「痛みと慈しみ」メイキング※いつも以上に散らかった文章。
※好き勝手書いている。
「雨緒紀の物語」(と名付けた連作)を最後まで読んでくださり本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
さてメイキング、行かせていただきます!!
☆話作りについて
前回(希望という名の罪)を掻き終わった後、「こんなにシリアスでクソ重い話でこの後どう続けるんだよ~~~」と唸りました。いや、前回重すぎませんでしたか? 雨緒紀冷徹過ぎません?
自分の中で一番難しいと思っているのは、キャラの行動や心情に矛盾が出ないようにすることでして……ちょっと気を抜くと「このキャラ前回はこう言ってたのに今回は真逆のこと言ってる!」ってなるのでそうならないように慎重に慎重に書いています……でも考えすぎたり、深みに嵌って修正を重ねると物語としての輪郭を失って最終的にごちゃごちゃするので、あんまり考えないようにしています。でも考えないといけないよな……でもでも考えると……(以下無限ループ)
あとこれはネットで見たことなんですが、とある漫画の作者さんが「最初のネームで疑問に思ったことがあっても最初に描いたことからぶれないようにするため、後から考えたことはネームに反映させないようにする」という方針で描いているというのを見て、それを心に留めております。若やまささと初代の話は構成をしっかり詰めたら基本的な流れや台詞は変えないようにしてだーっと書いています。
前置きが長くなりましたすみません。今回の構成から語ります。
前作をアップして、ゴールデンウイークの繁忙期を越えて五月中旬。さて書こうと思って温めておいた構成をまとめようとしました。この構成、雨緒紀の物語を考えた時(二月)から考えていた構成だったのですが……結局全部ボツにして一から書き直しました。なんか納得できなくて。
でも絶対にこのシーンは入れなければ! というシーンは二つありまして、それが
・雨緒紀と乃武綱の殴り合い
・ラストシーンの有嬪と雨緒紀(雨緒紀が素直に痛かったと吐露する場面)
でした。特に有嬪と雨緒紀。このラストは最初から決まっていたというか、このために進んできたと言いますか……「雨緒紀の物語」は有嬪ではじまり有嬪で終わる物語のつもり……でした。有嬪くんお疲れ様!
ちなみにボツになったお話というのは「変身型虚が長次郎に成り代わって元柳斎を襲い、瀞霊廷に侵入する。偽長次郎に違和感を抱いた雨緒紀が事件解決のため奔走する。長次郎が偽物であることに気付かない(ふりをしていた)乃武綱と衝突しながら本物の長次郎を探し出す」……といった話でした(なんじゃそりゃ)。元柳斎が、長次郎を信じ切ることができなかったと嘆いたり、雨緒紀がかっこよく偽物を追い詰めたり、乃武綱が不憫だったりという話でしたがしっくりこない! うぎゃー! と荒れてボツにしました。
あとボツにした理由はもう一つ。変身型虚だったらコメディにした方が面白いんじゃないか……? と思ったからです。例えば虚が乃武綱に変身して瀞霊廷で好き勝手暴れるとか……で、本物の乃武綱がとばっちりでみんなに〆られるとか(※日ごろの恨み含む)……本物乃武綱は自身の無実を証明するため長次郎とともに駆け回るという話とか……? コメディで見たいなと思ったらボツにせざるをえなくなりました。いつかやってみたいなあ……。
そしてこの全ボツのせいで書きはじめるのが遅くなりました!!!(言い訳)
☆雨緒紀のこと
雨緒紀が悩んでいるのは「自分が変わってゆくこと、自分の本心・感情と向き合うこと」であり、そこからぶれないようにするという点に気を付けました。前回で作兵衛を始末したことに関して後悔しているとか、間違っていたという方向性にはしないように注意しました。(最初の方でちょっと迷いがありましたが、有嬪くんに「俺でも同じことをしてたぜ」と肯定してもらいました)
だって殺伐初代ですよ?裏切者を許すわけがないです。裏切者を赦したら組織が崩れます。
多分現在の護廷十三隊ならば誰かを始末するということに抵抗があるし、むしろ改心させる方向性に行くと思いますが初代はそうではないと思います。容赦なく56すと思います。そうは思っていても、作兵衛を始末したことを悔やむという方向に傾かないようにするのが難しかったです……。
さて、今シリーズでは素直じゃない雨緒紀が少しだけ前を向くにあたり、いろんなキャラと関わりました。主に長次郎、乃武綱、有嬪、弾児郎、卯ノ花の5人。
①雨緒紀と長次郎
長次郎は雨緒紀を信じているし、こうなりたいと思う目標になっている人間の一人なんじゃないかと勝手に思っています。実力も頭脳もあるし、常に冷静に物事を見ることができる姿を目の当たりにして、自分もあんな風になって元柳斎殿の隣に立ちたい!と思っていたりとか……。
逆に雨緒紀は長次郎に右腕の素質があると思っている……もっと分かりやすく言うと期待をしているんじゃないかと妄想しています。こいつならできるという確信があるからこそ、完璧になる機会を取りこぼしたくないという感じでしょうか?だから必死に長次郎を育てている。長次郎もそれが分かっているからこそ、その思いに応えるために前を向いている。そんな馬鹿真面目な関係性だと思います。
②雨緒紀と乃武綱
今回腹の裡を見せた雨緒紀と乃武綱ですが、二人には是非これからも長次郎の教育方針について言い争って欲しいです。「執行、お前は甘すぎる」とか「雨緒紀のやり方だと友達なくすぞ」とか。そして教育方針以外にも「流魂街に行くには右の道の方が近道だ」「いや左の道の方がなだらかで歩きやすい」とかごちゃごちゃ喧嘩して欲しい。
しまいには団子は餡子かみたらしかでああだこうだ言ってて欲しいです。そういう時に限って煙鉄さんが通りかかって「俺はきなこがいい」なんて言うもんだから二人がそろって反応して「お前には聞いてない!」って理不尽に怒られるので煙鉄さんはしょんぼりしちゃいます。その声を聞いた弾児郎がすっ飛んできて「お前ら団子が食いたいならあの店がいいぞ!みんなで行こう!」なんてでっかい声を出すので他の隊長たちも「なんだなんだ?」「団子の美味い店があるんだって」「いいなー行きたい!」と集まってきてみんなでお団子食べて欲しいです。ねえなんで団子の話になったの???
