ユーリス誕 ぼんやりと目を覚ましたベルナデッタはなんとなく体が怠いことに気がついた。あたりは薄暗く、隣からはユーリスの寝息が聞こえる。早朝に目が覚めることは珍しい。
喉が渇いていて、お手洗いにも行きたかった。もぞもぞと起き上がると、頭がグラッとする。手をついて体を支えながら布団から出ようとしたところで、布団についていた手首を掴まれた。
「どうした?」
振り返ると、いつのまに目を覚ましたのか、ユーリスがベルナデッタの手首を掴んで見上げている。
「あ、すみません。起こしちゃいましたか? ちょっとお手洗いに行こうかと」
「その格好でか?」
「ああっ! わ、忘れてましたあああ」
わたわたとベルナデッタは胸元を隠す。昨日の夜ユーリスと肌を重ねてそのまま寝たから、服を着ていなかった。脱いだ服はどこに置いたっけと見まわすと掛け布団の上にくしゃくしゃのまま放り出されている。手を伸ばして取ろうとして、バランスを崩した。
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