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    iori_uziyama

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    iori_uziyama

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    今川さんの素敵楽し企画に参加させていただきました!
    lux乱交同居軸です!
    乱交軸なのでどのカプとかあんまり意識して書いてないです!地雷があったら避けろ!!!!!

      うぅん、やけに、?なにか熱っぽい。
    シュウは微睡みながら体に違和感を覚えた。
    彼の睡眠スケジュールは狂っており、実際の時間とは連動していない。寝るのが遅かったからかな、そんなに薄着してたっけ?風邪でもひいたかな。
    でも眠い。起きて確認するのが酷く億劫だった。
    目を瞑ったまま、ゆるく、ゆるく、夢と現をふらふらしながら頭を回す。しかし眠気は強く、あと数秒で意識が夢の中に落ちる、といった時だった。

    「シュウ、起きているかな」

    優しいノックの音と、聞き慣れたテノール。
    ヴォックスだ。あぁもう、朝食の時間なのかな。
    ヴォックスは律儀だからいつも優しく声をかけに来てくれる。起きていたら用意してくれるし、眠っていたらそのままにしておいてくれる。なんとも有り難い話である。シュウはうつらうつらとした意識で睡眠を優先することにした。

    が、イレギュラーが起こる。

    「シュウ、失礼するよ」

    返事がなければそのまま去っていくはずのヴォックスが部屋に入ってきたのだ。ベッドの上で毛布に包まり丸くなっていたシュウは緩く瞬きをしながらハテナを飛ばした。

    「ぅ、ゔぉっくす?、ぼく、きょうはねむいから」

    回らない頭と舌で朝食は必要ないことを伝えようとする。ヴォックスはジッと静かにこちらを見下ろしいている。

    「……、いいや、朝食についてじゃあないんだ」

    「んぇ、なに?」


    □□□


    きっかけといえばルカが出したチョコが有名店のものだったこと。チョコレートの中にチョコレートリキュールが入っているという珍しいものだったこと。それにアイクが反応したこと。
    目を輝かせたアイクにルカは至極当然のようにアイクも食べよう!と差し出してきた。

    まあ、結果はご覧の有様なんだけど。
    目の前にはくったりしたルカ。その下はスーツ越しにも分かるくらいに兆している。そしてそれは、僕も同じく。たぶん、媚薬の類であろうこの惨事に頭を抱える。はぁ、と熱い吐息を逃したことに気付いたのか、ルカは同じく熱を宿した瞳をもって、僕を見つめている。はく、と唇を震わせる。興奮だった。ルカの手を引っ張って無理やり立ち上がらせる。

    「僕はリビングでヤる趣味なんて無いから、」

    ヘーゼルナッツの瞳がどろりと興奮を滲ませていた。ルカはコクコク頷いてアイクを抱えて二階のベッドルームにせっせと運んだ。

    「ほら、おいで」

    ぼんやりしたままルカは導かれるままに舌を伸ばす。アイクが口を開けて、後頭部に回った手に、引き寄せられる。伸ばされた舌はアイクの舌に触れて、その舌先のキスを味わうまもなく、絡め取られるように口内を蹂躙される。あふれた唾液がどちらのものかすらわからない。両者とも、目を閉じずにただ、激しく舌を絡め合う。どれだけの時間、少なくともふやけて、合間に服を焦れったく脱がしているくらいの間。最後に銀の橋を繋いで途切れたキス。
    それを皮切りに甘ったるい声で名前を呼んで、強請って、押し倒す、その直前だった。

    「まっっっっって!!!!!!まだセックスしてないよね?!?!」

    けたたましく開かれたドア、そこに居たのはシュウで、あんまりの事に動揺する。それに___

    「シュウ………どうしたのその格好」

    シュウは性器が見えないギリギリまで下げたパンツと辛うじてシャツに袖だけ通したような有様だった。赤く染まった頬、それに、シャツの隙間から見え隠れしてるナニカ……

    「ん"ん"っ!僕のことは気にしなくていいから……!」

    とにかく!