③雨緒紀と有嬪
先ほども書きましたが、雨緒紀の物話は有嬪くんではじまって有嬪くんで終わる物語です! 有嬪くんはどういうわけか雨緒紀を見守る立場な感じがします。包容力っていうのでしょうか……?
有嬪くんは雨緒紀の本心を常に見抜いていた感じの立ち位置で書きました。口ではこう言ってるけど心の中ではこう思ってるんだな、とか。また嫌味っぽくなっちまってるとか、日ごろそんな風に思いながら雨緒紀と他の隊長のやりとりを見ていたんじゃないかな……? 雨緒紀の素直じゃない部分を理解していたけど、だけど雨緒紀に苦しんで欲しくないって思ってて、少しでも変わってみたらどうだろうか? みたいな気持ちで今回関わってたんじゃないかな!
何にせよ有嬪くんはお人よしな感じがします!
④雨緒紀と弾児郎
さてもう一人のお人よし・弾児郎。弾児郎の場合は「もー、なんで雨緒紀はそんなに素直じゃないんだよ!」とちょっぴり感情的になったり、しつこいと言われるまで付いて回ったりするイメージがします。「顔は感情の舞台というけれど」でも雨緒紀にむっとしましたし、今回も乃武綱と雨緒紀が言い争った時に怒りながら止めに入ったり。弾児郎は雨緒紀とは正反対に感情を露わにする感じがします。
弾児郎を書いている時、特に笑うという表現を使います。へらり、とかふにゃ、とか脱力するような笑みを浮かべるイメージがあります。そんな弾児郎、普段はにこにこっと陽だまりのような笑顔でいますが、仲間のことになると必死になったりしたらいいな、なんて思っています。
あともう一つ。弾児郎は仲間を一人ぼっちにしないキャラだったらいいな、と思います。一人になろうとする人間がいたら積極的に声を掛けるみたいな。高校の教室に一人はいる、クラスメイトと満遍なく仲がいい人で、お前も一緒に飯食おうぜって声をかける生徒みたいな、誰とでも隔たりなくしゃべることができる人だといいなと思っています。あれつまり弾児郎って男子高校生???
⑤雨緒紀と卯ノ花
雨緒紀は絶対卯ノ花のこと「こいつは何を考えてるいるか分からないから苦手」って思ってますよ(断言)。なんというか、未確認生物を見ている気分とか、自分とは別の世界の人間みたいに思っている感じがします。でも卯ノ花も雨緒紀のことを「この人の本心はどこにあるのでしょうか」と思っているんです。二人とも考えていることを外に出さないという意味では似たもの同士のように思えます。
似た者同士ですが、個人的には卯ノ花さんの方が手が掛かる感じがします。ふらっとどこかに行ったり、命令を無視して賊の討伐をしに行ったりとか。多分元柳斎はフリーダム卯ノ花よりも雨緒紀の方が大人しくてお利口さんって思っているのではないでしょうか。そう考えると雨緒紀ってやっぱり優等生???
【今回の敵】
最初、前回の渦楽作兵衛に関する内容を引き継ぐか迷いました。完全な続編にすると今回だけを読んだ人が楽しめないかな、と。
でも逆に、雨緒紀の物語みたいにシリーズものにしなければ続編にできない! こんな機会はめったにない! と思い続編にしてみました!
