Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    マギー恭子

    @kyokomagg

    こんにちは。お話を書いたりします。よろしくお願いします。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 7

    マギー恭子

    ☆quiet follow

    春趙書こうと思って最初に書いた話です。春日と趙の話ともリンクしてます。

    ともだち好きだ好きだと言われてそのままの意味に受け取るほど、そんなに思考が若くもないんだ。俺だっていい歳だからさ。
    彼の言う好きってのは、人間として好いてくれているという事に過ぎないんだから。それだけでも満足しなきゃいけないと思っているよ。ただ無自覚な人たらしは本当にたちが悪いよね。
    こないだサバイバーのドアを開けて入ってくるなり、一直線で俺の方に向かってきて『趙、これお前にやるよ』と花束を持ってこられた時は流石にびっくりして、頭の中がエクスクラメーションマークでいっぱいになっちゃった。直ぐ隣にいたナンバが『こいつは誰にでもそうなんだよ』ってぼそぼそ俺にだけ聞こえる声で呟いてくれたから、直ぐに正気に戻ってありがとって受け取ったけど。あれがなかったら、しばらくぽかんとしてた自信がある。ナンバに今度改めてお礼言わなきゃね。

    それにしても花束、人生で初めてもらったな。衝撃的すぎて今更気がついたけど。白百合は好きだよ。何者にも染まらないって感じが好き。二人の会話で花の話をした記憶なんて全然無いのに、なんでこの花を選んでくれたのかな。さっぱりわからない。でも彼が俺のことを考えて選んでくれたのならば、とても嬉しい。彼の生活のほんのいっときに俺が介入したって事実があるだけで、目の前の酒が途端に旨く感じちゃうのは、都合が良すぎかな? 花束、飾る為の瓶なんてあったかな? あ、足立さんの置いてった酒瓶、あれなんていいかも。

    でもさぁ。
    一緒に過ごす時間が長くなるほど、心の奥底の一部がぎゅうと締め付けられるみたいに苦しいんだ。彼を大事な友人だと思う以上の気持ちが、俺を徒に惑わせ続けてる。自分事ながら可笑しいよね。横浜流氓の総帥やってた時には、自分の事なんて二の次三の次だったから、いざ好きにしていいってなっても全然やり方がわからないよ。どうしたらいいのかな。春日君って駆け引きが得意なタイプじゃないよね? 最初に出会った時からわかってたけどさ。今までの経験がちっとも役にたちそうにないんだけど。何にしても、下手に動いてこの心地よい関係が壊れちゃうのは嫌だなあ。例えば好きだと伝えても、俺の好きと春日君の好きは決定的に違うんだって、改めて痛感するのとか....つらいかも....

    春日君大体、ヘテロセクシュアルだよね。うん。絶対男になんて興味ないじゃない。俺は春日君を性的な目で見てるけど....なんだこれ。言葉にするとすごく罪悪感のある発言だな。はぁ。絶対好きになっちゃ駄目なやつだったじゃん。勇者様を落とす自信なんてないよ。だって攫われたお姫様じゃないもん、俺は。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💞😍😍😍☺☺💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    マギー恭子

    DONE春趙。全年齢。趙視点。冒頭は前回の続きから。そしてソンヒ、紗栄子、えりの女子三人組と趙さんのガールズトークへ。夜這いの後煮え切らない態度の趙さんがソンヒに詰められます。色々捏造あり何でも許せる方向け。趙さんが煙草吸ったり、口紅塗られたり、ピカ○ュウのナイトウェア着たりします。
    Lip monster…………

    「なに、してるのっ…」
    「なにって趙の手にキス···」
    「いいっ、それ以上言わなくていいから!」
    「そうか」
    「そうだ、お腹すいたよね。朝ご飯作るから、手、離してよ」
    「趙、その前に俺になんか言うことねえか?」
    「えっ、別に、今は、ないよ、離して?」
    「今は?」
    「そう、今はご飯作らなきゃだし、洗濯物も干さなきゃだし」
    「じゃあそれが終わったら?」
    「あの…ごめん……」
    「どうした?」
    「俺···気持ちが整理できてないから、少し時間くれないかな?」

    ***

    あの日の俺の見え見えの裏工作は、とっくに彼にバレてしまっているのだろう。俺が春日君の寝込みを襲ってしまった日から、彼の俺への態度が露骨に積極的になった。隙あらば手を繋いでくるし、この間なんて皆のいる前で後ろから抱きつかれそうになったから、間一髪、素早く身を躱して阻止をした。彼のそういった一連の行動にどう反応したらよいかがわからなくて、最近はなんだか彼から逃げてしまってばかりいる。
    10844

    マギー恭子

    DONE春趙。缶コーヒーの話の続きです。春日と紗栄子と趙、マスターも少しだけ出てきます。春趙大前提ですが、春日と紗栄子が触れ合うシーンがあるのでご注意下さい。次回からR18予定。
    day and night昼間のサバイバーでは、春日と紗栄子が旅行会社のパンフレットを何枚もバーカウンターに並べ、あれはどうだ、これがいいなどと言い合っている。

    「何処に行く? やっぱり近場? 箱根とか?
    日帰りでもいいけど、どうせなら一泊したいわよね」
    「俺はどこでもいいぜ、サッちゃんに任せるよ」
    「移動手段はどうする?」
    「レンタカー借りるか?」
    「運転は足立さんにしてもらって?」
    「それいいな!」
    参加者が何人いるのか、改めて紗栄子が指折り数えながら確認する。
    「イッちゃん、ナンバに足立さん、趙とハン・ジュンギと、えりちゃん、私....で合ってるわよね?」

    温泉に行こうと趙がその場しのぎで提案したアイデアは、春日から他のメンバーに伝わり、瞬く間に現実味を帯びてきた。春日と、春日一人では心許ないと紗栄子が手を挙げ、二人が中心となって計画を立てている。皆のスケジュール確認をして、日付の候補を出す。人数が多いのでなかなが決まらないかと思われたが、丁度ぽっかりと全員のタイミングの合う日が見つかった。その他諸々の細かい手配と後は、宿を決めるだけだ。
    5196