甲隊士(女)と鬼の禰豆子 炭治郎と禰豆子が任務の合間に洞窟で休んでいた日。炭治郎は火を熾すための木片を集めていた。
すると突然殺気を纏った気配が現れ、咄嗟に避ける。
「ふむ、今のは避けれたか。」
「なっなにをするんだ急に!」
見ると、その人物は炭治郎よりも年上の女性。そして、炭治郎と同じ隊服を身に纏っていた。
「だが遅い。気配をある程度出されなければ察知出来なかったのか?お前は鼻が良いと聞いた。もっと、常に周囲を探っていろ。数百離れた所も嗅ぎ分けろ。これ程近付かれて気付いていては、力ある鬼ならば避ける間もなく食われるぞ。」
「…え?」
唐突に襲われて、唐突にダメだしされた…。
女性の隊士が持っていたのは、よく見ると太めの木の棒だった。恐らく避けられなくてもコブができるくらい……いや、よく見るとさっき炭治郎が避けた事でそばにあった木が犠牲になっているし、その木は抉れている。コブじゃ済まないだろう。
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