今回のモブ敵は5人。これ、五人とも名前を付けるべきか二人だけにするか最後まで迷いました。話の都合上たくさん動くモブや、感情移入して欲しいモブには名前を付けるようにしますが、今回はどうしようかな、と……。結局名前ありは二人にしてみました。『丸顔の男』とか『白髪交じりの髪を結った男』という表現は少しまどろっこしく感じますね。今後の課題です。
ちなみに、名前を付けるモブには個人的にちょっとした制限を付けていまして、それは『その話のみに出てくるキャラをモブにする・名前を付ける』としております。オリキャラのレギュラー化はしないようにしています。だから私のモブは基本的に4ぬんです……。
特に死神サイド。例えば乃武綱の副隊長という立ち位置のオリキャラは出さないようにします。もし公式で新たな供給があった時にそのキャラの行き場がなくなる可能性があるからです。もし出すとしたら名前を付けずに『隊士』、とか『長身の青年』みたいな表現にします。
大分話が逸れました……今回の悪役は少し暴力的でしたね。長次郎くんが身体的に酷いことになりました……。しかも着流し取られちゃいましたし。長次郎とモブのシーン、途中で「こりゃあ辛い展開だなあ~~~」と思っていっそのこと如何わしいシーンを入れちまうかと暴走しそうになりました。今はまだ入れません、ええ、今は。
モブ考察です。今回は「死神への恨みや妬み」が敵が動く原動力でした。護廷十三隊が創設された時、手放しで受け入れてくれた人っていうのは少なかったんじゃないかなと思います。貴族や一般の人は「なんか変な組織ができて、俺たちを見はってるぞ」みたいに思ってたんじゃないかな? 特にそれまで自由に悪いことをしていた人たちなんかは治安維持されると相当都合が悪いし、疎ましく思うんじゃないか……。
その恨みを一身に集めてしまうのが護廷十三隊で一番顔が知られていて、目立つ人……つまり元柳斎殿じゃないかなあと思います。で、元柳斎殿はそこまで予想していた。自分が人々の恨みを受けることも、その恨みに耐える立場になっていると。長次郎や雨緒紀、それだけでなく他の隊長もそんな元柳斎の覚悟と思いを知っているから、元柳斎についていく……そんな美しい関係性を妄想しています。
だから雨緒紀は、それなりに元柳斎のことを尊敬しています。山本元柳斎重國という男が歩んでいく道のけわしさを知っているから、元柳斎に追従して護廷の職務に従事する。こう考えるとほんと雨緒紀って根は真面目ですよね、素直じゃないだけで。
一方で乃武綱は、元柳斎の覚悟を知っているものの、あんまり尊敬していないタイプの人間なんじゃないかと思います。それはそれ、これはこれってやつです。元柳斎の思いを汲んでいながらも「でも俺も長次郎を助けに行きたいし」って思ってるから今回命令無視して飛び出したんです。で、叱られると。
叱られる時、多分乃武綱はめちゃくちゃムスゥ~~~って顔をしてたんじゃないかな。なんで俺が怒られなきゃいけねえんだよって不満を隠しもしないの。それを見た元柳斎にますます叱られるから、命令無視した罪悪感がゼロになってまた勝手に動き出しちゃうの。元柳斎と乃武綱はそんな関係性だと思います。
ん、ちょっと待って。なんで敵キャラ考察なのに乃武綱おじさんの話になってんの???
余談ですが、着流しを取られてしまった長次郎くん。元柳斎殿と町に行って新しいのを買って欲しいな。
乃武綱「俺が選んでやるよ」
長次郎「執行殿はセンスが悪そうだから嫌です」
千日「じゃあ俺が……」
長次郎「四楓院殿は高価でやたら派手なものを選びそうなのでお断りします」
弾児郎「おい、山本。お前が新しいのを選んでやれよ。長次郎、喜ぶぞ」
こんなやりとりがあったらいいな。
【キャラ考察(語り)】
☆乃武綱おじさん
とはいっても乃武綱が大分活躍したシリーズです。このおっさんマジで書きやすいな……。
「境界」から乃武綱と雨緒紀は対立した立場を取っていました。情を大事にする乃武綱と、情を殺して粛々と任務を達成できるようにしたい雨緒紀。多分元柳斎の右腕になるにはどっちかではなくどっちも必要だと思います。何事も程々が大事。
乃武綱は、長次郎のことがとにかく大事というスタンスで書いています。情に厚く、熱い心も持っていて、そして仲間思い……長いお話を書いていると「いや、マジでうちの乃武綱おじさんは綺麗すぎるよな」「これでいいのか???」と毎回首をひねっています。あれです、ファンタジーです。私はファンタジー小説は書くのが苦手だと長年思っていましたが、そうでもないようです。
当初は雨緒紀が市六たちと対峙するシーンに乃武綱は入れない予定でした。雨緒紀の物語なので雨緒紀がささっとかっこよく事件を解決する話にする予定でした。でもふと「長次郎がピンチなのに、乃武綱が大人しくしているか……? たとえ元柳斎や金勒にきつく言われていても、このおっさんなら隊舎を飛び出して現場に行くよな……」なんて思ってしまって。むしろ雨緒紀一人で解決させる乃武綱の方が解釈違いみたいになってしまって、結局脱走させました。乃武綱ならやりかねませんよね!!!
