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    みちとせ🍑

    基本小説は支部 ここは短めのものあげる時とかに使う

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    みちとせ🍑

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    ほっぺに!!!ちゅ~!!!しないと!!!出られない部屋!!!
    上から諸葛亮、周瑜、司馬懿、天尊
    他面子は後日支部にまとめる時に追加する予定

    頬にちゅ~しないと出られない部屋・導入

    「な、なんですかここは!?」

    見渡す限り真っ白な壁が広がっている部屋の中に、清河卿は立ち尽くしていた。軽い眩暈と共に立ち上がったのがつい先刻。部屋の中にあるものはといえば、何故か押しても引いても叩いてもびくりともしない出入口と、気が付いた時にはもう座らされていた長椅子と、それから真っ白な看板だ。困り果てて振り返ると、共にこの部屋で横たわっていた相手もこの状況に心当たりはないらしい。

    「……ん、あれ?」

    さっきまで真っ白だった筈の看板に目を向ければ、いつの間にか其処には文字が浮かび上がっているではないか。

    【頬に接吻しないと出られない部屋】

    ……誰か、これは夢だと言って欲しい。

    ***

    ・諸葛亮×主人公

    「諸葛亮さん、これを本当にやらないといけないんでしょうか?」
    「そのようですね、主殿の帝剣が作動しないとなれば……あの看板に書かれている事を実行しない限り、この部屋の扉は開きそうにありません」
    「そうですか……じゃあ、さっさと試して此処から出ましょう。きっと諸葛亮さんがいなくなって皆大騒ぎですよ」
    「おや、騒がれているのは主殿の方ではないでしょうか?」

    そんなことはない、と言いかけた清河卿の唇を諸葛亮の人差し指が抑えた。ぽかんと呆けている清河卿に普段通りの穏やかな笑みを返しつつ、諸葛亮はその指を唇から頬に滑らせる。

    「指で介する、というのは駄目なようですね」
    「そうですか……すみません、私なんかに接吻しないといけなくなっちゃうなんて」
    「……目を瞑ってください、主殿」

    目を瞑る必要はあるのだろうか、と疑問に思いつつも素直に両目を閉じる清河卿の姿を見て、諸葛亮は笑みを浮かべたまま軽く身体を傾けた。この、いっそ盲目的なまでに寄せられている信頼は時に諸葛亮の邪魔をする。目の前にいる少女は本当に自分の事には疎いというか、無防備というか、身を守る術である帝剣が使えなくなっている状況下において自ら隙を見せるなど……まったく、どうしてこんな世の中で純なままの心を保てて来たんだろうか。

    頬に口付けてさっさと済ませようと思い、やめた。

    静かに気配を寄せて、清河卿の頬に手を伸ばす。目を閉じていても諸葛亮が近付いてくる事には気付いていたようで、微かにその瞼が動いた。そうして諸葛亮は──清河卿の唇の端に、口付ける。

    「……お、わりましたか?」
    「ふむ。どうも、頬の範囲も中々細かいようですね。もう一度やり直しますから、主殿はどうか動かないでください」
    「は、はい。でもあの……さっき、」
    「どうかしましたか?」
    「なんでもないです!」

    きゅっと唇を真一文字に引き結んで黙ってしまった清河卿の耳は微かに赤く染まっていた。その様子にいくらか満足した諸葛亮は再度清河卿の頬へと、今度はちゃんと頬の真ん中辺りに口付けを落とす。扉が開くような音を耳にするや否や目を開いた清河卿に、諸葛亮はこつんと額を合わせて囁いた。

    「このような状況下であまり他人を信じすぎてはいけませんよ、主殿。そうでなければ、悪い人間に唇を奪われてしまいますから」
    「……諸葛亮さんは悪い人ですか?」
    「さあ、どうでしょう。帰りましょうか」

    ***

    ・周瑜×主人公

    「な、なんですか頬に接吻しないと出られない部屋って!」
    「何処ぞの馬鹿共が作ったんだろう」
    「なんというか……凄いですね周瑜さんは、こういう時も冷静で」
    「はは、冷静ではないよ。こう見えて緊張しているからね」

    緊張だなんてまた冗談を~と笑う清河卿の掌を、周瑜は静かに掴んだ。突然の事で驚いたのかぴしっと固まってしまった清河卿に、周瑜は長椅子に腰かけて足を組んだまま、余裕ありげな視線を向けている。やはり緊張しているというのは冗談で、自分を揶揄うための噓八百だったんだろうか。

    「もう、揶揄わないでください。如何にかして部屋から出る方法を探しましょう」
    「帝剣の力は?」
    「作動しません。天刑宗の策略を疑ったりもしたんですが、それなら周瑜さんを巻き込む理由も分かりませんし……かといって心当たりもありません。叩いても蹴っても扉が壊れないのでお手上げです正直」
    「ふ、まだ試していない事が一つあるだろう?」

