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    りん🐱

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    孝悠すけべ置き場

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    りん🐱

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    夏の本用に再構築してるものの進捗です。

    原稿用なので行つめつめで読みづらかったらすみません。元々あった話と書き方をちょっと変えてます

    #孝悠
    #オーバーテイ腐

    はじめての東北の件以来、行動を共にする、ではなく恋愛的な意味合いで、孝哉と悠はめでたく「つきあう」ことになった。


    ひとまわり以上の年齢差、そんな子に手を出していいものか。本人には過保護だと睨まれるけど、悠のことをとにかく大事にしたい。大人の階段をのぼるにも、せめて高校卒業するまで待つべきなんじゃないかと思いつつ、ハグやキスはこれまでも何度かしてる。そんなどっちつかずな状況に、孝哉は悶々とした毎日を過ごしていた。

    ここ最近、レースや練習のない休日は悠が東京の孝哉の自宅まで泊まりに来るようになった。金銭面の負担を考慮し、孝哉から会いに行くと提案しても、いい。俺がそっち行く。と頑なに断られる為、金曜の夜から日曜の昼前までは東京で過ごし帰りは途中寄り道しつつ車で静岡にある小牧モータースまで悠を送り届けるスタイルが定番になりつつある。帰りも電車で帰れると最初こそ送迎を断られたが、流石に往復通わせるわけにもいかない。ドライブデートだと思って、ね?と宥めると頑固な悠も折れるしかない。それなら…と大人しく甘えてくれるようになった。

    今日は金曜日。学校帰りにそのまま快速電車でやってくる悠を駅で待ちぼうけさせるものかと、孝哉はいつも遅くとも30分前には到着できるよう仕事を調整し迎えにいく。帰宅してから作るには少し遅くなるので外食が定番になるが、その度に撮影で仲良くなったスタッフから仕入れた、美味い店情報を頼りにあちこち連れまわった。そのあとコンビニでアイスやペットボトル飲料など買い込み帰宅するのがいつもの流れ。悠は孝哉と連絡が途絶えた際、居ても立っても居られず孝哉の部屋に数回訪れていた。鍵が開いていたからという理由で自身の不在時に悠が部屋に入っていたことを本人から聞いてはいたものの、孝哉としては緊張しつつも初めて悠を部屋に迎え入れた日『観葉植物、元気なかったから水あげといたんだけど復活して良かった』と言われた時はどれだけ俺の部屋熟知してるのと思わず苦笑いがでた。

    帰宅後はまず風呂の準備をする。しがない男の一人暮らしだと、毎回わざわざ湯を張るのも億劫に感じる為、普段の孝哉はもっぱらシャワーで済ませがちだが、悠が泊まりにくるようになって眞嘉家のバスタブも使用頻度が増えた。一番風呂は悠に入らせ、交代で孝哉も入る。つきあっているしキスなどはするものの仲良く一緒に風呂に入る、なんてのはまだまだハードルが高すぎる。さすがに悠の裸体を目の前にして平常心でいられるほどメンタル的にも下半身的にも強くないのは孝哉も自覚している。そんな事情はひっそりと胸にしまいつつ、現在は革製の黒いソファに並んで座り、適当に流しているバラエティ番組を眺めながらソーダ味の棒アイスを齧り、まったりと寛ぎモードだ。少しうとうとしていまいそうな程、平和な時間が流れる。

    悠の部屋着は記念すべき初お泊まりの日に今後も必要だからと、電車到着を待ってる間チェックしてた駅ビルのショップで購入したものだ。オフホワイトのトップスと黒のロングパンツのスウェットのセットアップ。孝哉が着用しているものは合流後、同じ店で悠が『コーヤ、こういうの似合うと思う』と選んだ濃いグレーのカーディガンとロングパンツ。今日は白のTシャツをあわせている。自分の部屋に悠がいる状況に落ち着かない様子の孝哉は、なんとなくつけてるテレビ番組も頭に入って来ない程、今後先に進むか大人としてきちんと成年になるまで待つか、煩悩と理性が首位争いをしていた。今宵もデットヒートになりそうだ…食べ終えたアイスの棒をガシガシと齧りながら無意識に眉間に皺を寄せていると、じいっと見つめてくる悠の視線を感じた。

    「…コーヤ」

    孝哉は悶々としていたのがバレないように冷静を装いながら、ん?微笑みかけると、目があった瞬間悠は顔を赤らめ、気恥ずかしそうに左右に視線を揺らした後、なにかを決意したように普段の飄々とした表情とは明らかに異なる、熱っぽい視線で見つめ返す。

    「俺たち、つきあってるんだよね?」

    「え?…ソウ…デスネ」

    いつもと違う雰囲気に圧倒され、思わずカタコトになってしまった。これじゃあどっちが年上なんだか。心の中で苦笑いをしながら孝哉は、視線を逸らすことなくじいっと見つめてくる悠が、次に発する言葉を固唾を飲んで見守る。

