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    eikokurobin

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    レニ/右爆/轟爆
    眠れぬ夜の小さな図書館

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    轟爆/仮免補講中/R18風味

    #轟爆
    bombardment

    恋の熱『…き、とどろき…っ!』

     あ、ああ、どうした?と言いながら俺は肉の焼ける匂いに驚き慌てて手を離す。

    『悪ぃ、また火傷させちまった』

     ンなくらい平気だわという爆豪の手を取り俺の右手をピッタリ合わせ、赤みが引くまでじっくりと冷やす。

    (ああ、またやっちまった)

     こんな風に爆豪に火傷を負わせてしまうようになってもう数日が経過している。ことの発端は仮免補講帰りに遭遇した個性事故、俺が掛かったのは好きな奴に対してのみ個性がノーコンになっちまうという地味に面倒な個性。その説明を先生から受けた時は、

    『特に好きな奴なんかいねぇから大丈夫だと思います』

     そう答えたのに蓋を開けてみると爆豪を焼いたり冷やしたりの連続で、マジか、ってことは俺って爆豪のこと好きだったのか、

    (てっきり友達になりたい相手だと思っていたのに)

     まともな交友関係を築いてこなかったからだろうか、友達と恋愛対象の区別さえついていなかったらしい。だがこうしてどうやら自分は爆豪のことを好きなのだと自覚してから振り返ってみると、確かに俺は爆豪に対して友達以上の関係を求めていたと気が付く。例えば俺は以前から爆豪に触れたいと思っていた。補講の行き帰りのバスの中、2人きりの更衣室、傷の手当てをし合う時。その柔らかそうな頬に、首筋に、鎖骨に、胸に、触れてみたいと思っていたが、クラスの奴らも爆豪の胸を揉んでみたいとか言っていたから、そういうものなのかと思っていた。

     でも、実際に触れさせてもらうと、今度はキスがしたくなった。

    『爆豪、キスがしてぇ』

    『ハァ?ダダ漏れなのは個性だけじゃなくて欲望もかよ』

     漏れるのは個性だけだと言うと余計に呆れた顔をしたが、爆豪はキスを拒まなかった。それどころか爆豪は身体中に手を這わせても拒むことなく俺がしたいようにさせてくれた。どうしてこんなにさせてくれるんだと尋ねると、気紛れだわと答える爆豪の頬が微かにピンク色に染まっているのは気のせいか?

    (気のせいじゃねぇよな、もしかして爆豪も俺のことを好きなのか?)

    もしそうなら…いや、ダメだ。今こんなノーコン状態で爆豪を抱いたら絶対火傷をさせちまう。

    『チッ、そんな物欲しそうなツラしやがって、そんなにそーいうことしてぇなら、俺がしてやるからテメェはその手縛っとけ』

     そう言いながら爆豪は俺の前に跪き、ズボンファスナーを下ろし俺の下着をずらして、俺のモノを口に含んで快楽を与えてくれる。ちょっと待て、俺はまだ手を拘束してねぇってのに、今爆豪に触れたらきっとまた火傷をさせちまうってのに、ああ、そんな気持ちいいことされたらもう我慢できねぇ、

     俺は爆豪の口の中に精を吐き出し、爆豪はそれを受け止めて咽込む。涙目になって悪態を吐きながら、それでも俺を拒絶しなかった爆豪が何を考えているのかが知りたくて、俺は疲れて眠る爆豪の手を取り、火傷させちまった場所に爆豪から渡されたハンドクリームを塗り込んでいった。


    “俺は爆破の個性使うから手の皮が分厚いんだ。だからもしも俺に触りたくなったら手を握れ。ちょっとぐらい火傷したってかまわねぇ、テメェの右手で冷やした後はハンドクリームでも塗っときゃ治るわ”

     ハンドクリームは甘い匂い、でも爆豪からはもっと甘い匂いがしてまた触りたくなってしまう。

     その数日後、

    『よし、個性は解けているな。轟、後で爆豪に礼を言っておけ。爆豪が言うなっていうから黙っていたんだが、お前が掛けられたその個性は、好きな奴がいればソイツに、いなければ自分自身に向く仕組みだった。お前が好きな奴はいないと言った時はどうしようかと思ったが、爆豪が自分がなんとかするって申し出たんだ。自分の手の皮は分厚いから、火花には慣れているからとな。アレは意外と友達想いなところがある、解ったらちゃんと礼をー』

     俺は駆け出し爆豪の部屋に飛び込み、勢いに驚いて反射的にベランダから逃げ出そうとした爆豪の足首を掴んで引き戻して改めて問う。爆豪にとって俺は友達なのか、それとも恋人なのか?

    『友達じゃねェって再三言ってンだろ、ンで俺が嫌いな相手にご奉仕するかっての、って、ちょっ、待て』

     待てねぇ、だってずっと聞きたかったんだ。好きだって言葉を。嫌いじゃねェと言っただけで好きだとは言ってねぇって屁理屈を言う爆豪をベッドに押し倒し、好きなだけ触れられる喜びに浸っていると、テメェ個性事故関係なしにアチィわ!と睨まれる。あぁ、熱いな、爆豪も熱くて溶けてしまいそうだ、

    『テメェのその熱、火傷よりタチ悪ぃぞ』

    ああソレはお互い様だ。
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