    清河卿の手を掴んでいるのとは反対の手で、周瑜が壁の方を指さした。詰まる所、良い笑顔を浮かべている周瑜が言いたいのは「頬に接吻すれば出られるらしい」という不確定な情報の事である。

    「本当にこれで出れると思ってますか?}
    「試してみない事には分からない。他の方法は手詰まりのようだからね」
    「……じゃ、じゃあやりますよ。良いんですか本当に」
    「ああ、卿の好きな時に試してみると良い」

    ぐっと言葉に詰まった清河卿は頭を抱えたい気持ちになったが、あいにく片方の手は周瑜に捕まえられたまま離してもらえていない為、抱えたくても抱えられないと言うのが現状だ。振りほどこうにも無言の圧を感じる。大体、どちらから接吻をするかは明記されていないのに、何故自分がやる流れになっているのだろうか。そう問いかければ「おや、私に任せていいのか?」と意味ありげな視線を返された為慌てて首を横に振る羽目になったとだけ言っておこう。

    「それじゃあやりま……周瑜さん、目を閉じてもらえますか」
    「何故?」
    「じっと見られていると落ち着かないんですよ!」
    「嫌だと言ったら」
    「……手で覆います」

    無言で見つめ合っている間も、周瑜が浮かべている余裕そうな笑みが崩れる事はない。帝剣が使えない理由も何もかも分からない今、清河卿は襲い掛かって来る諸々の羞恥心に蓋をして──仕方なしに、掴まれていない方の掌で周瑜の目を覆った。

    「それじゃあ、し、しますね」
    「声が強張っているぞ、清河卿」
    「誰のせいだと思ってるんですか!?」
    「この部屋を作った人物のせいだろうな」

    ぐうの音も出ない正論に清河卿は溜息を吐いて、それから周瑜の頬に触れるだけの口付けを落とす。途端、部屋の扉からは鍵の開くような音がして、羞恥に耐えて試した甲斐があったなと溜息を吐いた。恐る恐る周瑜の目を覆っていた掌を離せば、紫がかった青の瞳が清河卿を真っすぐに見上げていて。

    「……帰りましょう、か。周瑜さん」
    「ああ。ちなみに、指の隙間から全て見えていたぞ」

    周瑜の言葉を吞み込んだ清河卿が声にならない悲鳴を上げて笑われるまで、あと──

    ***

    ・司馬懿×主人公

    「司馬懿さんも何か考えてもらえますか!?」
    「あいにく今日は疲れていて頭が回らないのだ、主よ」
    「噓をつかないでください……困りましたね、帝剣が使えないとなると扉の壊しようが」

    二人分の場所を占拠して長椅子に腰かけている司馬懿とは対照的に、清河卿はうろうろと扉の前で動き回っていた。どうにかこじ開けられないかと思いつく限りの事は試したが、最終手段である扉の破壊も帝剣が使えない時点で清河卿の手に負える事ではなくなっている。こんな訳の分からない事態でも、司馬懿は扉と格闘している清河卿を退屈そうに眺めているだけだ。

    「そんなに帰りたいか?」
    「あ、当たり前じゃないですか!?まだ今日の書類仕事も終わっていないのに……」
    「主は私よりも書類を優先するという事か」
    「すごく曲解しましたね、そういう訳じゃないですって」

    此処に二人で取り残されるよりは、帰ってからお茶をした方がましだと思います。そう呟いた清河卿は、ふと看板に目を留めて溜息を吐く。やはりこれしか残されていないのだろうか。「頬に接吻しないと出られない部屋」という世も末な文面を前に、清河卿は司馬懿の様子を伺うべく振り返った。

    「……もう、これくらいしか残っていないと思うんですが」
    「そのようだな」
    「そのようだなって、もっとまじめに考えてくださいよ!」
    「焦るな、主よ。此方に来ると良い」
    「行きますけど……」

    長椅子の前まで近付いて行った清河卿だが、司馬懿が座る場所を片方空けてくれる……という事もなく、座らせてもらえないのかと苦笑交じりに溜息を吐いた時。何を突っ立っているのかと問いかけられざまに腕を引かれて、清河卿は司馬懿の膝の上にのしかかるような形で腰を下ろす羽目になっていた。

    「……太ったか?」
    「痩せましたよ!?」

    あ、相変わらず配慮も何もない……と衝撃で口をぱくぱくと開閉させたが、文句を言った所でどうせ言い包められて終わりだと知っているからか、そのまま唇はぴったりと閉じてしまう。座る場所を空けてくれたら話が早かったのに、という言葉は聞こえないふりをされてしまった。

