり。
    最初のうちはおふざけ半分だったこともあったし俺もめげなかったけど
    最近は違う。

    先週もそうだ、せっかく久しぶりに会うことになり一緒に夕飯を食べて些細な話で笑いあって…
    2人でリビングのソファに座り寄り添いながら微睡んでた時だった。

    「そういえばウキにゃがね、ドッゴに会いたがってるんだよ」

    「そうなのか?」

    「うん、そこの窓で寝てる時に前の道をよく近所の大きなわんちゃんがお散歩で通るんだけれどその度に鳴いてるの、窓もカリカリしちゃったりしてさ」

    「あいつがそれを知ったらきっと喜ぶだろうな」

    「ふふ、可愛いよね。彼、俺以外だと
    人はもちろん他の動物にもあまり懐かないから本当に気に入ってるんだと思う、ドッゴのこと」

    「相性がいいんだろうな、」

    「俺たちみたいだね、ひひ」


    ぷッと呆れ笑いしたふーふーちゃんに
    寄りかかって俺は言った

    「一緒に住んだらあの子達にも寂しい思いさせなくて済むんじゃないかな」

    別にそこまで本気じゃない
    何となくそう思ってそう言っただけ
    ただの会話、彼に強請ってたわけじゃない。

    「ん…、あぁ……」

    ふーふーちゃんの胸に寄りかかった俺の少し上から聞こえてくる脱力したそんな返事に
    突然俺も苛立ちを覚えてしまった。

    「ねぇ、別に本気で言ってないよ。ただの会話。ふーふーちゃんに強要したくて話したわけじゃない」

    「そ、そうか 悪かった」

    口をまごつかせてそう返事をする彼に
    俺の苛立ちも大きなものに変わってしまう。

    同時にそんな感情の起伏が激しい自分にも嫌になる、でももう止められない
    それは俺自身が1番わかってる。

    「え?なに……? そんなに毎回気を揉むほど俺と一緒になりたくない? 同居も?パートナーになることも?そんな嫌だった?」

    「浮奇……」

    「ねぇやめてよ、俺が問題児みたいなその困った顔!そんな顔でふーふーちゃんに見られたくない!」

    「そうじゃない……そうじゃないんだよ浮奇、」

    ふーふーちゃんが俺に伸ばした手をはたき
    嫌でも溢れてくる涙を見せてたまるかと急いで両手で顔を覆った。

    「そうじゃないならなに? 俺が冗談でも本気でもこの話題の時ふーふーちゃんいっつもその顔、いっつも話変えるし、なんの返事もくれない。
    そんな態度しといて『NO』以外の答えがある?!」

    「……それは」

    「もういい、帰って、お願い。
    今日はこれ以上ふーふーちゃんのこと鬱陶しく思いたくない、嫌になりたくない」

    人にどうなんだと聞いといてその先の返事を聞きたくないと突然逃げるのも俺の悪い所
    俺のわがままや俺のこの感情に振り回されてるのはふーふーちゃんのほうだって
    分かってる。……分かってるはずなのに。



    そんな空気の悪い別れからはや1週間。
    モヤモヤが晴れぬまま俺は今日
    イギリスに飛び彼の兄であるヴォックスと会っていた。
    まぁ正確には2人きりとかではなく他にもメンバーが数人いるオフミートなんだけれど。


    皆でカフェに立ち寄りコーヒーや紅茶を飲み談笑する。
    俺とヴォックス以外の皆が御手洗に席を立ち、2人きりになった瞬間にヴォックスは声をかけてきた。

    「浮奇、ずいぶん疲れた顔だな」

    「え?」

    普段から旅行慣れしてるし国と国をまたぐ休暇の過ごし方もよくしてるから
    別にそんな疲れてないと思うけど……と自分で自分の顔をさする。

    ちらりとヴォックスの顔を見ると彼は
    妖艶でセクシーな薄い唇を横に伸ばしゆるりとした弧を描き微笑んでいた。

    「私の可愛い弟となにかあったのか?」

    「…なにそれ、お見通しってこと?」

    「お前たちのことを把握するのは息をすることより簡単さ。
    今回はどうしたんだ?あのおバカが君に何か粗相を?それともまた君が自暴自棄にでも陥ってるのか?」

    「……どっちも」

    取調べでもされてるかのような気まずさにカラカラと喉が乾き、俺は急いで目の前のコーヒーに手を伸ばす。

    「そうか。まぁ詳しい話は聞かずとも何となく分かった。浮奇はよく自分のことを面倒なやつだ わがままなやつだと己自身のことを嫌っているが私から言わせてみればあいつも浮奇に負けず劣らず独り善がりの面倒くさいやつさ。
    まぁしかしそこを隠すのが上手いからなぁあいつは」

    「そんな事ない!ふーふーちゃんはいつも優しくて俺のわがまま聞いてくれて、沢山譲ってくれて……!」

    そんな俺の反論を聞いたヴォックスは
    ふはは!とひとつ笑い
    「そうかそうか、お前たちはそっくりなんだな互いを思い過ぎて行動した結果、面倒なところが」と笑い混じりに言う。

    「……」

    「ゴホッゴホッ いや、すまない
    2人にとっては笑い事じゃなかったな。まぁ刺し詰め、2人のこれからの事どうするかの喧嘩にでもなったんだろう?同居がどうだ 2人の関係に正式に名前をつけるか……とか?」

    当たりだろう?と言わんばかりのドヤ顔に
    思わず下唇を噛む。

    「彼……いっつも話そらすんだもん……」

    遂に出てしまった俺の弱音は
    隣に座るヴォックスが聞き取れるか否かと言うほど小さく弱々しかった。

    「ふむ……そうか」

    「俺こんなにもふーふーちゃんになら全部捧げてもいいって思ってるのに…重すぎたかなぁ…だって好きなんだもん……同居だってしたい 離れてる時間がすごく勿体なく感じるし……」