あと殴り合いのシーン。前回ラストでの「あいつ(雨緒紀)の腹の中を覗いてみるか」というセリフのアンサーのつもりです。乃武綱ならば相手の本心を引きずり出すために煽ったり、嘘を言ったり、怒らせたりしそうだなと思います。乃武綱は口が上手いから(笑)
あとあと、今回途中で乃武綱の声を「低い響き」と表現しました。
乃武綱の声は最初、オーツカホーチューさんみたいな声をイメージしていました。でも先日、海外の方の「初代にはこの声優さんがいいのではないか」みたいな動画を見て、そこで乃武綱の声のイメージがウチダナオヤさんになってて、その声が自分の中ですっごくしっくり来て以来乃武綱の声はウチダさんの声で再生されるようになりました。
その動画、どの隊長も「わかる!」と膝を打ちたくなるチョイスなんですが、アップした方と動画内のイラストの絵師さんが違うのでRTもいいねもできませんでした……逆骨さんがオガタケンイチさんなのマジで解釈一致……煙鉄さんがチバシゲルさん、凄く合う……。
ちょっとずれるかもしれませんが、途中で乃武綱と不老不死が「長次郎を探しに行く!」って一緒に飛び出そうとするシーンがありました。乃武綱と不老不死の共通点として「二人とも無鉄砲(向こう見ず)に動くところがある」と勝手に考えています。こうしなきゃ! と思ったら深く考える前に動く! みたいな。二人はちょっと似てるんじゃないかな……。
これが金勒さんや雨緒紀だったら動く前に考えるし、知霧くんも「動くべきか待機すべきか」を自分なりに考える、千日さんや有嬪くんは長年の経験から最善を導き出す、みたいな感じがあります。
不老不死ちゃん、個人的には書くのがちょっと難しいです。でもいつか長次郎くんとの日常話を書きたいと思っています。それまでにキャラを読み込んでおきます!
ちなみに。
途中で乃武綱が「金勒に叱られちまった」と話す場面がありましたが、最初は金勒と乃武綱のシーンも加えようとしたんですよ。でも蛇足になるし、話のテンポが悪くなりそうなので削って語りだけにしました。
だいたいこんな流れです。(一番最初の構成なので一部変わっている部分があります。元柳斎が怪我をしているという状況です)
朝。一番隊舎廊下を荒々しく歩く乃武綱。金勒が追う。
金勒「執行、どこへ行くつもりだ」
乃武綱「決まってんだろ。長次郎を探しに行く。あいつが山本を置いて消えるなんてありえねえ。何かあったに違いない」
金勒「捜索なら善定寺たち十二番隊が行っている」
乃武綱「こういうのは一人でも多くいた方がいい」
金勒「だとしても、お前は行くな。今瀞霊廷にいる隊長は俺とお前以外に志島、卯ノ花、齋藤、王途川、尾花のみ。しかも齋藤たち六番隊は西流魂街で任務中の二番隊と入れ替わるために発ったばかり。山本は動けない状況ということもあり、これ以上人が減ると緊急の際に危険だ。隠密部隊が戻ったら四楓院たちも捜索に向かわせる。だからそれまで耐えろ」
乃武綱「でもよ……もしあいつに何かあったらどうすんだ。一刻も早くいかねえと……」
金勒「こういう時ばかり悪い方向に考えるのはやめろ。感情に呑まれて自分を見失うな」
乃武綱「別にそんなんじゃ」
金勒「いいや、見失っている。普段のお前はおちゃらけてふざけたろくでなしのように見えて、実際は誰よりも状況を見て動いているし、そうすることで物事が円滑に進めるよう仕向ける……そういう奴だろう。ところが今はどうだ。長次郎のことばかりに気を取られ、思いつくままに動いているようにしか見えん」
金勒「冷静になれ。お前が今、やるべきことを見極めろ」
金勒が真っすぐ見上げてくる。
金勒「長次郎なら大丈夫だと、いつもそう言ってるのはお前だろう」
乃武綱「……悪い、熱くなり過ぎてたみてえだ。ありがとよ」
苦笑。金勒も口元を緩める。
乃武綱「ん、ちょっと待て。お前さっき俺のことなんて言った?」
金勒「何のことだ」
乃武綱「おちゃらけてるだのふざけてるだの、しまいにはろくでなしとか言ってなかったか?」
金勒「言ったが、それがどうした」
乃武綱「少しは悪びれろ!」
金勒と乃武綱も真面目と不良ということでいいコンビだと思っています。ええ、いろんな意味で。
☆長次郎
苛酷な運命を背負ったり(前回)、さらわれて酷いことをされたり(今回)、精神的にも身体的にも頑張っていました。なんかこうして書いていると「もしかして……長次郎くんってヒロイン?」なんてたまに思います。ヒロインならばあとはお色気ですね。いつかお色気要素を入れたお話を書いてみたいです。私お色気描写苦手なんですけどねホホホ!