    「もう、遊んでいる場合じゃないんですよ本当に。書類に追われて徹夜をしたくはないんです、」
    「ふむ……なら、主の望み通りに試行錯誤するとしよう」
    「やっとその気に……んっ!?」

    自分はともかく、頭の良い司馬懿が打開策を考えてくれるのであれば何とかなるだろう。そう思った矢先に──唇を、塞がれていた。

    「え、ちょっと司馬懿さん何、っ!」

    じたばたと抵抗の意を示しても、膝の上に載せられているというこの体勢のせいで上手く力が入らない。

    「やですって、しばぃさ、」
    「口ではどうも駄目らしいな、主よ」

    最初から頬と書かれていたのに、と抗議する声ごと口を塞がれた。試行錯誤と言いながら何という事をしてくれたんだこの人は。手足の抵抗を諦めたが、せめて目だけでも抵抗の意を示そうと睨みつければ、司馬懿の瞳の奥に加虐心がちらつくのが見えた。ようやく離れてくれた唇が頬に軽く触れて、扉の開く音がする。

    「ふむ、どうやら頬で正解だったらしいな?」
    「っ……!最初からそう、そう書いてあった、じゃないですか!」
    「最初は白紙だったところに頬へ接吻するように指示されただろう。それ以上を指示される可能性もあったからな」
    「だからって!だか、だからって……」

    肩で息をしていたせいか反論する事によって咳が出てしまい、司馬懿の掌が背を軽く叩いた。介抱するくらいなら最初からやらないでほしいと思いながら勢いよく立ち上がれば酸欠でくらりと視界が歪む。

    「あれが初めてだったのに……!司馬懿さんの馬鹿!最低!」

    揶揄いたかっただけでしょうけど、一週間は絶対に口を利きませんからね!
    そう吐き捨ててさっさと部屋から出て行ってしまった清河卿の背をぽかんと見つめて、司馬懿は曖昧に口角を上げる。

    「はっ、これを揶揄いたかっただけだと思われるのは心外だな」

    ***

    ・天尊×主人公

    「っなんで此処に……!?」
    「それは此方の台詞だね。どうして私は君と、身に覚えのない部屋に閉じ込められているんだろうか」
    「ぬけぬけと嘘をつかな、……本当なの?」
    「むしろ私が聞きたい所だがまあいい。君がさっきから扉を壊そうとしても開かないという事は、私たちは此処に閉じ込められてしまった事に変わりないから……身動きが取れないのを良いことに、今君を殺して私の力で支配してしまえば全てが上手く行くと思うんだけれど」
    「っ!?」
    「だけど残念。君が帝剣の力を発動できないように、私も何故か力を失っているからね。というか、私に力があるのなら君と無意味な会話を交わさずにさっさと殺していたさ」

    それもそうか、と清河卿はほんの少しだけ警戒を解いた。敵の親玉であるこの男と閉じ込められている理由は分からないが、自分が帝剣を使えないようにこの男も力を使えなくなっているというならば、まだ幾ばくかの落ち着きを得ることはできる。この部屋の壁にかけられた板に「頬に接吻しないと出られない部屋」と書かれている事は忘れることにした。

    「ああ、壁に書いてある事を試す気にはならないようだね」

    前言撤回。忘れようとした瞬間に目の前の男が阻止してきた。

    「……天尊、逆に貴方はこれを試したいの?」
    「力を使えないとなれば君とここに閉じ込められている理由も無いからね。この機会に親睦を深めるか?」
    「丁重にお断りするわ」
    「だろうね。でも、私も暇じゃないんだ」

    はあ、とわざとらしい溜息を吐いた天尊が長椅子から立ち上がる音に、清河卿はびくりと身体を強張らせる。いくら力を失っているとはいえ、天尊の素の力が自分よりも劣っている保証はないし、純粋な戦力で負ける可能性は否定できない。どう制圧しようかと考えてしまうのも無理はないだろう。それを見越したように一歩一歩静かに近付いてくるのだから、性質が悪いというか、何というか。

    「……本当に悪趣味だね」
    「ふふ、一つだけ宣言しておこうか?私からは絶対に試す気はないよ」

    試す?と清河卿は天尊の言葉を脳内で反復して、それから──彼が自分の頬に口付けている光景を想像して一歩後ずさった。敵同士でそんなこと冗談じゃない。そこまで考えた所で……ふと、気付く。もしも壁に書いてある事が本当だとして、この部屋から出るためには頬に接吻しないといけないとして、天尊からは絶対にやらないとなれば……自分から天尊に口付けない限り、この部屋からは出られないのでは?永久に?

