無題※ふたなりセノ妄言
未成年閲覧禁止
捏造なんでもござれ
書きたいところだけ書き殴った
「アルハイゼン」
セノが下履きに手をかける。親指と人差し指に挟まれた布がゆっくりと下がっていく様子をアルハイゼンは一瞬たりとも見逃さまいと見つめていた。
セノはそんな彼の、食い入るような視線に眉ひとつ動かさずに己の「秘密」を晒した。
「……っ」
隠しきれなかった息がこぼれる。それは歓喜か驚きか。
アルハイゼンの視界を支配していたのは、セノの太腿に伝う赤だった。
「流石のお前も驚いたか」
セノはするりと下履きを足から抜き、太腿の赤を拭う。
「それは」
「予想はついているだろう。月のものだ」
「なぜ」
「契約だから」
セノは下履きを履き替えながら答える。
「俺が神霊と契約していることは知っているな?」
「ああ」
「時は神霊の力を借りている。俺が職務を全うし終えるまで神霊は俺に力をくれる。だが、」
「だが?」
「その職務が終わったら、俺は神霊の子を孕む」
「は、」
セノはまるで報告書を読み上げるように話す。アルハイゼンの心音は彼の愛用するヘッドホンの機能ですらかき消せないほど大きくなっていた。
「神霊の器を作るんだ。俺の代わりになる新しい器を。だから、アルハイゼン」
お前にコレはあげられないよ
セノは下腹部をそっと撫でながら言った。
其処に宿る何かをなぞるように。
見えない其れを再確認するかのように。
気づけば、アルハイゼンを一瞥するセノの瞳は紫色に染まっていた。