今回の長次郎に関する内容は、千年血戦篇での最期を少し意識しています。崖下での長次郎の「私の生の終わりがどんなに惨たらしく、痛みにまみれたものになろうとも……(中略)……元柳斎殿を思いながら、元柳斎殿のために逝きたい」という台詞や、最後のシーンの乃武綱の「いつか、あいつは山本を守るために一人で無茶して……そうしてボロボロになりながら戦って、死んじまうのかもしれねえ」という台詞を特に……雀部副隊長の最期も、滅却師相手に懸命に戦って、満身創痍になって、血を流しながらも元柳斎殿のために情報を伝えようとして、元柳斎殿の傍で果てたというものだったので……その気質は若いころからあったんじゃないかなと思いまして、入れてみました。
乃武綱は多分、長次郎の最期をなんとなく予測しているような気がします。そうはなって欲しくないけど、運命には抗えないといいますか。長次郎ならそういう最期を迎えるだろうって、分かっていてもそうなって欲しくないって願っている……そうだったらいいな。
そして今回は雨緒紀が完全に主役なので出番は少なめでした。次回はまた長次郎が主役になるからね!
☆元柳斎(と卯ノ花)
元柳斎を書く時にどうしても「総隊長を乃武綱みたいにほいほい出歩かせるわけにはいかない」というイメージのせいで動きが少ないキャラになってしまいます。あと元柳斎殿はめちゃくちゃ強いジジイなので、うっかり戦わせると世界が滅ぶ。そう考えると動かすのが難しい……。
でもたまには元柳斎も出歩かせたいし、長次郎のピンチに駆け付けて欲しいし、二人で戦って欲しいな。ここは今後の課題です……。
そして元柳斎殿と卯ノ花の千年組(勝手に命名)。この二人は長次郎のお父さんとお母さんみたいな立ち位置にしてしまいます(※乃武綱は話しやすい親戚のおじさん)
元柳斎殿と卯ノ花は長次郎のことを大事にして、慈しみながら見守って欲しいです。でも長次郎くんは卯ノ花さんのことをちょっとおっかないと思ってるし、たまに若さゆえの失言をするので、長次郎と卯ノ花さんだと卯ノ花さんがお姉さんみたいになってしまう。お母さんでありお姉さんな卯ノ花さん……?
☆雨緒紀
今回の主役。この話でちょっと前を向いたように見えたなら嬉しいです。なんだかんだで雨緒紀は護廷十三隊を大事に思っているし、そこに集う同胞のことも嫌いじゃない。だから今後はみんなと打ち解けるとこができればいいな。雨緒紀はお話の中で書き尽くしたのであまり考察がない……というか今回の小説が考察でありキャラ語りだからな……。
【その他】
☆金勒と弾児郎
そう言えば途中で金勒さんと弾児郎のシーンがありましたが、思えばこの二人の組み合わせってはじめてですよね……。多分弾児郎は金勒さん相手でもいつものふにゃっとして笑みを見せるし、それを見た金勒さんはペースを崩されるような気がする……。
☆悪友コンビ
あと書き忘れてた!乃武綱と弾児郎について。
この二人は「悪友」な感じがします。二人で悪さをするって意味ではなく、乃武綱の無茶を許してしまう弾児郎といいますか、乃武綱の悪さに目を瞑る弾児郎といいますか……。
今回は乃武綱の脱走の手助けをしてしまった弾児郎。脱走が良くないことで乃武綱と自分が元柳斎(と金勒)に叱られることが分かっていながらも、でも乃武綱の「長次郎を助けに行きたい」という思いを汲んで共犯となってしまったわけです。悪さを一緒にするというか、誰かに迷惑をかける悪さではなく自分の信念や思いを貫くための禁忌を犯す仲間といいますか。そんな感じがします(分かりにくいわ)
ここで一つ、ラストシーン後の小話。
元柳斎の部屋に向かう乃武綱と弾児郎。
乃武綱「なんだって山本にバレたんだよ」
弾児郎「伝達のために歩き回っていた金勒に見つかっちまったんだ」
乃武綱「金勒の野郎、なんで今回は歩き回ってたんだよ。いつもなら隊士に行かせるはずなのによ」
弾児郎「金勒も長次郎のことが心配だったんだよ」
乃武綱「で、山本にチクったと。ちょっとくらい目を瞑ってくれたっていいじゃねえか、あいつはほんとにお堅い奴だなあ」
そう言って元柳斎の部屋の戸を開けると……、
「お堅い奴で悪かったな」
不機嫌そうな声が飛んでくる。ぎくりとしてみると、元柳斎の隣には金勒が、腕を組んで座っていた。
乃武綱「な、なんでお前がいるんだよ!」
金勒「俺もお前に言いたいことが山ほどあるんだ」
乃武綱「いらねえ! お前の説教は特にしつこいんだよ!」
元柳斎「お主ら、いいから座れ」
しぶしぶ座る乃武綱と弾児郎。
元柳斎「何故呼ばれたか分かるか?」
乃武綱「さあな、俺はなーんにも悪いことはしちゃいねえもん」
弾児郎「乃武綱、それじゃ子どもみたいだぞ」
金勒「言いつけを破って瀞霊廷を抜け出したことを悪いことと認識していないようだな」
