鈍感疲れた…ダンジョンで魔物と文字通りの命がけの鬼ごっこをしたため、疲労が限界だった
晩飯はいいからと断り、普段の3倍ぐらいのっそりした動きで風呂に入る、髪を乾かす気力も無くて布団に潜り込んだ、布団の重さがとてつもなく心地よくて直ぐに堕ちた
もそもそと動く気配と、布団を捲られた事により冷気が入り込み意識が浮上する
「兄さん、狭いからもっと寄って」
「んぇぇぇ…自分のベットいけよぉぉ…」
無理矢理壁際に追いやられ、布団に勝手に潜り込んでくる、折角のぬくぬく快適な空間が…
目を開けるのも億劫で、再度安眠を得るためにもぞもぞと寝るためのポジションを探す…乱入してきた馬鹿は無視だ無視
「……おい」
「ん?」
「じゃま」
「……」
「はなしきけよぉぉ…」
寝るためのポジションがやっと定まって、うつらうつらしていたらピタリと背中に密着され腹に手を回される
足まで絡ませてきて睡眠の妨害をしてくるので殺意が湧いてくる
もぞもぞと不穏な動きをする手を掴んで抗議するが、逆に手を取られ指のつけ根を意味深に何度もなぞられる
首筋から耳辺りに息がかかりゾワゾワする
「んぅ…」
微睡んでる中で与えられる刺激は心地よく、流されそうになるが今はそれを求めてない、頼むから寝かせてくれ
「にいさ…」
「まだやるやるなら兄ちゃん嫌いになるぞ」
最終手段を投下するとピタリと動きがとまる
昔から兄さん兄さんとべったりだったから、この言葉は結構効くみたいで、昔はよく使ってた
俺よりも、大分背丈が伸びてデカくなったのに、未だに有効な様で内心驚く
はやく兄離れしてくれ…いつまでたっても彼女できないぞコレじゃ…
「……ちっ」
「いっっだぁぁぁ!?」
最終手段をだされて苛ついたのか急に肩を思いっきり噛んできた
噛みついて不満ですアピールすんな!こどもか!!