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    shizuka_shi

    @shizuka_shi

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    為ぐだ♂
    前の続き。ぐだくんの目が見たい話。

    結局、あの日以来マスターは俯くことが増えてしまった。
    あの輝く瞳が見られない事、それを為朝は至極残念だと感じる。
    何故だろうかと考え始めるとエラーを繰り返した果てに強制終了に至ってしまい、未だ答えは出ない。
    けれど残念だと感じていることは間違いないようだ。見たいと感じていることも。
    感じていることは分かるが、何故そう感じるのかが分からない。分からないけれど、そう感じている。
    考え始めるとまたエラーを吐き出しそうになった。
    そうなる前に、為朝の手がほぼ無意識に伸びて、先を歩くマスターの肩を掴んだ。
    「え?」
    驚きに声を上げ、振り返るように為朝を見るマスターの瞳はいつもと同じだが、違う。この目ではない。
    肩を掴んだまま何も言えずにいると、マスターは心配そうに為朝に声をかけるが、返事がないと分かるとまた俯いてしまう。
    こうして俯かれると身長差もあり全く顔が見えなくなる。
    笑っているのか泣いているのか、悲しんでいるのか喜んでいるのか、傷ついているのか。
    表情から得られる情報は多い。それが無くなり、分からなくなるのが嫌なのだろうか。
    分からないのならば、分かるようにすれば良い。
    「マスター」
    「何?って、えっ!?」
    返事も待たずマスターの背と足を支えて抱き上げた。
    これならばマスターが俯いていようとも顔が見え、表情も分かる。
    マスターは驚きに戸惑いながら為朝に視線を返す。
    何かに怯えたようにあちこちに動く焦点の定まらない目、これも違う。
    「マスター」
    まるで乞うようだと思った。
    その声にマスターの目がぴたりと為朝を見て止まる。
    一呼吸、後に。
    「為朝」
    そう花がほころぶように微笑んで名を呼んだ目に、これだと感じた。エラーもない。
    自分の中で淀み溜まっていたものな流れていく。
    「ああ、そうだ、マスター」
    私はそれが欲しかったのだ。
    その声にマスターは頬を染めて、より嬉しそうに微笑んだ。
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