元柳斎「全くお主はどうしたら言うことを聞くのじゃ」
乃武綱「けっ! 例えお前だろうと、俺を止めることはできねえ!」
元柳斎「はあ……(溜息)。弾児郎、お主も何じゃ。乃武綱に手を貸すとは……」
弾児郎「だってよお、乃武綱も長次郎のことを凄く心配していて、どうしても行きたいって言うんだから、聞いてやらないわけにはいかなくてさ」
元柳斎「お主らはどうしてこう長次郎に甘いのじゃ」
金勒「お前も人のこと言えないだろう」
元柳斎「儂のどこが甘いと……」
金勒「さっき長次郎に手ずから飯を食わせてやってただろ」
乃武綱と弾児郎が揃って元柳斎を見る。
元柳斎「な、なんのことじゃ……」
金勒「とぼけるな。匙で粥を食べさせてやってたのを……」
元柳斎「見ておったのか!」
金勒「部屋の戸を全開にしていたら庭から見えるのは当たり前だろ」
元柳斎が見ると、乃武綱と弾児郎はにやにやとしている。
弾児郎「へえー、山本は優しいんだな!」
乃武綱「何だかんだ言って、お前も長次郎が大事なんじゃねえか」
元柳斎「あれは長次郎がどうしてもと言うから仕方なく……」
金勒「嘘を言うな。長次郎は『元柳斎殿のお手をわずらわせるなどできません!』って遠慮していたぞ」
乃武綱と弾児郎は身を乗り出して金勒に顔を近づける。
乃武綱「で、あーんしてあげたと」
弾児郎「ひゅー! おれも見たかったな」
金勒「だがな山本、せめて冷ましてやれ。熱いまま口に入れたら長次郎がやけどするぞ」
乃武綱「おいおい山本そりゃないぜ」
弾児郎「そういうところだぞ」
元柳斎「何じゃみんなして!」
乃武綱「お前には慈しみの心が足りねえんだよ」
金勒「山本はどうもがさつなところがあるな」
弾児郎「大事な右腕なんだろ? ならもっと労わってやれよ」
乃武綱「長次郎もなんでこんな雷親父がいいのかね」
金勒「それだけは永遠の謎だな」
弾児郎「おれだったら嫌だな。もっと優しい奴がいい」
乃武綱「俺も」
金勒「俺だって嫌だ」
すると、ぴりとした空気を感じる。見ると元柳斎の眉がぴくぴくと小刻みに動いている。直後「バカモン!」という大声が部屋の壁を揺らした。
元柳斎「三人とも、そこへ直れ!!!」
響いた声に、金勒の「俺もか」という呟きが零れた。
元柳斎殿に叱られる金勒さんも見たいなあ……!
☆有嬪くんの台詞
有嬪くんの台詞のなかで「裏切りってのはな、周りの人間がそいつに向けていた思い――期待とか、思慕とか、憧れとか、そういった全てを踏みにじる行為だ。裏切られた方だって一生苦しむことになる」ってありますが……これを書いていた時ずっと雛森ちゃんのことを考えていました……雛森ちゃん、藍染隊長の件の後凄く苦しんだだろうな……。
余談ですが、鰤でいっっっっちばん最初にいいなと思ったのは藍染です。理由は中の人がショウハヤミだからです。私はショウハヤミが永遠の推しですよろしくお願いします(なにをよろしくしろと???)
☆接近戦
今回、途中で雨緒紀が家(小屋)の中でどたばたするシーンがありましたが、ふと他の隊長は狭いところでどう立ち振る舞うのかな? なんて思って、ちょっと考えてみました。
パターンA:家を吹っ飛ばす①
乃武綱・有嬪。
この二人は体が大きいので狭い場所での戦闘はやりにくいのではないかと思います。だから家を吹っ飛ばして自分に有利な場所を作り、そこから思う存分戦うのではないかと考えます。
パターンB:家を吹っ飛ばす②
元柳斎・不老不死・卯ノ花・煙鉄・抜雲斎。
この五人も家を吹っ飛ばしそうですが、その理由は先の二人とは違い、「ちまちま戦うのは性に合わない」からです。この五人は好き勝手&派手に暴れるイメージがあります。どっかーん! と建物も敵も吹っ飛ばしていっぱい戦って欲しいです!
パターンC:刀を使わず丸腰で戦う
千日・弾児郎。
この二人は拳や蹴りで戦えるので、あえて狭い場所で刀を抜いて不利になるような状況を作らずバキバキと戦えそうな感じがします。まあこの二人もパワータイプな部分があるので最終的には部屋は壊れますが(笑)
パターンD:最小限の動きで戦う
金勒・知霧・雨緒紀・長次郎。
この四人は建物を損傷することなくスマートに刀で戦うことができそうな感じがします。パワータイプというよりもテクニカルタイプ。
特に金勒さんはアニメ七話の戦い方を見ると仕事人みたいに確実に急所を狙うような容赦ない戦い方をしそうなので、むしろ一対一のちまちました戦いが得意なのではないかと。
知霧くんは体が大きい方ではないので小回りが利きそうな感じがします。
長次郎は刀がレイピアタイプなので刀を『振るう』というよりは『突く』というフェッシングスタイルで戦うと思っています。なので狭いところでも問題なく戦えそう……。
不明:逆骨
この人の戦い方がほんとイメージできない……逆骨さんどう戦うの……?
