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    シュガーポット🌛✨

    @sugarpot1286

    色々描いてるものを纏める為の場所的なものです、たぶん✌️

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    POIPOI 26

    妖怪パロの🍂🍎と🦊✌️の出会いです

    貴方の居る世界でいつも隠れて生きてきた。
    抵抗する術もなく、僕らはいつでも奪われる側…悔しいと思うより先に何時しか恐怖がそれを上回る…そんな生活に疲れさえ感じていたんだ。
    あの時も同じ、折角作った住み処を壊されて…でも逃げることしか出来なくて。
    泣いて不安そうにする仲間を励ましながら、自分の不甲斐なさを痛感した…僕は何も守れない。

    僕は、余りにも弱すぎる。

    仲間も僕も飢えや疲労で、もうここまでかと誰もが思った…それと同時に今までの悔しさや悲しさ、恨めしさが腹の底から湧き上がってくるのを感じた。
    どうして、僕達の誰もが悪いことなんて一つもしていないのに…奪われて追われて何も残して貰えない。
    ドロドロと思考が掻き混ざって視界もボヤけてきてしまう…ああ、僕はもしかして涙を?
    そんなのダメだ、だって僕には泣く資格なんてないんだ…まだ何も成し遂げてさえいないのに。

    黙りとした僕を心配そうに仲間が様子を伺うのを感じて、余計に何での気持ちが強くなる。
    皆、優しいんだ…自分よりも仲間の為に…僕はそんな皆を守らなくちゃいけないのに!

    「おい、そこの狸。」

    リン…と冷たい音が響く。
    僕は全身の体温が一気に下がるのを感じて、咄嗟に槍を構えた。
    夜の森は暗闇ばかりが続いて声の主は姿形もない、風ばかりが僕の頬を撫でる。
    震える仲間の気配を背後から感じて、僕は槍を持っていた手により力を込める。

    「そう怯えるなよ、とって喰いやしねぇよ別に…それよりお前。俺様が声を掛けなきゃ、あのまんま堕ちてたぜ?」

    ポン!何処からか小鼓の音が聴こえた気がした。
    次いで僕らを囲むように、紅く朧気な炎が揺らめき踊る…誘われるように炎を視線でおった僕はハッと息を飲む。
    視界の先、雲で隠れていた月明かりが照らした姿はどう言葉で表して良いのかも分からない程の…美しい者の姿。
    九つの尾を持った狐は三日月のように瞳を細め僕らを見下ろし、扇を開いて愉快そうに口元を隠した。
    その一連の動作を、僕は呼吸さえ忘れ見惚れてしまう。

    「恨みってのは厄介なもんだ、残り続けてまた次へ次へと生み出しちまう。俺様の縄張りでそんな置き土産残されちゃたまったもんじゃねーな。」
    「す、すみませ…!」
    「ククッ、そこで謝んのかよ…さっきまでの威勢はどこ行っちまったんだ?」

    慌てて頭を下げると、クツクツとその人は可笑しそうに笑う。
    僕はもう何がなんだか分からなくて…仲間達も同じく戸惑い混乱する事しか出来ずにいた、けれど不思議と怖さは感じられなかった。

    「よぉし、決めた。お前らその感じから察するに…行く宛がないんだな?しかもこーんな大所帯じゃあ、なかなか腰を据えられる場所もねぇと見る。」

    図星を全て突かれ思わずビクリと体を揺らす。
    そんな僕らを見て、また愉快そうにニンマリとした表情を浮かべた姿に僕は少しばかり警戒を強める。
    そんな僕の事など見透かしているかの様に、パチンッと閉じた扇を僕らに勢い良く向けながら、声高らかにその人は言った。

    「んじゃあ、野良の狸を幾ら拾おうと誰も文句は言わねぇな!お前ら全員、今日から俺様の子分になれ!」

    理解が追いつかず、本当に目玉が零れ落ちるんじゃないかという位に僕も仲間も目を見開いて固まった。
    声も発せない僕らを余所に、その人は満足そうに笑いながら名前を告げた。
    その時の笑顔を僕はきっと一生….否、死んでも忘れる事はないのだろう。

    それが僕らと僕らの愛する主人との出会い。



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    シュガーポット🌛✨

    MEMO120%私の妄想による産物です。
    CPとしても見れます特に左右の固定もしてませんので、ゆるっとフワッと見てみて下さい😌

    擬の時も同じ設定で描いてるので、どちらで想像しても楽しいと思います!