    だってだってとつらつら出てくる俺のふーふーちゃんへの愛を遮るようにヴォックスは声をかけてきた。

    「浮奇、あんな奴やめて私とどうだ?家に来なさい、これでもかってくらい体でも言葉でも愛してあげよう」

    俺の手を取り静かに優しく甲にキスをするヴォックスを見てふーふーちゃんの面影を写し出してしまう。

    カッと目頭が熱くなり無性に泣きたくなった俺は震えた声で
    「その顔で今そんなこと言わないで……っ」と顔を逸らした。

    耐えられなかった、ふーふーちゃんに似てる顔でふーふーちゃんに1番
    言って欲しい言葉を送られるなんて、あまりに皮肉すぎる。

    ヴォックスは流石にやり過ぎたと頭を掻き
    椅子に姿勢を戻し座り直す。

    「すまなかった、やりすぎたな。」

    俺はヴォックスの謝罪を耳だけで受け取りスンスンと鼻を鳴らしながら
    御手洗から帰ってきたメンバーと交代するようにトイレへ駆け込んだ。


    少し動揺して泣いてしまったものの
    他の皆もいるんだし、今は旅行を楽しまなくちゃと思った俺は何とか気持ちを持ち直し、その後はヴォックスも含め皆で楽しいひと時を過ごした。


    翌日、アメリカへ帰る日。
    飛行機に乗る直前に、今回集まったメンバーたちそれぞれと別れを告げる。
    俺はヴォックスの元へ近寄り声をかける。
    「ありがとう楽しかったよ、また会おうね。」

    「あぁ、浮奇。私も楽しかったよ、弟にもよろしく伝えといてくれ」


    「うーーーん……まぁ伝えられたらね、」

    「あはは! 早く仲直りするんだよ」

    そう言って俺の頭を撫でたヴォックスの笑顔を見て
    あんなにふーふーちゃんに対してムカムカしてたはずなのに
    早く彼の笑顔がみたくて、会いたくて仕方ないなと思ってしまった。

    これからのことについてとか
    ふーふーちゃんの本当の気持ちとか
    どうしたらいいとか
    何一つ解決してないけど
    それでもとりあえずふーふーちゃんに会いたかった。

    笑った顔そっくりだなぁやっぱり兄弟なんだなぁなんてヴォックスを見つめていたらある欲が生まれた。

    「ねぇ、1つだけお願いがあるんだけど…」

    いつの間にか口が勝手に動いていた。

    「ん?なんだ?」

    「…あ、の……その、バイバイのキスをしてくれる?」

    「え?」

    「あっ、 ちがっ…こ、ココに!!!」

    慌てて自分の額に指をさす。
    自分の口走った言葉を頭にこだまさせ
    何言ってるんだろう俺…と羞恥心に襲われる。

    彼は優しく「もちろんだ浮奇、」とokしてくれた。

    えっと思う次の瞬間
    色白な大きい手に両頬を包み込まれ
    クイッと上を向かされる。

    「Bye 浮奇」

    咄嗟に目を閉じると額に温もりを一瞬感じる。
    「チュッ」というバードキス音に全身がこしょばゆくなった。
    ゆっくり目を開け目の前の彼を見ると
    優しい笑顔で俺を見つめていてくれていた。

    「気をつけて帰るんだよ」

    「うん、ありがとう」




    アメリカへ向かう飛行機の中、
    窓から見える空を眺めボーッと考えていた。
    額に手を当てては先程のお別れのキスの余韻に浸る。


    もちろん嬉しかった。
    優しくて愛情のあるさよならのキスは心地よかった。

    でもそれだけだった、
    彼を見てどうしてもふーふーちゃんの面影を追ってしまう俺はヴォックスにとって大概失礼なやつだと自分でも自覚している。

    ヴォックスの優しい笑顔を見て
    またふーふーちゃんと早く笑い合えたらいいのにって思えた。
    そしたら喧嘩してるのも馬鹿らしく思えちゃった。

    帰ったらちゃんと話し合わないといけない、これからのこと。
    不安が沢山あるけど、1つだけわかることは俺がふーふーちゃんのこと大好きでたまらないという感情だけ
    これが唯一明確な事だった。

    この旅行に行く前に
    俺がふーふーちゃんにしてもらいたかったこと、というか
    いつもしてもらってたこと。
    行ってらっしゃいのキス(さよならのキス)

    それをふーふーちゃんと顔が似てるからってヴォックスにお願いしてしまった。
    こんな俺を皆は怒るかな?
    ふーふーちゃんはどう思うかな?

    キスをして貰えたらふーふーちゃんにしてもらえなかったと落ち込む気持ちもチャラになるかもとか
    馬鹿みたいなこと一瞬でも考えたけど
    全然そんなこと無かった。

    してもらえて嬉しかった、でも
    友達として愛おしく思うだけ、
    有難いと思うだけだった
    ただそれだけだった。

    優しく笑うヴォックスを見て沢山のふーふーちゃんを見つけてしまう。


    「ふふ…」

    「どうかしたの?」

    なんだか毎度当て馬みたいにしてしまってごめんねヴォックス!とくすりと笑った俺を見て隣の席に座っていたシュウに声をかけられた。


    「んーん、なんでもない♪」


    後日Twitterでこのことを知ったふーふーちゃんはどんな反応するんだろう
    本当は悔しいのに平気なフリするのかな、それとも怒ってるかな、

    そうやって沢山ふーふーちゃんのことを考えながら俺は帰国した。

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