☆余談
若やまささと初代の長い話は基本的に「一話完結でも楽しめる・だからどの話から読んでもいい・でも最初から読むともっと面白い」みたいなスタンスで書いています(雨緒紀の物語は三話で一つになってしまいましたが……)
だからどの話から入ってもいいのですが、一応季節は境界から順々に動かしています。
境界→真夏
己が役目→残暑(夏の終わり)
顔は感情の~→秋のはじまり
希望という名の~→秋
痛みと慈しみ→秋の終わり
ということは次は冬のはじまりかな? でも冬っぽさはあんまりないかもしれません……。
【予告動画について】
今回はじめて予告に動画を付けてみました。文章だけの予告だと『ワンシーンを切り取って乗せる』というスタイルになってしまうので面白みのある場面をチョイスするのが難しいのです……ネタバレになってはいけない、ここぞというコメディシーンやラストシーンを出すわけにもいかない、となると自然と序盤の落ち着いたシーンを選ぶことになってしまいます。これだと次回予告を上げるたびに「このシーンで興味を持ってもらえるかな?」とうんうん悩んでいます。
動画という形だと「これ!このセリフ!」というワンカットを出せるので、ドラマの予告みたいになって楽しかったです!
でも……イラストめちゃくちゃ難しい!!!とくに乃武綱!お前だ!!!肌の色を真面目に紫にすると思うようにいかなくてほんとに悩みました……そして有嬪くんの笑みをもっと可愛く描きたかった……。
ネットで構図とか写真を見ながら一生懸命描いたものもあります……体ってどうできてるの?学生時代解剖生理学を履修してたけど全然わかんない……絵師さん凄い……みんな神……。
最初はちみキャラで動画にしようと思ったのですが、シリアスさが伝わらないような気がしてシュッとしたイラストに描き替えました。余計難しかったです……次回挑戦するならちみキャラにしたいです……。
【今回のお話の個人的BGM】
「涙」(石川智晶)
静かでしっとりとした曲です。今回のお話だけでなく、雨緒紀の物語全体を表す曲です。
『途切れることのない後悔が前髪を揺らす 暗闇よりも人の優しさに足止めされそうで あなたとの約束をまぶたに思い返していた』
この歌詞がなんか雨緒紀っぽいような気がします!!!
【初代による反省会】
千日「おい、あれを見てみろよ」
長次郎「あれって何……うわあ」
知霧「あのおっさん何やってるんですか」
千日「おい、執行! お前なんでふんぞり返って座ってるんだよ! しかもそのふざけたたすきはなんだよ!」
乃武綱「これのどこがふざけてるって?」
千日「《今シリーズの主役はこの人》ってなんだそりゃ! 今回の主人公は王途川、準主役が長次郎だろ? お前は道端の枯れ木A」
乃武綱「そりゃねえだろ! 俺、結構活躍したと思うぜ?」
千日「お前がやったことと言えば厳原が作った書類で芋を焼く、長次郎の後輩にドヤ顔で自分の隊舎の案内をする、十二番隊舎の門を爆破する、七番隊倉庫を燃やす、王途川を煽る、山本や厳原に散々言われてたのに瀞霊廷を抜け出す……ざっと挙げただけでもこれだけの悪行があるんだ。ちっとは反省しろ」
乃武綱「門の爆破と倉庫火災は俺じゃねえ!!!」
煙鉄「活躍って言えば、今回の立役者は有嬪だろ?」
抜雲斎「確かに王途川さんを清く導いてくださいましたし」
雨緒紀「清く導くって……それでは私は執行のように汚い人間だったみたいではないか」
卯ノ花「抜雲斎、いくらなんでもその言い方は王途川殿に失礼です」
抜雲斎「執行さんみたいって言うつもりはありませんでした。酷いことを言ってごめんなさい」
乃武綱「どういう意味だコラ!」
不老不死「っていうか思ってたんだけどよ、乃武綱の出番多くね?」
弾児郎「だよな。下手したら山本より出番あるぞ」
逆骨「というか山本はほとんど瀞霊廷にいるではないか。お主も動け」
元柳斎「儂が出歩くわけにはいかんじゃろ」
千日「気にすんな。お前がいない間は俺が総隊長をやる」
不老不死「は? なんでだよ! 儂がやりたい!」
抜雲斎「私も!」
弾児郎「俺もやってみたいな」
長次郎「ちょっと皆さん、総隊長は給食当番じゃないのですから、誰もが簡単にできるものではありませんよ!」
金勒「だが山本が瀞霊廷の外に出られるようになるということは、お前と一緒に出掛けられるということだぞ」
長次郎「えっ!」
煙鉄「例えば団子屋でお茶をしたり……」
知霧「小間物屋で筆を見たり……」
卯ノ花「野山をのんびりと散策するのも良いですね」
長次郎「……あの、元柳斎殿。総隊長は週替わりにするのはどうでしょうか?」
