ゲドウ⑥ゼルダ姫はインパを伴ってゲルドの街のウルボザの元へ向かった。
出動要請もなく、実質休日といっていいだろう。ハイラル城に常駐していたリーバルは、リトの村に弓の調整に行くことにした。
手近な兵士に声をかけると、それを聞いていたリンクが自分も行くと言い出した。
「はあ?やだよ、一緒に行くなんて!」
「待たなくていい。リトの村には腕のいい弓職人がいると聞いていたから、前々から行こうと思っていた」
リンクは背負っていた自分の弓を掴むと、伸びきった弦を指で弾いてみせた。
リーバルはそれを見て少し態度を軟化させた。確かにこのままじゃ弓がかわいそうだし、リトの弓職人がハイラル一だということは大いに自慢したい部分である。
「そう。じゃ勝手にどうぞ」
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