    「今日は性交禁止デーなんだ!」

    「え…?」「へ?」

    大真面目に吐かれた言葉にポカンとする。本人は真剣だけどどうにも、こう、あんまりの突拍子の無さについていけてない。

    「Hiシュウ、逃げるなんて酷いじゃないか」

    と、新たな大波乱である。

    「ちょ、ヴォックスやめて、触らないで、いまマズイから!っ、あ、ぅ」

    「しかし身体は素直だと思うがなぁ」

    ぬるりと出てきたヴォックスはシュウの後ろから素早く抱き締めるようにまとわりつき、動きを制限する。シュウは抵抗しているようだがヴォックスの指が怪しげにシュウの腹部をなで回す。小さく喘ぐシュウによくわかんないけどもヴォックスが勝つだろうな、と思った。


    「だから!!!!!」

    「今日は性交禁止デーなんだってば!!!!」


    妖力の高まったヴォックスが部屋を訪ねてくる。起きたら下腹に違和感。淫紋を発見。戸惑ってるうちに下腹を刺激されて流されそうになったところで暦を見て、ドタバタと隣のベッドルームに向かった足音を思い出す。まずい!止めに行かないと!ってながれ。

    このあとみんななんやかんやあって興奮してるけどエッチできないってことを理解してお互いのセーフティーになるためにリビングで勃起大集合してた。気まずいにもほどがある。ちなみにシュウはくそエロいのでヴォックスも死ぬほどムラムラしてる。

    □□□

    「え、ガチなやつ?」

    神妙に頷くシュウ。

    「え、んじゃこの元気な息子さんたちはどうしたらいいワケ?オレ恥も外聞も捨てて走って帰ってきたんだけど」

    そう。ま〜〜〜〜いろいろ、なんやかんや、etc、もろもろあって現在家族会議(家族ではない)が開かれているその議題は『本日のセックス』についてである。正気か????そしてさらに参加者全5名。全員が勃起状態である。バッキバキの勃起状態なのだ。
    更に言うなればチュンチュンの朝である。

    何故こんなことになったかというと。
    本日が性行禁止デーだからである。
    それが何だ俺たちゃバキバキに勃ってんだそ。
    俺ヴォックスに抱いてもらうつもり満々で帰ってきたんだけど。もはや誰でもいいから襲うために帰ってきたんだけど。とは最初に説明を聞いたミスタ談。

    なんとこの場にいる全員が竿穴兄弟である。つまりめちゃくちゃ爛れまくってるルームシェアハウスなのだ。

    ミスタは張り込みをしている最中、急に勃起したのだ。今思うと確かに日付は変わっていた頃だろう。
    まあ何があっても探偵は動揺してはならない。まあ疲れマラとかなんとかあるだろうと思いながら真摯に仕事をしていた。浮気現場の撮影をさっさと終わらせて、家にダッシュで帰り、思う存分セックスをしようと心に決めていたのだ。もう神に誓った。マジで。

    そんで玄関をけたたましく開いたら慌てたようにシュウが出てきて両肩を掴まれた。

    「今日まだセックスしてないよね?!?!」

    な〜んだよseisoなシュウからもろにセックスとかいうワードが出てくると思わなくてちっっとばかし意識が飛びそうになったけれどよく見りゃびっくりしたことにシュウのシュウがお元気でいらっしゃる。
    あーなるほどなるほどシュウも切羽詰まるほど溜まってんのね、奇遇だわ。んじゃ、ベッド行くか!

    「今日性交禁止デーだったんだよ!!!」

    ミスタの爽やかな青空みたいな笑顔が固まる。ンダソレ。

    「とにかくこっち来て!」

    シュウにグイグイ手を引かれてリビングに足を踏み入れると、通夜みたいな雰囲気が広がっていた。

    「WTF……!!」

    ヴォックス、ルカ、アイク、全員がギンギンの勃起状態で座っていた。なんだか若干帰りたくなってきた。どう考えても嫌だろ。勃起状態の男5人が集まってる部屋とか。ハッテン場しかねぇだろ。なんか普通にかわゆい女の子に相手してもらいたくなってきた。だってむさ苦しいだもんよココ……

    かろうじてルカは手を股間に添えて隠そうとしているが見え見えである。というか気まずそうに目が泳いでいるしこれはバチコリに勃っていると見て間違いない。アイクとヴォックスは隠すのを諦めているようでソファにもたれ掛かって天を仰いでいた。

