selen_bkmnDOODLEグレクレ selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『うん、知ってる』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517うん、知ってる「ねえ、まだ寝てない?」 「うん、起きてるよ」 「あのさ、わたしがどれくらいクレアちゃんのこと好きか知ってる?」 「うん、知ってる」 「うそ。本当に知ってるの?」 「うん、知ってる」 「じゃあ言ってみせて」 「これぐらいでしょ?」 「暗くて見えないよ」 「うん、知ってる」 136 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『来世でもよろしく』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517来世でもよろしく クレアは時々、真夜中に泣き始める。といっても、最近は涙も枯れたのか、喉をつまらせるばかりだ。 「いつもの発作?」 「だってわたしたち、いつか死んで、会えなくなっちゃう」 「大丈夫。生まれ変わってもまた会えるわ」 しばらくするとクレアは寝息を立てた。わたしはそっと頭を撫でた。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『見ないふり、見えないふり』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517見ないふり、見えないふり クレアの悪いところ。機嫌が悪くなると他人を拒絶するところ。都合の悪いことは見ないふりをするところ。 今だってそうだ。どうしていいかわからず、わたしから目を背けている。 そんなクレアの態度など見えていないというようなふりをして、いつもどおり話しかけるわたしが一番ずるいけれど。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『長く一緒にいた影響』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517長く一緒にいた影響 目玉焼きを焼いてトーストに乗せる。コーヒーをカップに注ぐ。朝は簡単なものでいい。 テーブルに並べたら、ベッドの膨らみを潰しに行く。 「朝ご飯できたよ」 しかし、わたしの腕が捉えたのは布団だけ。 「今日は来てないんだった」 ご飯を食べたら、急いでカレンに会いに行かなくては。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『叶わない約束なんて、しないでよ』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150叶わない約束なんて、しないでよ「映画観るって言ったじゃない」 謝るわたしに、カレンはふくれっ面だ。 「晴れたなら、種をまかないと」 「天気予報のせいにするの?」 「映画はまた今度ね」 「……できないなら、約束しないで」 わたしははっとした。畑も生きているが、カレンも生きている。わたしは種の袋を棚に戻した。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『無防備すぎるのが悪い!』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150無防備すぎるのが悪い! むずがゆさに目が覚めた。一緒に昼寝をしていたはずのカレンが、わたしのわきをくすぐっていた。 「もう、やめてよ」 「無防備すぎるのが悪いのよ!」 「だって!」 いつもは隙を見せないようにしているが、カレンは一度眠るとなかなか起きないので、わきを丸出しにして寝てしまっていたのだ。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『境界線の引き方』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517境界線の引き方 カレンは意外と人懐っこい性格で、わたしの心の中にもいつの間にか棲み着いていた。嬉しいことも悲しいことも、思ったことははっきり言うし、表情も豊かだ。 だからといって、わたしが彼女のすべてに踏み込めるわけではない。ぼんやりと、でもたしかに、境界線のような何かがある気がするのだ。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『いえない一言』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517いえない一言2 両親には、クレアとの交際を話していない。しかし、恋人の存在には気づいているようだ。相手は幼なじみのリックだとでも思われているのだろう。 (わたしがクレアちゃんと暮らしたいと言ったら、二人はどう思うかな?) クレアと相談もせずにそんなことを考えるわたしは浮かれすぎかもしれない。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『お前ごときに、救えるものか。』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150お前ごときに、救えるものか この町では昔、女神祭というものがあったという。 「女の子はみんな、先祖代々受け継がれてきた衣装を着て踊ったものよ」 「素敵ね。どうしてなくなってしまったの?」 「平たく言うと、わたしのせいなのよ」 カレンはそれ以上何も言わなかった。わたしも、もう何も尋ねることができなかった。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『愛を囁け、恋を論ぜよ。』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150愛を囁け、恋を論ぜよ わたしの恋人のずるいところ。 「カレンちゃんを好きになった理由? 他の人よりよく会ってたからじゃない?」 昼はそんなことを言ってはぐらかすくせに、夜は、 「カレンちゃんと一緒にいられるなら、わたし、もう何もかもいらないのよ」 だなんて、わたしの耳元で平然と言いのけるところ。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『一生のお願い』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517一生のお願い「それこそ一生使わないわ」 そう言っていたクレアが、今は目を潤ませて「一生のお願いだから」と繰り返している。別れてからどのくらいの時間が経ったのか、わたしはうまく思い出せなかった。 「顔を上げなよ。クレアちゃんの気持ちはわかったからさ」 さて、長い喧嘩の仲直りをするとしよう。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『さかなだって、こいをする』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150さかなだって、こいをする「魚が可哀想だわ」 カレンは、わたしが夕食に出した焼き魚を食べようとしない。 