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    Rest_315

    @ReST_315

    弓弦中心に、みどゆづやら軍事やらがあがるかもしれません!CP名は記載しますのでそちらでご注意お願いいたします

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    5/3ブリデ発行予定のみどゆづのお話冒頭です。
    丑ゆさんのお話

    #みどゆづ
    #翠弓
    jadeBow

    かみかくし 伏見ノ神社。そこは珍しく丑の姿をした神様が祀られており、一説にはあの十二支の丑であるといわれていることもある。そして伏見ノ神は豊作の神と言い伝えられており、毎年五月頃にその年の豊作を願い、神社ではお祭りが行われていた。
    今年もいつものように神社ではお祭りが開かれている。843段も続く石段の先には、大きな赤い鳥居が構えており、そのすぐ先に向かい合わせとなる牛の像か構えている。更にその先に進み本殿へ行けば、赤い壁と黒い瓦の屋根の目立つ建物が見える。人々はそこにある賽銭箱へ小銭を投げ入れ、それぞれの願いを伝える。なんでも、この神社の神様は奉公精神があるのか、願いを叶えてくれる事でも有名なのだ。そのためか、パワースポットとしても人気でとても賑わっているのである。
    本日は祭りということもあり、石段手前まで続く長い参道には出店が並び、緩やかな石段を登った先の鳥居の中でも、神社に仕える面々を中心に食べ物屋などいろいろお店がでており、老若男女問わず人々は祭りを楽しんでいた。
    「高峯ー!」
    「翠くーん!」
    そんな中、小学生くらいの小さい男の子数名が 名前を大声で呼んではキョロキョロとしていた。
    「どこいっちゃったんスかね」
    「全く!高峯のやつめ、きっとゆるキャラの何かを見つけて走っていってしまったんだな!」
    「わわわわどうしたらいいでござるか!」
    「とりあえずふたてにわかれてさがしますか?」
    学校が同じで年上である千秋が全くと言いつつも、元気があっていい事だ!なんて言うのに対し、もっと危機感持った方がいいっすと冷静に突っ込む鉄虎。とにかくどうしたらよいかとオロオロする忍と、お水の所にいきたいですとおっとりゆったりとしている奏汰の4人である。
    「奏汰はとりあえずお水は高峯を見つけてからだ!」
    「そうですね、ではさがしにいきましょ~」
    そうして4人は一緒に来ている翠を探しに行くのであった。

    「うう、ここどこ?なんで誰もいないの?」
    お祭りをみんなでまわっていた時に、小さい兎のような牛のようなよく分からない生き物を見つけた翠だったが、かれは無類のゆるキャラ好きでもあったため、その丸くてかわいいフォルムに一瞬で目を奪われてしまったのだ。そうして夢中でその丸くてかわいい何かを追いかけているうちに、いつの間にか神社の本殿の奥の竹林の更に奥まで来てしまっていた。見渡す限り、竹しか見えず自分がどちらからきたのか方向すら分からなくなって泣いていた。
    「これ遭難ってやつじゃ…っ、誰か…誰かいませんか!!俺こんなところでしにたくない!誰か!」
    大声で叫んでみても、辺りに響くのは自分の声ばかりで誰からも返答もない。これは本格的にまずい。
    「もりさわ先輩でもいいからみつけてよ!いつもあんなに暑苦しくて、ピンチの時は俺を呼べって言ってるくせに!」
    なんていつも暑苦しく感じている守沢に文句を言ったところで現状は変わらないのであった。
    「ふっ…うわあああん」
    たまらなくなりその場にしゃがみこんで、ついには声を出して泣きだしてしまった。
    その時だった、何かが自分の太ももをつついている。なんだろうお化け?死神?と思いつつそっと伏せていた顔を上げてみれば、そこにはさっき追いかけていた可愛くて丸い生き物がいた。
    「わあ~!さっきのかわいい子だ!」
    さっきまで泣いていたのはどこへやら、その生き物を抱き上げて目の前にもってくれば、じっくりとその生き物を観察する。
    「猫?兎……いや牛?」
    丸くて小さい生き物は、白と黒の毛並みで耳も牛のような形をしており見れば見るほど小さく丸い牛に見えてきた。ほわ~と観察していれば抱き上げられていたその牛は突如暴れだし、翠の手の中から抜け出すと、ついて来いと言わんばかりに翠の方をみてタタタと駆け出した。
    「どうしよう、これ以上奥には…」
    それ以上奥に行ったら今度こそ帰れなくなるのではと躊躇していれば、戻ってきた牛は翠の脛に何度も頭突きを食らわし、痛い!という翠のとところから、タタタと駆け出し立ち止まっては振り返る。
    「分かったよ…ついて行けばいいんでしょ?」
    どうせこのままいても助からないのだしと諦めてその牛の後ろについて進んでいく。
    すると竹林の隙間から光が溢れ出て周りがとてもキラキラしていた。光の粒が飛んでいるような光景に、わぁ…と声をあげながらそのまま進んでいく。
    目の前の牛が立ち止まったところで顔を上げると、そこには人が居た。
    「綺麗…」
    赤と白と黒で作られている着物を翻しながら、濃紺の髪を持つ人がセンスをもって舞をまっている。
    四方には松明がたかれ、足元には魔法陣のような何か呪いが書かれている舞台で、風のようにヒラヒラと着物を翻しながら舞っているその姿に、翠はただ呆然と見とれていた。
    扇子を開いたり上にあげる度に、先程通ってきた道にあったような光の粒子が弾けて、とても神々しい姿だった。
    「ふぅ…、おや?あなたは?」
    どのくらい見ていたのだろうか、きっと舞がおわったのだろう。動きが止まり一息ついたその人は、翠の方を、こちらをじっと見てきた。目の色が赤みを帯びた紫色で、光が反射して凄く綺麗…と何も答えず見ていた
    「……神様みたい」
    思わず零れた言葉にはっとし、あわててごめんなさい!とあやまれば、その人は扇子で口元を隠し目元だけニッコリと笑った。
    「はい、わたくしは神様ですよ」
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    Rest_315

    MOURNING「お騒がせします」(みどゆづ)にて書いた、オメガバースの設定のドラマに出る2人の話。
    本の時とは違って片思いで出演する2人の話。
    気ままに更新していきたいと思います
    運命の人ドラマ「運命の人」
    このドラマは二次創作で流行したオメガバースという設定を用いたドラマである。男女の性別の他に、α、β、Ωの性があり、Ωは男女共に子供を成すことができる。という設定である。
    ドラマとしては過激な内容に賛否両論はあったが、同性同士や運命の番と出会ってしまったのに他に心で繋がっている相手がいたり、地位やいろいろな設定で織り成すシリーズは大ヒットしていた。
    中でもとりわけ話題なのは、シリーズごとにフィーチャーされる役者は異なるものの、視聴者はもちろん出演者にも、相手役が誰であるかは発表されないのだ。出演者は、自分がメインのシリーズ出ない時にエキストラ的な出演をしていたり、メインの役の近場の存在の人が次のシリーズの主役になるなんてこともあり、次のシリーズが発表になるころには、出演者も視聴者も、次は誰がメインで相手役は誰になるのかと考察合戦が始まるのだ。それこそ、SNSではドラマのハッシュタグがトレンド入りするような事態である。
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