    「てかなんでみんな揃って勃起してんの?」

    もう素朴な疑問だった。それしかもはや言うことが無かったのだ。

    「私は暦で妖力が増幅する日があるんだ。月の満ち欠けと同じような感じだな。それに伴って興奮作用もある。」

    ヴォックスがスラックスをクソほどパツンパツンにしながら朗々と話す。続いてルカはやけにしょげた顔だ。

    「俺はたまたま貰ってきたお菓子が媚薬入りで…」

    「僕はその巻き添え」

    「アイク〜〜〜本当にごめん……」

    「ルカは別に悪くないよ、気にしないで」

    ローテーブルにペショリと頭を落として謝るルカと優しい微笑みで頭を撫でて宥めるアイク。どちらともピッタリとしたパンツは苦しげに押し上げられている。

    ミスタは死んだ目でそれを眺めてからシュウに目線を移すと気まずそうな顔をしたあとにパーカーをたくし上げてキュロットパンツのウエストをずり下げた。

    「Jesus Christ……」

    ミスタは目をひん剥いてだんだん赤くなっていくシュウの顔と、不健康に白い腹に刻まれた"淫紋"を交互に見た。どーーーーかんがえてもエロゲーでお世話になったことがあるサキュバスちゃんの淫紋である。思わずスタンディング・オベーションをしそうになったところでシュウがパーカーを下ろす。

    「……わかったでしょ」

    「ハイ」

    え、シュウ淫紋刻まれてるってことはすんごいエッチなんじゃね?てかシュウがめちゃくちゃにエッチなの想像できないけど言うなれば、サキュバスになっちゃったんだしこう、上に乗っかってアレやソレやらもしかして淫語とか口走ったりする可能性あんの?え〜〜〜〜ヴォックスとヤる為にダッシュで帰ってきたけどやっぱシュウがいいかも。

    「ハイ!!!!!この話終わり!!!!!本題はいるからね!」

    顔をパタパタ仰いだシュウが仕切り直すように手を叩いた。そうだった。性交禁止デーがなんとやらとかいってたな。

    □□□□

    「さて、まずはごめんね、今回はほんとに僕のせいなんだけど」

    前提として、性行すると3年以内に死ぬっていう性行禁止デーがあるんだ。

    「ンなことある?」

    「否、ない」

    「だよな??俺も今までセックスの日付とか気にしたことねぇもん。迷信だろ??」

    「偶然とかを含めたとしてもまあ20%以下だろうね」

    ところがどっこい。

    「ここまで全員が一斉に発情するなんて偶然、なかなかないと思うんだ。だから、きっと、僕への嫌がらせに巻き込まれたんだと思う。
    例えば、僕が性交禁止デーに性交する確率を上げるために周りにもラッキースケベみたいな呪術をかけてたり、そういう類」

    「ヴォックスは?ヴォックスはただ力がみなぎってるだけなんだよね?そこんとこわからないの?」

    「うぅん、混同されがちなんだが、妖力と呪力は全くの別物なんだよ。例えるなら数学が分かるなら物理学も出来るだろうって言われてるような気分だな。
    オカルトチックな力といえば一括りだが、分野が違うんだよ。
    淫紋に関してはまぁ、有名な問題みたいな感じだな。仕組みは分からずとも問題を見たら数学じゃなく物理の計算だろうな、と想像がつくだろう。そんな感じだな。だが、解くことはできない」


    気まずそうにシュウが下履きをさす。

    「と、言う訳で、呪力を使えない以上今日一日コレは収まらないし、ついでにいうと確率が50%くらいに上げられてると思う……」

    「エッ、これガチのやつ?」

    そして冒頭に戻る。

    「そんな降水確率みたいにあげられたら困るんだけどてかセックスすると二分の一の確率で死ぬってことだよな?」

    「そう。補足するなら3年以内の何処かで、50%の確率で死ぬ」

    あ、あとセックスすると3年間勃起が収まらなくなるのもある。

    「死って社会的死の方じゃねぇか!!!!!!」

    「ま、まぁ、今日はどうにか自家発電で耐えてもらって…って形になるかな……」

    「自家発電っつったって、さぁ、おまえらも知ってんだろヴォックスの8インチンポをよぉ〜〜!!!!」

    今日はめちゃくちゃにムラムラしてるからぜってぇにグッチャグチャにしてもらうつもりで帰ってきたのにこの仕打ち!!!!