    「っこの部屋正気じゃ、」
    「正気の沙汰じゃないね。でも君はこの部屋から出たいんだろう?じゃあ試すしかない」
    「この部屋から出たくないの!?」
    「君が体力不足で衰弱した頃に試すのはありかもしれないね。そうすれば、君の意識を落としてからそのまま本拠地まで連れ帰れる」

    その手があったか。清河卿はごくりと息を呑んで距離を取ろうとしたが、これまでのゆったりとした進みは何処へ消えたのか天尊は一気に距離を詰めてくる。呼吸の交わりそうな距離にいる相手から逃げようとすれば、いつの間にか背が壁に当たってしまっていた。

    「さあ、どうする?」
    「っ……!」

    わなわなと身を震わせて、それから──清河卿は両手で勢いよく天尊の頬を叩き挟む。いきなりの事に天尊はやや目を見開いたが、声を上げたりはしない。それにまた苛立ちが募ると共に、今から自分がする事に迷いが生じてしまって、清河卿は背伸びをすると静かに天尊の頬に……布一枚挟んで口付けた。部屋の扉が開く気配はない。

    「それじゃあ指示に沿っていないだろう、服の上と頬は違うんだから」
    「言われなくても、」
    「君は意外と初心なんだね。あんなに武将たちに囲まれているんだから、一人や二人、そういう関係になっているのかと思ったよ」
    「っみんなの事を侮辱しないで……!」

    もう一度背伸びをして、清河卿は今度こそ天尊の頬に口付けた。扉が開くのを目視で確認した清河卿はさっさと出ていこうとしたが──それを引き留めた天尊に、おかえしだと言わんばかりに頬を抓まれ、唇に噛みつかれる。

    「痛っ……!」

    思いっきり天尊を殴れば、その拳を受け止められるような事もなく。天尊は打撲創を顔に残したまま清河卿に笑みを向ける。

    「嫌がらせさ。君と、君の周囲に対してのね」
    「最低!」

    殺すと言われても泣く気配すら見せなかった少女が、口付けた──口付けというには暴力的なそれで、容易く目に涙を浮かべた。
    その事実に満足しながら、誰もいなくなった部屋の中で天尊は唇をぺろりと舐める。微かに血の味がして、心が満たされた気がした。
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    みちとせ🍑

    DOODLEオリアカワンドロワンライ、開催ありがとうございます

    家園の歩練師さんの思い出で時間が進むごとに恋から愛に変わっていく感じがとても素敵だなと思ったのでそこらへんの雰囲気らくがきです

    オリアカの歩練師さんと孫権さん夫婦かわいくて好きなんですけど、あの、史実……二宮の変のことが頭を過ると陸遜の関連ダメージが入るのでかなり胃痛がします 史実って何?(知らないふり)
    あなただけにあなたの傍にいたいと、願った。

    ◇◇◇

    貴方に嫁いだ日の事を、よく覚えている。

    「後宮に入ったら、もうこのように臆病じゃだめだぞ」

    柔らかな声で諭してくれた貴方の顔が見られなくて俯いたままのわたくしを責める事も呆れる事もなく、ただ優しく頭を撫でてくれた貴方の手のぬくもりを。

    その瞬間はまるで時が止まってしまったかのようで、けれど、その永遠のような一瞬の静寂の中で──わたくしの心臓だけは、鼓動が貴方に聞こえてしまうのではないかというくらいに高鳴っていた。

    今思えばわたくしは、あの瞬間に恋をしたのだと思う。
    貴方を好きになることは──この世界のどんな事よりも当たり前に思えたのだ。

    ◇◇◇

    「今度の戦いには自ら顔を出すのですか?」
    3225

    みちとせ🍑

    DONEオリアカワンドロワンライ「陸遜」の開催、ありがとうございます。

    陸遜が見た、ほんの少しだけ長くて、あっけない程に短い夢の話。

    熱が下がらず布団でワンライ参加したので誤字脱字が目立つかもしれません。
    ⇧の事情からちょっと前にスタートしたので1.5hくらいです。

    どうか陸遜が、他の誰でもない貴方がこの先、笑顔でいられますように。
    灼灼たる夢の先「……ん、陸遜」

    おーい、と呼びかけるような声。それから肩を軽く揺らされて、意識を引きずり上げるように瞼を開いた。ちかりと光に眩んで、幾度か瞬きを繰り返した先で二人分の影が目に入る。

    「っ、孫策殿、周瑜殿!?」
    「なんだ、やっと起きたな」
    「陸遜、休むのなら軒先ではなくせめて部屋に入りたまえ」
    「いえその、ああ……言い訳をさせてもらえませんか」

    身なりをささっと正して先ずは礼を。寝起きだろうがその身体に染みついた礼儀作法は消える筈もなく、ただ縁側に腰かけて柱に頭を預けていたせいか陸遜の冠は微かに頼りなく揺れていた。当人は後から気付くのだろうが、それを目の当たりにした周瑜はまだまだ若いなと笑みを零す。

    「別に言い訳なんかしなくていいぜ、この季節は縁側での昼寝が気持ちいいからな」
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