「本当なら今ごろ、恋をしていたかもしれないのに」 焼き魚は好きなはずのカレンが、なぜそんなことを言うのかはわかっている。 「おやつ食べすぎてお腹いっぱいなんでしょ」 「ちぇっ、ばれていたか」 136 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『悪天候はむしろ、好都合』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150悪天候はむしろ、好都合 雨続きで憂鬱だ。対して、カレンの機嫌はすこぶるいい。 「あーあ、早く晴れてくれないかな」 「あら、雨も楽しくていいじゃない」 「わたしは嫌なの」 そうは言いつつも、カレンがうきうきと雨の中を駆け回るのを見ると、わたしもなんだか嬉しい気持ちになる。絶対に口には出さないが。 137 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『愛する臆病者』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517愛する臆病者「寂しかったよ」 わたしがそう言うと、クレアはわっと泣き出した。 「わたしもだよ」 距離を置いていた間もずっと、彼女はわたしのことを考えていたという。突き放されたのはわたしの方だというのに、怯えていたのは彼女の方だったのだ。 わたしはそっと目の前の愛する人を抱きしめた。 138 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『見逃すつもりもないけれど』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150見逃すつもりもないけれど カレンはクールなようで、それでいて表情がころころと変わる。怒っていたと思えば大笑いしていたり、ごきげんで歌っていたと思えば泣いていたり、瞬きをするうちに変化する。 (どの顔も、見逃すつもりもないけれど) そう思っていたのはもう過去の話で、気がつけば彼女は目の前から消えていた。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『キミ専用口説き文句』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/587150キミ専用口説き文句「この町のみんなが広場にいるとするでしょ」 黙って寝ていたカレンが不意に話し始めた。 「その中、みんなに内緒でわたしを口説くとしたら何て言う?」 「思いつかない」 間髪入れずにそう答えたので、カレンは不服そうな様子だ。 (だって、わたしの語彙じゃ言い表せないくらい可愛いもの) 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『こんなにも愛されている』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmakerhttps://shindanmaker.com/375517こんなにも愛されている 息苦しさを感じて目が覚めた。隣で眠っていたはずのクレアが、わたしに覆い被さっていた。 (重いんだよなあ) それは、何も物理的な話だけではない。わたしが思っているよりもずっと、彼女はわたしを愛してくれていた。それが、重荷に感じるようになったのは、いつからだっただろう。 135 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『よろしく頼むよ、若輩者』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150よろしく頼むよ「みんなに許してもらえないと思ってた」 「何を?」 「大親友。子孫残せないから」 カレンは目を丸くした。 「残せるよ?」 「えっ?」 「大親友になれば、そのうち赤ちゃんできるでしょ」 冗談だと思っていたのに、まさか本当のことだったなんて、その日が来るまで全く思いもしなかった。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『世界が狂う』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150世界が狂う たとえば、毎日ほんの数秒だけ遅れていく時計があったとして、正しい時間から遅れていることに気づくのは、きっと遅れ始めてから長い時間が経ってからのことだろうと思う。 同じように、隣に牧場主がいないことで、わたしの世界が狂っていることに気づいたのは、しばらく経ってからのことだった。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『神様なんていない』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517女神さまなんていない2「女神さまなんていない」 いつものようにカレンはそう呟いた。 「悪いこと続きなんだもの」 「お供えはしてるの?」 「してない」 あまりに堂々とそう言ったので、吹き出してしまった。 「じゃあご利益ないわよ」 「ケチ」 「そんなもんでしょ」 さて、後で謝りに行かないといけない。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『消えた足跡』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150消えた足跡「うわ、すごい」 家の外に出たクレアは、小さくそう呟いた。 「さっきつけた足跡が、全部消えちゃったね」 「クレアちゃん、雪は初めて?」 「こんなには積もらなかったのよ」 クレアは、またも家の周りに足跡をつけ始めた。わたしは吹きつける風の強さも忘れるほど、心が温かくなった。 138 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『終末の、過ごし方。』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150終末の、過ごし方。「世界が明日で終わるってなったら、何する?」 カレンからの突然の問いに、わたしはありきたりな返事しかできなかった。 「美味しいもの食べる、とか? あなたは?」 「わたしはね」 そう言うと、カレンはくるりと一回転して目を閉じた。 「祈りの歌を捧げるわ。ラララ」 「いいね、それ」 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『幸せになってよ』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517幸せになってよ 明日着る服や食べるものがあり、明日眠るところがあることを、彼女はよく喜んでいた。 「今日じゃないの?」 