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    funa_314

    @funa_314

    ふかせつレト先生とTOAのじぇいるくとRS2Rの傭兵と第二皇子が好きな人。

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    ⚔️🍨の人狼狐陣営見たいって言いっ放ししないで妄想続けたら3000字弱の超長い妄想になりました。相変わらず推敲してない1時間半です。ルール知らなくても多分大丈夫でも⚔️泣かせたかった…

    #ヘクジェラ

    本音の見える遊戯。「こういうゲームが市井で流行ってるそうですよ、俺達も1度やってみませんか?人数がいるほど面白いらしいですよ。」
    と、とある日ヘンリーにあるゲームを勧められた。
    特に必要な道具などはなく筆記用具程度、人員は5人も居れば出来なくもないものの増えれば増えた分だけ面白いらしい。
    騙し合いと言うよりはいかにして信用を勝ち取るかというように見えるし、個人的にも面白そうだ。
    自分の休養日に非番が重なる兵達に声をかけてみようか。
    そんな事を考えていると自分の背後の護衛のヘクターから声がかかる。
    「俺の事は絶対にお誘いくださいね。」
    「君はこういうまどろっこしいのは苦手じゃないかな...?」
    「似たような物は色々通ってきてますよ。」
    「それは帝国法に引っかからないような事?」
    そう聞くと黙り明後日を見ている、まあそういう事なんだろう。
    「じゃあ手近な奴らに自分も声掛けて来ますね、ジェラール様も是非。」
    「私とヘクターは頭数に入れてくれて構わないよ。楽しみだ。」




    ​───────​───────​───────


    言い出し始めかつ乗り気だったヘンリーのおかげか結局数十人の人数が集まっていた。
    これだけ人数が居たら役職を多めにしてみれば?という意見もあり少し難易度の高い役職も設定されるようだ。
    ジェラールも第二皇子期にはこういった遊びに興じる事もあったが即位後は余暇があれば知識を得るための時間に回す事も多く、こういった楽しめる機会を持てる事は僥倖でしかない。
    せっかくの機会を楽しもうと思うのだった。
    内密に回ってきた資料によると自分は背徳者の役職だ。
    妖狐に心酔し、その存在が死ねば後追いとなり陣営として負けとなる。
    いつもと逆の立場を味わえるかもしれないと軽く笑うと妖狐の役職が目に入る。
    背徳者は妖狐の正体が分かった上で護る動きをするのが定説とあったような気がする、逆に妖狐は誰が仲間の背徳者か分からないので連携するにも難しい事だろう。
    ただ今日のゲームでは人となりの分かった面子なので誰が来たとしてもそれなりの動きができるはず。
    そう考えながら担当者を見ればいつも自分の護衛として傍についてくれる男の名があった。
    立場的にも、剣の腕前としても出来ない事が今日なら出来るかもしれない。
    思ってもみなかった偶然だがここまで来たら楽しみきるのが一番良いだろう。