元柳斎「護廷十三隊の総隊長は給食当番ではない!」(拳骨)
長次郎「痛い……!」
乃武綱「おいおい、もうその辺でやめておけよ」
千日「他人事だと思っているようだから一応言っておく。お前が元凶だ」
金勒「お前はあれほど言ったのに隊舎を抜け出しやがって……」
乃武綱「その件に関してはたっぷり怒られたからもういいだろ! それよりも、いつか来るであろう乃武綱の物語のことなんだが……」
雨緒紀「待て。お前これだけ出番を貰っておいて自分専用の話が欲しいと言うのか?」
知霧「強欲すぎるでしょ……」
有嬪「今日からお前の名前は《執行強欲野郎問題児乃武綱》な」
逆骨「まるで戒名じゃのう」
乃武綱「そんな不名誉なミドルネームはいらねえ!」
抜雲斎「乃武綱の物語ってどんなお話ですか?」
卯ノ花「抜雲斎、聞いちゃ駄目」
元柳斎「どうせろくでもない話じゃろう」
乃武綱「まあまあそう言わずに聞いてみろって。俺が尸魂界でモテモテになりすぎて美女が押し寄せてしまい、瀞霊廷が大混乱に陥ったのを東奔西走しながら解決する話だ……長次郎が」
長次郎「ちょっと、なんで私が解決するんですか!」
乃武綱「若やまささと初代の話だろ? なら長次郎があれこれ動き回らなきゃ話にならねえ」
長次郎「私は便利屋ではありません! 執行殿が撒いた種なのですから自分で片付けて下さい! 大体、それはこれっぽちも元柳斎殿のためにならないではないですか!」
乃武綱「わかんねえぞ? もしかしたら美女の何人かが山本にちょっかいを出すかもよ?」
金勒「まあ執行に惚れるような女だ。山本に手を出しても不思議ではない」
元柳斎「どういう意味じゃ!」
長次郎「そんなゲテモノ好きの女性がいるのですか?」
元柳斎「長次郎! お主儂のこともゲテモノだと思っておるのか!」
長次郎「ひぇ! 今のは言葉のアヤです!」
金勒「さてここで、こんなものを預かって来た」
不老不死「なんだよ、その紙の束……」
金勒「次回の若やまささと初代の長い話の企画書だ」
雨緒紀「なんでそんなものを持っている」
金勒「裏ルートで手に入れた。詳しい内容は言えないが……良い話と悪い話がある。さて、どっちから聞きたい?」
煙鉄「じゃあとりあえず悪い話を」
金勒「長次郎が踏んだり蹴ったりすったもんだになる予定だ」
長次郎「なんでですか!」
逆骨「まあお主が主人公じゃからな。頑張るのじゃぞ」
雨緒紀「良い話は?」
金勒「執行の出番は控えめ」
不老不死「ということは儂の出番か!?」
千日「いや、きっと俺だ!」
長次郎「みなさん出番に飢えていますね」
弾児郎「そりゃあそうだろ。おれだって出番が欲しいもん」
抜雲斎「それで、隊長は誰がメインで出るのですか?」
金勒「それは禁則事項だ。出来上がるまでのお楽しみ」
知霧「ちぇっ」
乃武綱「おいおい、俺がいなくて話が盛り上がるのかよ!」
卯ノ花「大丈夫でしょう」
元柳斎「落ち着いた話になるじゃろう」
乃武綱「読者から『あのイケメンを出せ』ってクレームが来ても知らねえぞ!」
長次郎「執行殿の出番が控えめということは、出ることは出るということですよね」
金勒「まあそうだ。執行は一応レギュラーという立ち位置だから、出番ゼロにはならない」
乃武綱「どうだ!」
千日「あのドヤ顔むかつく」
有嬪「でも今回主役だった雨緒紀、それから山本を覗けば、いよいよ誰が出るか分からねえぞ?」
抜雲斎「やはり私の出番でしょうか?」
煙鉄「どうしよう、心の準備が……」
卯ノ花「刀の手入れをしておかなければ……」
不老不死「新しい鉢巻を下ろさねえと」
弾児郎「おれは何をすればいいんだろうな」
金勒「よく食べてよく寝ろ」
逆骨「ヒッヒッヒ、皆期待をしておるようじゃのう……」
長次郎「次回はどなたとの話になるのでしょうか……」
【次回の予定】
次はギャグ任務話にしたいです! 上手く書けるかなあ?
あとは長い話で乃武金も書きたいのがあるので、それとどっちを先にしようか考えています。あとあと初代の小話をいくつか。ネタが溜まっているので、この機会に消化したいです。
長い話と短い話の並走はできますが、長い話と長い話の並走はできないため、次の長い話はどっちになるか未定です! どっちにしようかな~~~!
いつも長い話を最後まで読んで下さり本当にありがとうございます。マジで長くてすみません。でも魂は込めてます!!!
そして感想もすっごく励みになります! ニヤニヤしながら読んでおります! 自分で思っていなかったシーンのコメントがあると「おおっ!」となります!
これからも初代で全力で狂います! もうしばらく私の狂いにお付き合いください!