「今日はカレンちゃんといるから幸せ。あなたがいれば、衣食住に困ってもいい」 その時は笑ったが、今はその言葉がわたしに重くのしかかる。 (わたしがいなくても、幸せになってよ) 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『愛される覚悟をしておいて』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150愛される覚悟をしておいて「パートナーがいないと、お互い不都合も多いでしょう」 クレアは、恋愛がしたいわけではないのだけれど、と断った上で、わたしに交際を申し込んできた。 「それもそうね」 すまし顔で了承したが、わたしは内心、大笑いをしたかった。 (格好つけているけれど、愛される覚悟はできているの?) 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『あの星を狙え!』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150あの星を狙え!「あ、これ」 夜の砂浜でぼんやりと海を眺めていると、転がっていたボールをカレンが拾ってきた。 「クレアちゃんのじゃない?」 「そうかも。昼間に犬と遊んだから」 手を差し出したが、カレンはわたしに渡さず、ボールを持ったまま星空を見上げた。 「思いきり投げたら、空まで届くかな」 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『隣の人』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517隣の人 普段なら海へ行くはずだったが、なぜだか私の足は宿屋に向かっていた。 「昨日も来たのに、珍しいね」 看板娘の声かけも耳に入らないほど、私の視線は、クレアの隣にいる見知らぬ男に釘付けだった。 (そういえば、いとこが来ると言っていた) そう思い出しても、胸の痛みは消えなかった。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『大人になって、それからどうするの』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『しんでるにんげんなんか、こわくないさ』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150しんでるにんげんなんか、「こわくなんかないのよ」 クレアはいつものようにすました顔で、そう言い放った。 「ただその、大きい音とか出るでしょ。だから、びっくりしてしまうだけで」 何の気なしに、ホラー映画を一緒に観ようと誘ったが、どうやら苦手だったらしい。わたしは震えるクレアの手をそっと握った。 136 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『君の気配』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517あなたの気配 しんしんと雨が降っている。雨の音を聞きながら眠るのは苦手だった。雨が大切なものまで洗い流してしまうような気がするのだ。しかし、今は平気だ。 誰かと同じベッドで眠るのも苦手だった。とにかく落ち着かなかった。しかし、今は平気だ。 カレンは、わたしの知らないわたしを教えてくれる。 140 selen_bkmnMOURNING推しのお絵描き配信をみてたら私も何か描きたくなって、自分の写真を模写した。ざかざかでも色置くとそれなりに見れる気がするね!めんどくさいので鉛筆で描いたのそのままスキャンして直さなかった。背景はフリー素材です。海行きたい。 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『甘やかせる権利』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517甘やかせる権利 クレアが高熱を出した。わたしもりんごをすりおろすくらいならできる。クレアは訝しげではあったが、一口食べさせると嬉しそうな顔をした。 町の人々にクレアが熱を出したことを話したが、お見舞いに行く人はいなかった。よそ者に厳しいこの町で、彼女を甘やかせるのはわたしだけなのだと悟った。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『最大級の口説き文句』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517最大級の口説き文句 カレンが先刻からうーんと何やら唸っているので、どうしたの、と尋ねた。 「気づいた。甘さが足りない」 「カレンちゃん、甘い食べ物嫌いでしょ」 「そうじゃなくて!愛してる、とかさ」 「はいはい、愛してるよ」 適当にそう返すと、カレンは耳まで赤くなった。甘ったるくて吐きそうだ。 138 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『結論はとうに出ている』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517結論はとうに出ている「それって変だよ」 ポプリの目には涙が浮かんでいた。 「女同士なんて変。お兄ちゃんにして。ポプリの姉になってよ」 わたしがこれ以上黙っていれば、ポプリは思ってもいないクレアの悪口を言って傷つくかもしれない。その前にやめさせなくてはいけない。結論はとうに出ているのだから。 137 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『身勝手な論理』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517身勝手な論理 どんな人が好きか尋ねられて、好きになった人がタイプ、と答えるのは卑怯な気がして、クールだけど飾らない人、と答えていた。 しかし、さばさばとした気質に惹かれたつもりが、カレンはわがままで嫉妬深いお姫様だった。それでも嫌いになれないのだから、好きになった人がタイプなのだろう。 138 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『僕の半分』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517わたしの半分「一本だけとうもろこしが採れたから、半分こしよう」 クレアはそういうと、鍋にお湯を沸かし始めた。 「半分か」 それは、ずっと憧れてきた響きだった。兄弟のいないわたしは、リックとポプリが食べ物を半分に分けるのを、羨ましく思っていたのだ。 「半分じゃ足りない?」 「ううん、充分」 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『手だけつないで』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517手だけつないで 誰にも会いたくない日に限って、カレンは勝手に遊びに来る。 