    「因みにオーラルも手も性交に含まれるよ」

    「ハァ?!?!?!オーラルだめなの?!?!!」

    せめてフェラ…欲を言うならイラマをしてほしかった………とミスタが悲痛な顔をする。

    「ミスタ、ミスタ……もう辞めてくれ。私達は気を逸らそうと必死なんだ。そういうワードを羅列するのを辞めてくれないか」

    ヴォックスがコメカミをグリグリと抑えながら唸るように言った。

    「因みにだが、俺は声の力があるからASMR配信のような誘導もテレフォンセックスのような扱いになるらしい。終わりだ」

    「クソッタレ!挿れなきゃ全部オナニーだろうが!!!!シュウいつもみたいになんか呪い返し的なのできねぇの?!?!?!?!?!?!」

    「呪力を練ると淫紋に吸われて淫紋の効果が強くなっちゃうんだよ。だから、今日一日は呪術が使えないんだよ」


    「僕この空間ほんとに嫌なんだけど」

    「unpog…」

    アイクのおなじみの台詞はともかく、ルカってそんな小さい声出るんだ。ミスタはチョイと眉を上げた。詰みである。思わずミスタからは重いため息がこぼれた。

    つい、と逸らした視線の先にソレを捉えたミスタはニマニマと笑い出す。

    「つーかさ、ヴォックスはこ〜んなにデッカくしといて一日とか我慢できるわけぇ?」

    ミスタはヴォックスが座っているソファーへ回り込み、後ろから抱きつくようにしなだれかかる。
    その手が向かうのは8インチビッグマグナムである。

    「ほらぁ、タマまでズッシリじゃん。も~結構きてんじゃねぇの、今ならお前も1分かかんねぇかもな」

    「苦しそうだからズボンから出したげれば?それとも俺がやった方がいいの?Daddy♡」

    ぴき、ぴきり。ヴォックスは根っからのdom気質なのでこんの生意気な小狐を今すぐ"理解"させてやりたかったのだが。生憎性交禁止デーである。
    なので、全力での嫌がらせにシフトチェンジした。

    上半身をひねってミスタの唇に噛みつく。鬼の膂力を舐めてはいけない。口の中を乱暴に荒らしながらソファに片膝を乗り上げた。ソファ越しに抱きしめ合うような体勢に変わったときにはミスタの膝は震えていて、ヴォックスが覗き込む形になっていた。
    さて、マウントポジションは取り返したところだし仕上げとかかる。ミスタの耳に両手を添えたところで_____

    「STOP!!!」

    アイクの両手がミスタとヴォックスそれぞれの顔面をひっつかみギギギ、と距離を押し離していく。
    ヴォックスが抵抗せずにパッと手を離すとミスタはぺしゃんと座り込んだ。はふはふと息を整えているミスタにニヤニヤと言葉を投げかける。

    「煽った割にはキスで腰が抜けるなんて可愛いなぁ?my boy♡」

    ミスタが言い返そうとするよりアイクが早かった。
    掴んだままの顔面を指圧でギシギシと握りしめて、怖いくらいキレイな笑顔で「ヴォックス、これ以上僕を怒らせないで?」といった。

    「Ok……Honey」

    しょんぼりヴォックスの出来上がりである。

    因みにアイクが止めた理由には、媚薬でムラついているのを理性で押さえ込んでいるのに隣でイチャコラされて自らもチンイラしたからである。八つ当たり8割、2割は慈悲。優しいもんだね。

    「とにかく!たった今日一日だけなんだからどうにかなるでしょ!!!!解散!!!」

    と、この様にして盛大なフラグが立ったのである。


    □□□
    シュウはジクジクと疼くナカを抱えながら、ミスタのせいだ、と思った。ミスタが、あんな、8インチだとか、握ってたりして、だからこんな意識するハメになったんだ。僕だって頑張って我慢してるのに、あんな。というか、そもそも朝ヴォックスに少し手を出された時からずっとナカが寂しくきゅうきゅう♡疼いているのである。羞恥心が人並みにあるシュウは自分が招いた事態であるし、冷静に努めようと説明したが、その頭の中はドピンクであった。
    ずっとずっと我慢していた。
    呪力を使うと淫紋に吸収されて効果が強くなる。から使ってはいけない。わかっている。わかっているけれど、『気持ちよくなりたい』。
    何のためでもない純粋な呪力を体内に練ろうとすると下腹に刻まれた淫紋に吸収されて、痺れるような快感が走る。

