デイカい猫「ミッチーどしたの!?その背中!?」
ドアホのバカデカイ声が部室内に響く。
着替えながら三井先輩とドアホの方に視線を向ける…三井先輩の背中には引っ掻いた、いや引っ掻かかれたような傷が赤く痛々しく付いている…
「っえ…あっ…コレか?コレは、昨日の夜無性に痒くて掻いたんだ…はっはっはぁ~」
と明らかに同様している三井先輩。
「痒いと止まらないですよね~」と特別にそれ以上は気にした様子もなくドアホは部室を
「さ~練習練習」と言って出て行った。
ドアホが出ていき大きくため息を付く三井先輩
オレは大げさにロッカーを閉めると
三井先輩はびっくりしたような表情でオレを見る
「いたのか流川…」
「居ちゃ悪いですか…」
「いや…もうお前の事だからさっさと行ったのかと思っただけだ…」
「そうですか…」
オレはジャージを羽織り…三井さんの横を通り過ぎようとした時何処で嗅いだことのある匂いが鼻を霞める。
あぁ…そいうことか…その匂いでオレは簡単に想像がついた。
想像がついたからこそ無性にムカついた…だから部室を出ていく直前に三井先輩に聞こえるか聞こえないかの声で
「先輩家ってデカイ猫がいるですね…」
「!?」
パタンとドアが閉まる瞬間見えたのは三井先輩のアホ面だった。