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    めざしねこ

    @yakisoba13pan

    十三機兵にハマって、比治沖に転がりました。

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    めざしねこ

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    めざしねこさんには「手は届くのに心は遠かった」で始まり、「残念でした、私の勝ち」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば5ツイート(700字)以内でお願いします。
    https://shindanmaker.com/801664

    ちょっと歪んだ沖野くんになってしまった……
    2024.1.10

    #比治沖
    beechcraft

    「手は届くのに心は遠かった」で始まり、「残念でした、私の勝ち」で終わる物語 手は届くのに、君の心は遠かった。
     すぐそこにいる君に触れると、面白いくらい赤くなりながら慌てて、それから怒る。そのあと僕が笑って揶揄うから、君は余計に怒ってしまう。
     こういうやり方しか出来なかった。
     君のことを気にしてしまうのはただの興味だと思った。それから違うと気づいた。
     このままではだめでも、桐子の姿で君に気持ちを伝えたらきっと頷いてくれると思っていた。桐子は僕なのだから、それでよかった。
     それなのに君は首を横に振った。
     桐子は僕だ。そう思っていたはずなのに、痛みを切り離すのと同じように都合よく僕から桐子を切り離そうとしている。それはおかしいだろうと思う反面、初めから君は桐子の中に僕を見ていなかったのだから桐子は僕ではないのだと言い聞かせている自分がいる。
     悲しいからと言って現実逃避すべきではない、と冷静な僕が言う。
     けれど……振られた辛さは簡単には立ち直れないんだと、初めて知った。
     僕ではない。
     いつも君から愛されていた桐子なら愛されると思っていたのに、その桐子が振られた。
     振られたのは桐子だ。
     だから切り分けた心の中の桐子に向かって一言投げかけた。
    「残念でした、僕の勝ちだ」
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    😭😭💘
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    めざしねこ

    DOODLE去年風の強い日に書いていた話。
    なかなか進展しない関係にヤキモキする沖野くんのお話。ちょっとだけ五百里ちゃんが出ます。

    なかなか風の強い日がなくて一年越してしまいました。
    きっと新天地の拠点は防音バッチリだと今なら思います。

    2024.2.15(初めに書いたのは2023.3.16)
    風の日 ゴウゴウと鳴る風の音は耳に入っていた。ただ作業に集中していたから気にならなかっただけだ。ふと時計に視線を向けると、深夜1時過ぎ……一般的にはもういい時間だ。けれど僕にしてはこれからが作業時というタイミングで集中力を欠いた上、随分と耳障りなこの音を無視して作業に戻ることは出来なさそうだった。
    「……眠るか」
     たまには早く眠るのもいい。ディスプレイを消すと、柔らかな光を放つ間接照明の光だけがぼんやりと室内を照らしている。その光を頼りにベッドに入り込むと照明を消した。
     暗闇の中、目を瞑る。
     唸る風がぶつかり窓を叩く……その音がやけに耳についた。
     拠点の窓は風などで壊れたりしない。石が飛んできたって銃弾が飛んできたって弾き返すだろう。それでも何故か完全防音になっていない。無視して眠ろうとするが、そう思えば思うほど耳が風の音を捉えてしまう。
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