    「ふぁっ♡」

    お腹の奥が空白をぎゅうっと締め付ける。他のメンバーを巻き込まないために、ひとりで処理しなきゃいけないから。だから、これは、効果的な方法、の、はず。
    そんな建前のもと、シュウは呪力を練っては淫紋に吸わせる事を繰り返した。

    淫紋というのは淫靡なイメージが先行するが、実を言うと呪術師の無力化にとてつもなく効果的なのである。一度仕込んでしまえば効果の間は呪力を使えないから呪い返しの心配もなく、元々淫魔由来の術式なので快楽に弱くなる。そして、自ら呪力を淫紋に吸わせるようになると、空っぽになるまで夢中になるのだ。そうなると淫紋の効果が切れても禄に抵抗できなくなる。まあ弱体化に向いているのだ。

    さて、まんまとひっかかった闇ノシュウはと言えば。8割方の呪力を淫紋に吸わせていた。淫紋の効果がかなり強くなると、呼吸をしているだけでも気持ちが良くて、身動ぎするたびにゾワリと背骨に快楽が伝う。ぴくぴくと足をはねさせて、身を委ねる。でも、足りない。足りない。ナカがどうしてもさみしい。疼く奥をたくさん突いてほしい。隣の部屋にはルカがいる。媚薬を飲んだから興奮してて、いつも体力があるから、今ならきっと奥を、後ろからたくさん突いてくれる。
    だめだ。だめなのはわかっているのに、口の中に唾液が溜まる。じゅわじゅわ溢れて、口の端から溢れた。

    かり、と壁をひっかく。ちいさな、我慢しきれなかった欲望だった。



    はやく、早く明日になればいいのに。



    □□□

    「ア"~~~~~、兎にも角にも終わってよかったね。昨日はどうなることかと思ったよ」

    安堵した表情で話すアイク、シュウ、ルカ。心なしかソワソワとしている。シたい時に出来ない状況というのは割りかし堪えたらしい。

    「そういえば、ミスタとヴォックスは?」

    噂をすれば影が差す。ガチャリとリビングルームの扉が開き、そこには
    ______死ぬっほど気まずそうに目を逸らす二人がいた。

    それぞれ左右そっぽを向いて片手で肘を掴んで居心地悪そうに唇を一文字に引き結んでいる。
    そして服装は少しヨレていて、ミスタの首元には噛み跡やらキスマークやら、まあ、とにかく見るからに事後である。アイクの眼鏡がパリンと割れる音がした。わなわなと肩を震わせて甲高い声で叫ぶ。

    「まさかシたの?!?!?!」

    二人は視線をウロウロと彷徨わせて唇を突き出す。無駄にそっくりな動作であった。

    「たった一晩も我慢出来ないの?!?!君たちはサルなの?!?!」

    「いや…なんていうかさ…」
    「違う、違うんだが…」

    「何が違うのさ!!弁解できるものならしてみなよ!」

    猫の威嚇のように目をギラつかせたアイクにヴォックスが覚悟を決めたように話し出す。

    「ペッティングだけのつもりだったんだよ」

    ミスタが訳知り顔でウンウンと頷く。

    「つまりは、そう。事故なんだよ」

    アイクがダイニングテーブルに拳を叩きつけた。
    見守っていたシュウとルカはあまりの勢いにぷるぷると震えてひしっとお互いに抱きついた。

    「事故?!?!?!よくもまあそんなことが言えたね?君たちには貞操帯でもつけるべきだった!!君たちがこれで3年以内に二分の一の確率で死ぬんだよ?!どうやってファンに説明するのさ!『ミスタとヴォックスは性交禁止の日にたった一日セックスを我慢できずに死にました』って?!?最悪にも程があるよ!絶対にやりたくないね!」