    「恋人っぽいこと、しないの」

    やだなぁ毎日連絡取りあってるし休みの日はおでかけとかこうやっておうちデートとかもしてるじゃない!それに…と思わず捲し立てるように早口になる孝哉に対し、そうじゃなくて、と言葉を遮る。

    「もっとこう…キス以上のことしたいとか思わないの?……俺はコーヤに触れたい。………そういうこと、コーヤとしたい」

    そういうことってどういうこと?突然の爆弾投下に一瞬ぽかんとなり、孝哉の頭上に複数のはてなマークが飛ぶ。ええと、つまりそれって俺とセッ…

    「そんなの、俺だって触れたいに決まってるでしょ」

    ソファが軋み、距離を縮める。気づけば数センチ先の悠の両手を包み込むように、ぎゅっと握りしめていた。あぁ、だめだ。どうも俺はノリと勢いで行動しがちだが、緊張で手汗がやばい。ほんの少し己の行き当たりばったりな性格を反省しつつ、孝哉の脳内ではこの後の展開について天使と悪魔が論争を始める。
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    りん🐱

    PROGRESSリクエストいただいてるハルコタ進捗ですが、なんせ私がコタハル脳なのでこの先挽回できるだろうか…
    「おかえりハル。今日、親父いないんだってよ。ベルソリーゾのおっさんから急に誘われて、飲みに行くって晩飯代もらった」

    「ふーん」

    夕刊の配達のバイトから帰宅して早々、つーわけでメシなに食う?と錮太郎から質問され、悠は空腹度合いを確かめるかのように腹部に手を当てながら脳内で様々なメニューを思い巡らす。各家庭のポストに新聞を投函する際、晩御飯の支度をしているであろう玉ねぎを炒めていたり魚を焼いているであろう香りに食欲を刺激された。…その中でも特に鼻孔をくすぐったアレがいい。

    「カレー」

    「カレーは正義だからな。んじゃ頼むか」

    デリバリーのアプリを開き、ふたりでひとつの画面を見ながら辛さやトッピングなど選択していく。到着は30分後らしい。届くまで洗濯物を畳んだり、風呂を洗ったりして気長に待つ。男所帯の小牧家において家事は当番制だ。錮太郎の母が他界してすぐの頃は、鍋を焦がしてみたり白いTシャツを柄物と洗ってピンク色に染め上げたりと数々の失敗を繰り返してきたが高校1年にもなった今は、ある程度の家事はそつなくこなせるようになってきた。
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    りん🐱

    PROGRESS夏の本用に再構築してるものの進捗です。

    原稿用なので行つめつめで読みづらかったらすみません。元々あった話と書き方をちょっと変えてます
    はじめての東北の件以来、行動を共にする、ではなく恋愛的な意味合いで、孝哉と悠はめでたく「つきあう」ことになった。


    ひとまわり以上の年齢差、そんな子に手を出していいものか。本人には過保護だと睨まれるけど、悠のことをとにかく大事にしたい。大人の階段をのぼるにも、せめて高校卒業するまで待つべきなんじゃないかと思いつつ、ハグやキスはこれまでも何度かしてる。そんなどっちつかずな状況に、孝哉は悶々とした毎日を過ごしていた。

    ここ最近、レースや練習のない休日は悠が東京の孝哉の自宅まで泊まりに来るようになった。金銭面の負担を考慮し、孝哉から会いに行くと提案しても、いい。俺がそっち行く。と頑なに断られる為、金曜の夜から日曜の昼前までは東京で過ごし帰りは途中寄り道しつつ車で静岡にある小牧モータースまで悠を送り届けるスタイルが定番になりつつある。帰りも電車で帰れると最初こそ送迎を断られたが、流石に往復通わせるわけにもいかない。ドライブデートだと思って、ね?と宥めると頑固な悠も折れるしかない。それなら…と大人しく甘えてくれるようになった。
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    原稿用なので行つめつめで読みづらかったらすみません。元々あった話と書き方をちょっと変えてます
    はじめての東北の件以来、行動を共にする、ではなく恋愛的な意味合いで、孝哉と悠はめでたく「つきあう」ことになった。


    ひとまわり以上の年齢差、そんな子に手を出していいものか。本人には過保護だと睨まれるけど、悠のことをとにかく大事にしたい。大人の階段をのぼるにも、せめて高校卒業するまで待つべきなんじゃないかと思いつつ、ハグやキスはこれまでも何度かしてる。そんなどっちつかずな状況に、孝哉は悶々とした毎日を過ごしていた。

    ここ最近、レースや練習のない休日は悠が東京の孝哉の自宅まで泊まりに来るようになった。金銭面の負担を考慮し、孝哉から会いに行くと提案しても、いい。俺がそっち行く。と頑なに断られる為、金曜の夜から日曜の昼前までは東京で過ごし帰りは途中寄り道しつつ車で静岡にある小牧モータースまで悠を送り届けるスタイルが定番になりつつある。帰りも電車で帰れると最初こそ送迎を断られたが、流石に往復通わせるわけにもいかない。ドライブデートだと思って、ね?と宥めると頑固な悠も折れるしかない。それなら…と大人しく甘えてくれるようになった。
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