「ごめん、わたし今日は調子が悪くて」 「女の子の日?」 「そう。だから帰って」 「本当に帰ってほしいと思ってる?」 カレンはそう言うと、わたしの手を握った。そして、ただそのまま黙っていた。不思議と悪い気はしなかった。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『朝四時、ランデブー』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150朝四時、ランデブー 眠りについた時間が遅いほど早く目が覚めるのはなぜだろう。 (四時、か) 元より眠りの浅いわたしだが、ここ最近はさらに拍車がかかった気がする。 「あなたのせいよ」 隣で眠るカレンの頬にそっと触れる。 「いつも初めてのデートのような気持ちよ」 カレンはぐっすりと眠っている。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『逃がさないでね、僕のこと』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150逃さないでね、「最初はクレアちゃんのこと勘違いしてた」 「何の話?」 「そのうち逃げていっちゃうんだろうなって」 返事に詰まった。今までわたしは、何度もこの町から去ろうとしたからだ。 「まあ、勘違いでよかったよ」 カレンは顔色一つ変えない。わたしは冷蔵庫で冷やしていたスイカを取り出した。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『誰にも渡さない』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517誰にも渡さない「いちごなんて作ってたんだ」 そう言いながら、カレンは皿の中の赤い粒を口の中に放り込む。 「わたしの大好物なの。だから、誰にも渡したくなくて」 最後の一粒を手でつまみ、カレンはにやりと笑った。 「わたしはいいの?」 返事をする前に、いちごは彼女の口の中へ消えていった。 137 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『見えないサイン』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517見えないサイン お互いがお互いにとって、必要不可欠な存在だと、そう思っていたのはわたしだけだったようだ。 思い返せばあれもこれも、カレンが発していた見えないサインだったのかもしれない。そんなことを今さら考えても不毛だというのに、ぼんやりと頭に思い浮かんでは、シャボン玉のようにはじけて消えた。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『ラブソングを歌うよ』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150ラブソングを歌うよ 夜の海でカレンと鉢合わせると、決まって彼女は歌を歌っていて、それを聴くのが好きだった。 「ラブソングは歌わないの?」 「うん。知らないから」 「知らない? 一曲も?」 「ううん、恋を」 大真面目な顔でカレンがそう言うと、わたしの頭の中は安っぽい恋の歌で埋め尽くされてしまった。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『幸せを、(と祈るだけならば)』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150幸せを、(と祈るだけならば) 寒気を感じて目が覚めた。カレンが蹴飛ばしてしまっていた布団を直して、彼女の間抜けな寝顔を見つめる。 こんなにも大切に思ってしまうのなら、遠くから見ていたかった。幸せでいてほしい。そう祈るだけならば、どんなに楽だっただろう。 (一緒に幸せになるって、どういうことなんだろうなあ) 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『いえない一言』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517いえない一言 花瓶の水を取り替える。押し売りされたものだが、花を飾ると部屋が明るく見えて気分がいい。とはいえ、他人の目がないとだらしない性分なのは変わらない。だから、枯れかけている花はそのままだ。 カレンに対してもそうだ。一緒に暮らそうの一言がいえないまま、もうどのくらい経ったのだろう。 139 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『味見と毒見と、』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150毒見「絶対に嫌」 今日は手料理を振る舞う、とカレンが言い始めたので、わたしは冷や汗が止まらなかった。 「どうして」 「だってあなた、味見しないでしょ。いや、というより毒見か」 「失礼すぎない?」 そのくらいひどいということをいい加減自覚してほしいのだが、さて、どう伝えようか。 138 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『目を閉じて、三秒』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517目を閉じて「目を閉じて」 急にこんなことを言ってくる時のカレンは、たいてい何かを企んでいる。 「三秒だけでいいから」 渋々目を閉じる。不意打ちのキスならもう慣れっこだ。しかし、何もないまま三秒は過ぎた。 「この三秒、ずっとわたしのこと考えてたでしょ」 わたしは楽しげなカレンを睨んだ。 140 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『あの日から一番遠い僕ら』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517あの日から一番遠いわたしたち 迷ったら困難な道を選ぶこと。過去に生きるのはたやすいこと。二つから導き出される答えは一つ。前を見て生きねばならないということ。 カレンのそばにいると、明るい未来を信じられるし、不安もつきまとう。 (足元だけを見て歩けたらな) そう思ってしまうのは、今が幸せだからだろう。 138 selen_bkmnDONE貴方はクレカレで『どうでもいいよ、そんなこと』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517どうでもいいよ「どうでもいいよ、そんなこと」 思わず口をついた言葉。慌てて振り返ると、クレアは目を大きく開いて立ちすくんでいた。 「そうだよね」 一目で作り笑いだとわかる笑みを浮かべるクレアは、町の人々から評されるクールで大人な女性だとは到底いえなかった。そうさせたのは、わたしだった。 138 12