    至極真っ当な意見である。

    「イヤでもヴォックスが隣でオナってたのがわりいじゃん!!声聞こえりゃ8インチンポどう考えても思い出すし足りなくなるだろ!」

    「ハァ?何だそれ、お前から誘ってきたんだろう!今思うと色気もヘッタクレも無い誘い文句でな!『だでぃ〜、おちんちんチャンバラはセックスじゃねぇと思うんだけどそこんところどう?』」

    「は?誘いに乗っかって部屋に入れて鍵まで締めたのはヴォックスだろ!てかオレが言ったのは『おちんちんチャンバラはチャンバラであってセックスじゃないと思うんだけどそこんとこどう』だよ!ばーーーか!!」

    くっっっっそどうでもいい言いあいをしている二人は忘れているが、目の前には狂戦士がいるのである。ぴきぴきと額に血管を浮かべている。
    ______ところで、この文豪の台パンを聞いたことがあるだろうか?

    まあ、端的に言えばソレが二人の頭に振り落されたのである。

    ミスタとヴォックスはしわくちゃのピカチュウみたいな顔をして並んで正座をした。暫くアイクの怒りは収まりそうにもない。









    「ん…?Wait待て待て待て!俺ら勃起してなくね?!?!てことは呪いセーフじゃん!!!!!」

    「あぁ、そういえば3年間勃起が収まらなくなるんだったな、すっかり頭から抜け落ちてた。命拾いしたな…」

    「アー、ごめん、喜んでるところに水を差すみたいなんだけど……性交禁止デーって実は旧暦と新暦で日付が違って……旧暦だと来月にあるんだよね…」

    「「エッ」」

    「じゃあ来月が本番ってことだ?リハーサルができててよかったよ。次は絶ッッッ対に事故が起こらないようにするから、安心してね?」

    「待って待ってくれアイク、」

    「そうそう、俺らもわざとじゃなかったし次はさ!」

    「信頼を得てから言ってくれる?」

    □□□

    「で?君が言うにはおちんちんチャンバラとかいう死ぬほど下らない事をやろうとしたらしいけど?」

    「いや、おちんちんチャンバラはSAMURAIのごっこ遊びなんだからセックスじゃないだろどう考えても」

    「ミスタは今すぐSAMURAIとチャンバラと日本に謝ったほうがいいと思う」

    「で?セックスじゃないおちんちんチャンバラ、次回のために練習してみなよ」

    ヴォックスとミスタで萎えたチンチンを腰近づけてべちべちする謎空間が出来上がるけどアイクが怖過ぎてふたりとも無でやってる。
    んでだんだん興奮してきたところでアイク先生に貞操帯つけられます。

    「これでずっとチャンバラしてればいいんじゃない」
    目の据わった凍るような微笑に流石の二人も萎えます。
    説教が一段落ついたところでソワソワとしたシュウがアイクの服の袖を引っ張る。

    「ん、どうしたのシュウ?」

    「あの、あのね、僕昨日はその、呪術がかかって、そういう類のだったから、すごく我慢したんだ」

    「うん、そうだね!あのバカどもとは違ってシュウは良い子だもんね!」

    「…しぃ…」

    だんだんと俯いていくシュウの声は小さく、聞き取れない。

    「ごめんね、もういっかい」

    「……昨日からずっと、物足りないんだ。だからあの、よかったら、」

    ______相手をしてほしいんだ。

    耳まで真っ赤になった誘い文句にアイクは思わずイルカボイスを出してシュウをギュウギュウと抱きしめた。そして近くなった耳にぽそりとつぶやく。

    「昨日食べちゃった媚薬入りチョコレート、まだあるんだよ」

    「試してみる?もちろん、ルカも一緒に!」

    □□□

    このあとアイク、シュウ、ルカで一日お預けのご褒美タイムします。
    シュウも実はとっても我慢してたのでいっぱい気持ちよくなりたくてわざわざ自分で淫紋つけ直してます。それを見たルカとアイクは自分たちもチョコレートを食べてニンマリ笑います。

    それらを見て追放されたエンジニアみたいな声を上げてるのがミスタ。ペラペラ喋って釈放をねだっているのがヴォックスである。3人とももうエッチすることで頭がいっぱい♡なので聞いてません。良かったね!!!

    ぎゃーぎゃーワイワイ。きょうも5人は仲良しです。
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