Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    flower_nashi07

    @flower_nashi07

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 33

    flower_nashi07

    ☆quiet follow

    前にフォロワーさんとお話ししてて出た3️⃣の所作の話。3️⃣の食べる動作一つ一つから目を離せない6️⃣

    無自覚片思い6️⃣3️⃣

    #タミカネ

    食前の美カネダは必ず、ご飯を口に運ぶ時、飲み物を飲む時、前髪を避ける。小さい頃から見ている光景のはずなのに、最近その仕草に見入ってしまう。

    髪を抑える手、指の仕草。
    少しだけ開く口。
    口を拭く動作

    その一つ一つに動作に艶っぽさを感じ、自分の中で感情が湧いてくる。

    「タミヤくん?どうしたの?」
    同じく一緒にご飯を食べているダフが不思議そうに聞いてきた。その声に反応して、カネダも俺の方を見ている。
    「…お腹空いてないの?」
    カネダの動作に目を奪われ持っていた箸はご飯をつかもうとしたまま止まってしまっていた。
    そんな俺を見て2人は心配そうにこちらを見ている。
    「大丈夫!ちょっとぼーっとしちまっただけだ!悪いな」
    「そう、ならいいけど無理しないでね」
    俺がそう返すとまだ少し心配はしているみたいだが、2人ともご飯を食べ始めた。

    「…なんだろ?この気持ち…」

    次の日、前から見ているから自然と見てしまうのかと思いあえてカネダの横に座った。
    いつも、俺が座ってからダフとカネダがなんとなくで座ているせいか、俺がカネダの様子を見て座ったのが珍しいそうにしていた。


    隣からであれば大丈夫だろうと思っていたが、その考えは意味がなかったらしい。

    カネダの箸を持つ手。
    隠れている右側がチラッと見える角度。
    そして件の食べる時に髪をよける仕草。


    それを隣からチラチラ見える分昨日よりも謎の胸が高鳴っていく。
    「タミヤくん大丈夫?!」
    カネダが慌てた様子でこちらを見ている。前にいるダフもびっくりした様子でこちらをみている。
    「顔がすごく赤いよ!もしかして、熱でもあるの?」
    ダフにそう言われ、2人が自分を心配している理由がわかった。確かに顔が熱い。でも体調が悪いわけではない…
    「わるい。俺ちょっとトイレ行ってくるわ。待ってなくていいから」
    そういって、心配している幼馴染たちをよそに俺はトイレへと向かった。
    いまだに顔の火照りは取れず、あの食事の時のことがまだ頭から離れない。

    向かう途中、聞き慣れた声が聞こえた。
    雷蔵とヤコブの声だ。


    「もう!ヤコブってばわかってないわね!
    好きな人ができたらその人の一つ一つにときめいてしまうし見惚れてしまうものなの!



    それが恋ってもんでしょ!」


    向かう途中に聞こえた雷蔵の言葉が俺にはしっくりきた。


    俺は金田りくに恋した。
    この時初めてわからない感情の意味を知った。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😍😍😍😍😍😍😍😍😍😍❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    flower_nashi07

    PROGRESSタミカネ

    タミヤくんと付き合ったのはいいが、今までの関係がなくなってしまうこと、ダフとの関係も変わってしまうのではないかとうだうだ考えてしまっているカネダ。
    友達としてのタミヤくんも恋人としてのタミヤ君どちらも選べず関係が踏み切れないでいるカネダ。

    そんなカネダを見かねてダフが2人で出かけさせて、
    初めてのデートをする話です。
    変わるのを怖がってるのはタミヤ君を好きになった日のことは覚えていない。
    きっとずっと好きだったから、好きじゃなかった時のことなんてわからない。

    タミヤ君に想いを伝えたのは、小学校を卒業した次の日。報われない気持ちに卒業するために告白した。
    男で、幼馴染の親友から告白されて戸惑うだろうし最悪絶交されると思っていた。けれど、タミヤ君は「落ち着いて考えたいから、返事は明日でもいいか?」と言われた。

    そして次の日に、まさかの「俺も好きだ。これからもよろしくな」と告白を受け入れてくれた。
    この日から僕とタミヤ君は親友から恋人になった。
    そしてそれから1年経った。今も僕らは恋人だ。

    「カネダ本当にこのままでいいの?」

    休み時間、クラスメートがおしゃべりをしたり、ふざけたり騒がしい教室の中で僕の前の席に座って、ダフは言った。
    6372

    recommended works

    risya0705

    DONEポン中軸柏真 #6 (#5の続きがまだ……)ラスト
    #6 サイケ・ブルードアを閉めて、助手席に座る男を見遣る。左ハンドルの車だと、こちらからは真島の表情が眼帯で隠れてしまうのがもどかしい。大人しく座って窓に凭れる男の肩上からシートベルトを引っ張り、きちんと装着させてやる。その動きのまま、真島の顔をじっと見つめた。

    頬は痩せこけて肌色は蒼白、健在な右目も酷い隈で落窪んで見える。目尻の皺が増えた。もうずっと何年もかけて見つめ続けてきた、愛おしい狂人が静かに眠っている。

    ドアをロックしてエンジンをかける。車がゆっくりと動き出すのに、んん、と真島が吐息を漏らした。

    「起きたか。気分はどうだ」
    「……どこ、いくん?」
    「どこに行きたい?」
    「…………」

    駐車場を出て、自然と導かれるように神室町への経路を辿っている。それきりまた黙ってしまった真島をちらと伺いながら、踏切に引っかかったタイミングで煙草に火をつけた。カンカンカン、と警報音が聞こえるのになぜか不安な気持ちになる。真島が嗤いながら飛び出して行ってしまうようなビジョンが浮かんだ。そんな杞憂を鼻で笑うかのように、真島は隣で静かに目を瞑ってぐったりとしている。始発電車が通過していくのを横目に真島の口元に吸いさしを宛てがうと、条件反射のように薄く口を開いてそれを受け取った。遮断機が上がる。冬の夜明けはまだ遠い。
    13171