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    さくみ

    @393online

    随時ラクガキか小説更新。大分やりたい放題。なお、勝手に消すことあるます。気に入った、刺さったものあればリアクション、感想等どうぞ🌠

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    さくみ

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    輝き~のラストオマケにみたいな。また何番煎じなアレだけど、転校クダリ部分は今まで違う形で!

    輝きのままにあれから、さらに1週間くらい経って突然のオヤジが帰宅して来た。丁度学校帰りに出くわした。
    「おぉ、彷徨に未夢さん!元気しとったか」
    「親父」
    「おじさん…」
    「だーかーらー、なんで連絡寄越さねえんだよいつもいつもいつも」
    いい加減にキレてもいいだろうか?いつもの事だから言っても仕方ない事だけれど。
    「すまんな、わしも忙しかったからの~」
    「どこがだよ!今の今までほったからしにしやがって」
    「なあにイライラしとるんじゃ。ほれ土産じゃ。荷物運んどいてくれ。あぁそうじゃ未夢さん。未来さん達だが、来月か再来月には一旦帰国するそうじゃ」
    帰国の単語に一瞬未夢を見た。動揺、するんじゃないかと。
    「…あ、はい。分かりました」
    そこまで、ではないようで少し安心した。
    「そうじゃこれを預かっておるから中を見ておいてくれるかのう?」
    大型の茶封筒。
    「明日からここに建築業者が入るんじゃ。あぁ、対応はわしがするから気にせんで良い」
    「…建築、業者?」
    「親父、何を今更寺に建てるんだよ」
    「真相はその茶封筒じゃよ。さて、わしは少し仮眠取るとするかのう」
    意味が分からない。
    「開ければ?ソレ」
    「あ、うん」
    茶封筒の中身は2枚の書類。ひとつは何かの権利書の写しか何か、もう1つは…
    「……光月家、新築、図面………?」
    「お前んちが建つって、ことか?ここに」
    「「……。」」
    お互いに顔を見合わせていた。新しい情報に頭の処理が追い付かない。要はつまり、
    「これ…もしかして転校しなくていいんじゃないか?」
    「…転校が、無くなる?」
    結論はこれだろう。
    「お前の両親がこっちに引っ越して来るって事だろ多分だけど」
    「……あ、もう1枚……手紙?ママの字だ。」
    手紙の内容は予想通りに転校の可能性が100から0になった事や、引っ越しについて等、後は娘の感謝と謝罪だった。
    「……何それ。結局わたしに黙ってまた話し進んでるし……でも…こんなに嬉しいの、初めてだ…彷徨…転校、無くなっちゃった」
    「…あぁ、そうだな。良かったな」
    そっと、抱き寄せていた。
    「一緒にいられるなんて思わなかった…進級も一緒なんだよね?」
    「うん」
    「どうしよ、嬉しい…」
    「うん」
    緩やかに手が背に回っている。見上げて来た表情は、涙を溜めていたが、決して悲しい涙じゃないのは分かっている。綺麗な笑顔が、輝きがそこにあったから。
    「やっと…笑ったな」
    おれ自身直球に、嬉しい気持ちだった。笑みを浮かべていた。こんな自然に笑えたのは久しい事だった。
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