    なんとなーく分かる設定

    ・アニーはボクシィをお嬢様と呼んで慕っている
    ・ゴルドーはクラッコの直属の部下として受け入れられルドーという愛称を貰っている
    ・スクイッシーはイカに因んだギャグを良く言う
    ドマイナー小話【アニーとフォーリー】

    「あれ?アニーまた遊びに来てくれたんだ!」

    ニパッと向日葵のような笑顔を浮かべフォーリーが近付いてくる。
    天辺にあるプロペラの様な葉っぱの飾りでフラフラと飛ぶ姿は危なっかしくて、一瞬駆け寄りそうになったのをグッと耐えた。

    アニーは別に、フォーリーの事なんてちっとも心配なんてしてないんだから。

    「別に、ただアニーはお嬢様のお邪魔をしてはいけないと思っただけ。」

    「そうなんだ!アニーは優しいんだね、それにボクシィさんの事が大好きなんだね!」

    「様よ、様。ボクシィ"様"」

    「えへへ、分かってるんだけど…なーんか変な感じっていうか…っうわ!?」

    突然吹いた風に体勢を崩したフォーリーがグラリと身体を揺らす、その拍子に葉っぱの飾りが切り離されて…。
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    recommended works

    Arasawa

    DONEハピエン前提で、愛する女に嫌われ逃げられてる七海が好きな人にオススメの話です。
    七海の出戻りが解釈違いな元カノの話 1呪術師としての物心がつく前から七海はそばにいた。七海は、私が二年の時に入学してきた。彼のことは大好きだった。彼も実は私のことが好きだったと判明して、学年が上がる前に付き合い始めた。そこからずっと、灰原が亡くなっても夏油が離脱しても、ずっとずっと七海のそばにいた。七海がいない人生なんて考えられなかった。だからこそ、私は高専卒業と共に呪術師を辞めようとした七海を必死で引き留めた。七海に地獄を味わわせ続けるとしても、そばにいてほしかった。当時高専を卒業して一年目だった私は、七海がいない人生が考えられなかった。

    七海は誰よりも何よりも心の支えだった。支えを失った自分がどうなるのかなんてわからなくて、七海がいない人生なんて考えるだけで背筋が凍るほど寂しくて、時には冷静に時には情けなく泣きじゃくりながら説得したけれどまるで効果がなかった。七海は七海で、私をこの地獄から連れ出そうとしてくれた。お互いにお互いを熱く説得しあって、険悪にもなる日もあったし見えない心を身体で分かり合うように貪りあう日もあった。大きな紆余曲折を経て、結局私は七海と共に過ごす人生よりも、この地獄で支えを失ったまま生きる道を選択してしまった。
    2300

    面包狗的面包

    DOODLE
    [莫婷]缚网之蝶、金鱼之沼全文1W+
    预警:囚禁/强制受孕/灌精/女方堕落/认知修改/洗脑/催眠/产乳/伪生子暗示
    比较放飞自我,人物极大OOC
    可能有点雷人,部分描写与剧情会引起部分群体的不适,总之就是建议烂俗自由者阅读

    ——

    在朦胧的幻境里不知过去了多久,时间的概念于离雨婷而言已然模糊——无论是字面意义上亦或者心理层面上——神明构造出的世界确确实实是符合大部分普通孩童心目中的“乐园”,在这里对幼童而言象征着恐惧与黑暗的夜晚不会降临,取而代之的是终日无穷无尽的白昼。当然无论如何离雨婷都不会有机会一见外边精心打造的场景,毕竟她在这个幻境里睁开眼的那一瞬便发觉自己被拷在了狭小的空间内,直至现在也是如此。

    本就与普通人无异的体质在被监禁的条件下使得她更显脆弱,未经进食导致此时肠胃有如一阵隐隐被灼烧般的难受,弓腰靠在墙壁上的身形犹如摇摇欲坠的花杆。光线伴随着门被缓缓打开的动作争先恐后地铺满整个房间,她不适地眯起眼睛,却没有抬头去看向来者是谁。在密闭的空间里,离雨婷近乎丧失对时间流逝的认知,但最后仅存的理智使其还能勉强分辨出来让她被关在这里的“罪魁祸首”的身影——一如往日身着粉色系常服的男性不发出一丝声响地关上门,接着端着餐盘转过身,面带温和的微笑向她开口:“离小姐,还适应祂为你打造的生活吗?”
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