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    #サテヨモ
    iwomo

    サテヨモ#1 肩にかかる息が熱い。自身より大きく分厚い身体の足の間に抱え込まれるようにして座らされているせいで、少し身動きを取るだけで直接熱を感じてしまう。
     緊張を誤魔化そうと手を彷徨わせるが、硝子の冷たさを感じる事はできず、──当たり前だ。いつも側にいる重さは、こんな事見せるべきでは無いと毛布に包んでリビングに置いてきたのだから──しょうがなくせめてもと投げ出していた脚を引き寄せた。
     くんくんと首筋を辿る鼻先が擽ったい。時折触れるカサついた唇がなんとも言えない気持ちにさせる。はぁはぁと乱れた呼吸音にカチャカチャという、金属音。
     鼓膜を揺らすその音に、ぞくりと肌が泡立って、更に脚を引き寄せようとしたが柔軟性にかける己の体では無理だった。
    「……ひッ」
     突然生暖かいものが項を辿って、思わず声が漏れた。二人分の体重を支えたベッドがぎしりと音を立てる。
     分厚い舌は直ぐに離れたが、間髪入れずに肩を甘く何度も噛まれ、存在を主張するように食い込んだ鋭い犬歯が柔い快感を生むものだから、それが癪で、拒否するように嫌々と首を振ると薄青の長い髪がパサパサとサテツの頬を叩いた。
     馬の尻尾のように揺れるそれをパシりと手に取ったと思ったら、自身の鼻先まで持ち上げてまた鼻を鳴らすので物好きめとひとりごちると、はいと嬉しさと焦りを混ぜたような声音で返事が返ってきた。
     
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