    ​───────​───────​───────


    「やったねヘク…!」
    「一体何やってくれてんですか…!!」
    「え、あれ??」
    普段目立つ見た目と行動のヘクターだが役割の概要見た時点で自分はあまり動かないのが得策だと思ったようだった。
    慣れないゲームの初見は定石通り動いた方が良い、それが最もだと思ったジェラールは自分が全面に出るようにした。
    自分は処刑されようが吊られようがヘクターが生き残ればそれでいい。
    負けたとしても死んだヘクターを後追いして自分も死ぬという実際絶対にありえない状況を架空の世界で体験出来るのだ。
    それをジェラールは少し期待してしまった所もあったが結局は自分の戦略が功を奏して勝利となった。
    逐一やり取りが出来る役関係では無いがある程度ゲームが進んだ時点で自分達が同陣営である事はヘクターが寄越す目線で分かっていたようだし、自分の正体が割れれば一蓮托生という決まりもあってヘクターは最後まで頑張ってくれていた。
    それに労いの言葉をかけようと思った矢先に冒頭の対応を受けてジェラールは呆気に取られてしまう。
    せっかく勝ち筋の薄い自分達が勝利を得たのだから少し喜んでもいいのでは?
    「アンタ何であんなやり方ばっかりするんだよ…!俺が残らなきゃいけないってのは分かってるでもさ…!!」
    「このゲームあんなやり方しないと勝ててなかったと思うよ、それは君も分かってるよね。」
    ぐっ、とヘクターがその先の言葉を言い淀む。そもそもヘクターも参加には乗り気だったはず。
    「まあ負けるのもそれはそれでと思わなくも無かったかな、結局意地が出てしまったし君も頑張ってくれたからこういう結果になったけど。」
    「それは絶対に嫌です…!!」
    「え?」
    「アンタが居なくなって俺が追うのは良い、でもアンタが俺を追ったら駄目だ…!!」
    そう叫ぶように言われてジェラールはヘクターの両腕に抱き込まれる。
    どうもヘクターの大事な部分に引っかかってしまったらしい。
    主君と従者の差もあるのだろうが、彼にも護れなかったものがある。
    ジェラール自身はそこまで深く気に留めていないがヘクターがジェラールの継承前や前後の諸々の事象についてずっと抱えている事は知っている。
    感極まったのかヘクターの目尻には光るものまで見えたので流石のジェラールも罪悪感を覚えてしまう。
    元々この遊戯のきっかけは自分にも無いわけでは無い。
    「まさか運良く…運悪く?どっちだろう、この役職が私達に当たるとは思ってなかった…君を泣かせる事になると思わなかった、ごめんね。」
    そう言いつつヘクターの目尻に触れ涙を拭き取る、ヘクターに涙は似合わないと思うけども自分の前でだけ見せてくれるこの涙は貴重なものでしかない。出来ることなら舐め取ってもいいくらいだ、勝てない身長差があるのでこの場では出来ない事を惜しいとも思う。
    「ジェラール様が喜んでくれたなら良いんです、結果的に勝った訳ですし。でもこの勝利が貴方の犠牲の上でと思ったら…何か…何言ってんだろ俺…。」
    いつも自信家ではっきり物を言うヘクターの弱い部分を見られる特権を今得られると思わなかった。ヘンリーには後で功労賞として自分の手持ちからお礼をしておくべきかもしれない。
    「君がそういう部分を見せてくれるようになって私は本当に嬉しい。思った事を口に出してくれるのは昔からかな。」
    「そこを混ぜっ返さないでくださいよ…。」
    意地が悪いかと思ったけれども少し柔らかい表情を見せてくれたので煽っていく形は悪くないのかもしれない。
    「今日のゲームで護る側の気持ちが少し分かった気がする、烏滸がましいかもしれないけど。でも私は先にはいかないし、君も先にいかないで。私は帝国の為に少しでも永く居続けたいんだ。君が側に居ないと困るよ。」
    「俺も、側に、いた…う…。」
    「まだ涙が出るなら出し切ってしまうといいよ、たまには泣いた方が健康に良いとも聞くよ?」
    いつもならちょっと歳上のヘクターにからかわれてお終いの自分が彼を慰められる機会を得られる幸運にジェラールは感謝するのだった。





    「勝者の特権ってないんですか?これ勝率飛んでもなく低い所からの勝ちですよね。」
    「お金はかけてないよ法に引っかかる…城下で甘い物食べられるお店の無料券は貰ったよ。」
    「陛下にお忍び勧める様なもん渡してどうすんだ?」
    「君と一緒に行けって事でしょう、連れて行ってくれる?」
    「……俺の為に頑張ってくださったんですから、喜んで。」


    ​───────​───────​───────
    目的はヘクターを泣かせたいが一番です。
    ログイン勢ですがりゆにでジェラール様喪ってるヘクターが見ていられないです(´;ω;`)ウッ…
    人狼やるならアプリで初心者でも出来るので良かったら…ジェラール様はどのポジやっても凄い上手そう。
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